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日々の恐怖 4月6日 青い袖(7)

2016-04-06 20:49:41 | B,日々の恐怖



  日々の恐怖 4月6日 青い袖(7)



 その時は怖くてそれ以上何も聞けなかったが、どうしても気になって寝る前に、

「 お母さんの方は?」

と尋ねると、

「 さあ?知らないけど、先に帰ったんじゃない?」

と言っていた。

“ 帰った?何処に?”

と思ったが、とにかくその日から私のベッドは二段ベッドの下になった。
 弟が先生に、何をどう話したかはわからないが、後日私はまた先生に呼び出されて、今度はお礼を言われた。
それから私と弟は先生ととても仲良くなり、家族ぐるみの付き合いになった。
 だが、これは私が中学に入ってから家で先生に聞いた話だが、転んだ子は転んだ二ヶ月後に、慢性硬膜下血腫で亡くなっていた。
それを聞いた時あの憎たらしい顔を思い出して、すぐに可哀想とは思えなかったが、やはり死んでしまうのは悲しいと思った。
 弟に、

「 先生に聞いたけど、○○死んじゃったんだってね。」

と言ったら、弟はちゃんとそれを知っていて、沈んだ顔で、

「 ん・・・・。」

と小さく頷いただけだった。
私は言わなきゃよかったと、少し後悔した。











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