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日々の恐怖 12月18日 公園

2013-12-18 19:12:55 | B,日々の恐怖



      日々の恐怖 12月18日 公園



 4月に大学付近のアパートで一人暮らしを始めて、近所を散策してたら祠が沢山あった、普通の住宅街なのに・・・・。
で、異様なのが祠がある場所に夜に電気つけてたり、顔のない地蔵みたいな祠に手を合わせてる妊婦とかがいた。
挙句には建てたばかりの一軒家の庭に小さな祠が異物的に存在してる、地蔵祠に面して向かうカタチで。

 しばらくして、俺のアパートは大学に近いので、自然と溜まり場になった。
それで、6月ごろ、大学の友人3人と俺のアパートで夕食のプチ宴会していたとき、この神社の話題が出て、面白がって、その不気味な神社に行こうという話になった。
どうせなら遅いほうが雰囲気があるだろうと言うことで、俺のアパートの部屋で時間待ちで酒飲んでた。
 で、そろそろ行こうかとなり、夜の12時ぐらいに神社に出発した。
だからテンション高いし、俺もその時は結構ノリノリだった。
 ただ、Aだけは酒を一滴も飲まなかったし、やっぱり乗り気じゃなかったから神社の向かいにある公園で待ってるって言った。
友人二名は文句たれたれだったけど、とりあえず俺とその友人二名で神社に入る事になった。

 4月には桜並木が凄い綺麗な神社だったんだけど、綺麗過ぎて逆に怖かった。
で、桜並木抜けて、三人とも本殿にたどり着いたんだけど、夜なのにぼんぼり照らしてて薄気味悪い。
だから、俺としてはビビッてしまい、早くその場を離れたかったんだけど、テンションたっかい二人は、神社の鈴鳴らして、

「 幽霊さん、いるんすかぁ~?」

とか、あほな事言うもんだから、俺が真剣に、

「 もう止めろよ!帰ろうぜ!」

って言ってたら、ぼんぼりの灯りが急にふっと消えた。
 俺たち大パニック。
とにかく逃げようと足を動かすにも動かせない。
それで、何かと思わず下を見たのがいけなかった。
無数の小さな子供が俺たちを取り囲んでて、一番恐ろしかったのは、顔のパーツがぐちゃぐちゃな小さいのが体にはい上ってきてた。
もう、動けない、怖い、で失禁寸前だったんだけど、鳥居の前の大きな灯籠にAがいつの間にか立ってて、

「 走れ!!」

って叫んでくれた瞬間に、体がちょっとだけ軽くなって、あとは猛ダッシュ。
子供の笑い声が聞こえる並木道をひたすら走った。
 友人二人も、なんとかAの声で体が動かせる様になったらしく、灯籠の前で、俺と友人二人はAを前に腰を抜かしていた。

「 おいA、お前公園で待ってるって言ってたじゃないか。」
「 お前たちが、なんかやばそうだったから・・・・。」

そう言ってAは苦笑いをした。
確かに、Aの一声のおかげで俺たちはあの場所から脱出出来た訳だけど、なんとなく腑に落ちなかった。

 次の日、Aに改めて、

「 どうして、公園にいなかったのか?」

と聞いてみた。
すると、あの時体験した事より恐ろしい返事が返ってきた。

「 公園にもうじゃうじゃいたもんだから、最初から公園にも行かなかったし、神社なんか見るのも嫌だったから、本当は帰ろうと思ってた。」

Aが帰らなくて、本当に良かったと思った。
 A曰く、俺の住んでる付近は何があったのかは知らないが、子供や水子の幽霊がうじゃうじゃいるらしい。

「 お前、良くあんなとこ住んでるな・・・・。」

何も言えなかった。
 あれから考察してみると、確かに違和感があるほど公園と神社は向かいに面している。
供養の為の公園なのかと思うと、普段何気なく遊んでる子供たちを見る度に複雑な気分になる。

















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