日々の恐怖 1月9日 子育て日記
パパは怖い話が大好き。
心霊写真だとか、心霊スポットだとか、そういうのも大好き。
私は、怖いものは大嫌い。
怖い話は聞かないようにしています。
そこへ小さな冒険者子供くんが参戦。
「 ぼく、怖い話、怖くないよ。」
パパが
「 そうか!じゃ、怖い話聞くか!」
と車で、ぞっとする話を話しました。
その中に死ぬ間際に大勢の黒い人が病室いっぱいにいて、誰?この黒い人たち・・と言って事切れたという話がありました。
そこで私が、
「 ああ、これは私のママ(他界した子供くんのおばあちゃん)も言っていたわ・・・。
窓から死神が覗いてるってね。
ドアから怖い黒い人が入ってくるって。
点滴の台のところにこっちを睨んだ大男がいるとかね。
だから、怖くて眠れないから、病院に泊まってくれって言われてて、それで私、ずっと病院に泊り込みだったんだよ。」
と真実を言いました。
もちろん私には何も見えませんし、その頃、脳にも癌が転移していたので、幻覚が見えるのだろうと病院の先生にも言われていました。
今考えると、幻覚だったのか、それともそういうものなのか、わかりませんねぇ。
このときはまだ、パパも子供くんも平気そうでした。
別に、驚かすつもりで言ったわけではなかったので、その場で話してあとは忘れました。
次に金縛りの話になりました。
パパはこれまで一度だけ金縛りにあったことがあるそうです。
私は一時期、しょっちゅう金縛りに遭っていました。
そこで、金縛りに遭った日のことを少しだけ話しました。
「 金縛りに遭ったから、南無妙法蓮華経と必死に唱えたら、
何十人もの声で南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経と繰り返され、
小ばかにするように何度も何度も繰り返され、
もう駄目だと思って、南無阿弥陀仏に変えたら、
一瞬で消えて、開放された。」
という話です。
私は実体験ですから今更怖くも何ともありませんが、パパと子供くん絶句。
「 ・・・ぼく、ママからその霊感遺伝してたら・・、どうしよう・・・・・。」
「 いやいやいや、霊感なんてママにはないよ。
何も見えないし、金縛りくらいのもんだよ~。
最近はないし・・・。」
「 でもママ、占いの人に霊感あるって言われてたじゃない!」
「 ・・・え?そうだっけ?」
ああ、ああ、そういえば、そういえばね。
“あなたは神経質だから、神経質が高ぶると見えないものが見えることがある。”
とか、言われたわ。
見えたことないんですけど。笑。
金縛りのときは見るよね。
目はたぶん閉じているんだろうけど、夢的に見ますよね。
結局、ぞっとする話より、ママの実体験のほうが怖い話だったらしく、
子供くんは「霊感は遺伝するのか」について、今、真剣に考えているようです。
だから、まず、その、そもそもの霊感がないと言っているのに気になってしまうようです。
下手こきました・・・。
話さなければ良かったなぁ・・・。
もうはや後の祭りです。
はやく忘れてくれないかな。
もう、私は実体験は語らないと心に固く誓いました。
怖い話ブームよ、早く去ってくれ。
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