大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 4月4日 青い袖(6)

2016-04-04 20:15:56 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 4月4日 青い袖(6)



 弟は私の話を黙って聞いていたが、女の子の話でやっと少し驚いて、

「 そっか、先生見えたんだ・・・・。」

と言ったが、あまり興味なさ気だったので、私が先生に嫌われたらダメだと食い下がると、弟は笑いながら、

「 大丈夫、俺が明日先生に言うから。」

と言った。
しかしそれでは先生との約束をやぶってしまうので、

「 ダメだよ、言わないでって言われたんだから・・・。」

と、いま考えればとても自己中な事を私は言ってしまった。
だが弟は、先生がそこまで怖がっているなら、全部話した方がいいと言った。
私が恐る恐る、

「 何を?」

と尋ねると、弟は、

「 みんなのことはホントに知らないこと、あの子のこと。
あの子遊んでるだけで、全然関係ない。
声は俺も聞こえたけど、先生が怖がりだからからかったんだと思う。」

と、二段ベッドの上の私の方を見て言った。
私は、

“ そこに誰かいるの?”

と思って少し怯えたが、それよりもあの子が誰か気になって、

「 あの子って?」

と尋ねた。
弟がすぐに、

「 神社の子。」

と言ったので、思わず弟の腕を掴んでいた。
弟は、

「 大丈夫だよ、沢山遊んだらそのうち帰るから。」

と笑っていた。











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