2019年を振り返るシリーズ、6回目は「山野草編」です。峰の原高原では、春から秋にかけて、たくさんの山野草が咲きますが、その多くが絶滅の危機に瀕しています。最大の理由は、生息地である“草原”が激減しているからです。日本では、昔から国土の20%くらいが草原でした。洪水や山火事、土砂崩れなどの自然災害でつくられる草原と、採草地、牧場、里山など、人工的につくられる草原があったからです。しかし、今は自然災害が抑制され、人が草原を維持しなくなった結果、草原の面積がついに国土の1%を切ってしまったのです。
峰の原高原は、かつて、ふもとの村々の採草地であり、その後、その一部がスキー場になったので、辛うじて草原が維持されています。その場所で、命を繋ぎ続ける貴重な山野草たちです。
↑雪融け後、まだ茶色い草原で咲くショウジョウバカマ。
↑緑に変わり始めた草原で咲くエンゴサク。
↑林の淵など、少し日が陰る草原で咲くチゴユリ。
↑近年、アヤメが増え始めました。
↑峰の原高原には、国内最大級のベニバナイチヤクソウの大群落があります。
↑ゲラニウムの原種のひとつ、フウロソウ。
↑クガイソウはベロニカの原種。地域に自生している山野草を知ることは、庭に植える苗を選ぶ時に、とても役立ちます。
↑夏の草原で咲くヤナギラン。最近は園芸種も出回り始めています。
↑群生せず、草原に点在するカワラナデシコ。
↑マツムシソウは2年草。花びらのように進化したがくが、虫を誘います。
↑一日花のユウスゲ。
↑珍しい八重のキキョウ。黄色の花は秋の七草のひとつ、オミナエシ。
↑シルバーリーフが美しく、花期が長いヤマハハコ。
↑晩秋に咲くリンドウ。長野県の花に指定されています。
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