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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 12月12日 猫神様

2013-12-12 20:09:34 | B,日々の恐怖




    日々の恐怖 12月12日 猫神様




 27です。
文才無いし、分かり難いかもと、はじめに断っとく。
今でも不思議な実体験。
スペック:38歳 ♂ 既婚 霊能力なし。

 大学に合格して、学校側から紹介してもらった下宿に入ることも決まり、

「 来月から、俺もついに大学生だ!」

なんてウキウキしてた19歳の時。
 大学に行く数週間前に母ちゃんから、

「 お寺でも参っとく?」

って言われた。

“ まあいいか・・・。”

って思って、母ちゃんと二人で近くのお寺にお参りした。
 そこの住職さんは母ちゃんの知り合い。
もち、母ちゃんも霊能力0。
んで、お参りして住職さんとお話して帰ろうと思ったら住職さんに、

「 ちょっと待って。」

って止められたんだ。
そしたら住職さん、奥の方から封筒を持ってきて、

「 多分、何もないと思うけど、これ持って行きなさい。
そして、新しい自分の部屋の誰にも見つからないとこに隠しときなさい。
お守りだから。」

って。
 んで、言われたとおり、大学入って、新しい部屋に隠した。
下宿の部屋は6畳くらいで壁は薄い。
玄関、トイレ、風呂は共同。
 ま、男だらけの学校だし、それなり。
ただ、下宿のおばちゃん、宗教開いてて教祖様やってたのは知らなかった。
俺が入ってからすぐ隣りにお堂が建った。
窓から光入らねえ~。


 事件が起こったのは大学2年の時。
夜に寝てたら耳元で、

“ シャン、シャン、シャンッ!”

って音が聞こえてきた。
 例えて言うなら山伏が持ってる杖を地面に叩きつけてる感じ。
あれ、確かシャンシャンいうやん?
その音がだんだん大きくなってくんの。

「 何これ、やべえじゃん!」

って思って起きようとしたら水の塊みたいなのが腹に落ちてきた感覚がきて。
はい、金縛りってやつ。

 んで、金縛りにあってる間、腹の上に黒い塊がいるのが分かった。
耳元じゃ相変わらずシャンシャンいってるし、変なお教みたいのも聞こえてきた。
 部屋の壁は薄いから、なんとかして隣の部屋のやつに助けてもらおうと試みたが、やっぱし体動かず、声も出ず。
解けるまでひたすら待った。
 解けた瞬間、飛び起きて隣の部屋に駆け込もうとした。
隣の人、不在でした。
カギかかってた。
でも怖かったから、すぐ二階に行った。
 二階はタバコ吸うとこがあって夜中でも人がいたりする。
とりあえず、その日はそれで落ち着いた。

 それから数日後の夜、何気なく二階のタバコ吸うとこに行った。
みんな集まってる。
「ちーっす!」みたいな感じで和の中に入っていった。
 そしたらみんな顔がマジ。
一人は顔が青ざめて震えてる。
俺が、

「 ん?どした?」

って聞いたらAが

「 昨日、生まれて初めて金縛りにあったよ・・・。
洒落にならん・・・。
耳元でシャンシャンシャンシャンって・・・。」

そいつ俺の隣の部屋のやつ。
金縛りの連鎖ってあるのか?
 話を聞くと俺の状態と全く一緒。
ちょっと引いた。
 それから数日後、学校から帰ってきたら玄関のとこでB先輩が正座してた。
ちなみにその先輩は、Aの隣の部屋の住人。
手には消化器、まばたきしてない。
ガタガタ震えてる。

「 ・・・どうしたんすか、B先輩?」
「 コロサレル・・・。」
「 何いってるんすか?
誰に殺されるってゆーんすか?」
「 わからん・・・。
けど声が聞こえる。
ダンプで突っ込もうか、火をつけてやろうかって・・・。」
「 ・・・?、何かあったんすか?」
「 聞こえるんだ。
シャンシャンシャンシャンシャンシャンシャン。」

 その日からB先輩おかしくなった。
特に俺の部屋に用も無いのに頻繁にやってくる。
 んで、部屋の中をキョロキョロ見てる。
ついに俺も腹立ってきて言った。

「 なんなんすか先輩。
毎日毎日、なんか用があるならともかく!」
「 オマエ、この部屋に何か隠してないか?」

そういえば、日に日に視線が隠してある御札の方に行ってた気がする。

 俺、尋常じゃないヤバさを感じて信頼できるK先輩のとこにプチ家出した。
K先輩が、

「 とりあえず、ボコるか?」

と提案してきたが、さすがに俺は1回生。
それは拒否した。
 そしてK先輩の家で生まれて初めてドラクエⅠクリアした。
そして、時々友達に連絡入れた。

“ その後、B先輩はどう・・・?”

って。
そしたら、

「 とりあえず、まだ帰って来るな。
B先輩、毎日しきりにお前を探してるぞ。」

“ 俺が一体何をしたんや!”

それからまた数日K先輩のとこに居候。
 ドラクエもⅢまでクリア出来そうになってた頃、友人から電話が入る。

「 帰ってきていいよ・・・、終わったから・・・。」

声がなんか疲れてる。
とりあえず自分の部屋に帰ることにした。

 下宿に帰るとみんな無表情だった。
結論から言うと下宿のおばちゃんが御祓いしたらしい。
それが凄まじかったと・・・。
 下宿の隣にお堂が建ってるんだけど、そこのガラス窓全滅。
男数人でB先輩を押さえ込んでの死闘だった。
その時のB先輩の声が異常だったと。

「 ウニャアア、ウニャアアアアア!!!」

とりあえずそれで全ては終了した。
 B先輩も謝ってきた。
“猫神様”に取り憑かれてたらしい。

“ なによ、猫神様って?どんなの?”

ちなみにお払い料2万取られたらしいです。
それと、今突然部屋の電気がパシッてなりました。

“ 何これ・・・?”

以上、実体験でした。












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