極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

昆布茶をティーカップで

2017年03月03日 | デジタル革命渦論

    

      40  雪解け / 雷水解(らいすいかい)

 

                                  

        ※ 解は、文字どおり、解ける、解決すること。季節にあては
          めれば春分の頃にあたり、堅い氷
が解け、万物一斉に目覚
          めるとき。そして、これまで苦しみ悩んだ難問も解決して
          新しい出発のとき
が来たのである。この機会を逃がしては
          いけない。すぼやく好機をつかむこと。ぐずぐずしている
          と
機を逸することになる。卦の形は春雷(震)と春雨(坎)
          を表わす。まさに春耕播種のときである。
怠けて日を送っ
          たのでは、一年の収穫がフイになる。厳冬を脱け出た鮮放
          感にひたるのもよいが、こ
こで気をゆるめてはいけない。


   ● 今夜の一曲

ハイドン: 弦楽四重奏曲 String Quartet No.76 「五度」 in D minor Op.76-2

ハイドンの弦楽四重奏曲の創作の頂点を成すともみなされることの多い作品。俗称は冒頭の五度の主
題から。各主題を関連させる構成感と自由闊達な筆致の融合が見事。「冒頭ソナタ楽章、メヌエット
楽章、途中の緩徐楽章が対照的に優美な長調曲で、終楽章は切迫感のある短調」という古典派・ロマ
ン派の短調曲の王道を行く形態であるが、実はハイドンとしては珍しいパターンとされる。

【楽曲構成】

  • 第1楽章:Allegro、冒頭で五度の主題が示されるが、楽章全体の様々なところに五度の音型が
         ちりばめられている
  • 第2楽章:Andante o più tosto Allegretto
  • 第3楽章:Menuet: Presto 主部は完全なカノンになっており、異様な雰囲気を持つ。トリオへのつな
            ぎでは大胆な転調が行われる
  • 第4楽章:Finale: Allegro ma non troppo 途中で転調しニ長調で終わる

 ● お茶しませんか 四方山話(一)

休憩に、インスタント・コーヒー(メイカー不詳)を小さめのティーカップを用意し、いつものよ
うに、食器棚を開けコーヒーの瓶に手をかけたとのとき、そのすぐ奥の昆布茶(粉末)の缶が目に
入り、気分転換にと、用意したティーカップに専用のスプーンで1杯をすくい取り、そのままカッ
プ入れ、電気ケルトのお湯を注ぎ、テーブルに運びで飲むことに。彼女がずいぶん昔に買ったティ
ーカップセットなのだが、小さすぎて使うことなく、食棚に積まれていたものを、その愛くるしい
フォルムに惹かれ最近使うようになる。後日、どこで買ったのかとたずねると、彦根銀座街の「こ
いで」という店で二人で買ったのよというわれたものの、すっかりと記憶から消えてしまっている。
その店のご主人とは、同年配で知り合いなのだが、いまは店はなく、キャッスルロード夢京橋へ移
転。雰囲気を変えてみるのもなかなかいいものだが、紅茶やジャスミン(花茶)は茶こしで入れる
ので、上写真のようにもやとした感じ眼に入り、ドリップ、もしくは、微粉末(平均粒子径など)
を最適化し見た目をすっきりさせた方が良いのではと思って、ブレイク・ブレスする。

そこで、昆布もムチンが含まれているのかとネットサーフで確認すると、納豆、オクラ、モロヘイ
ヤ、つるむらさき、里芋、山芋、なめこなどに含まれるヌルヌル成分と同じで、多糖類のガラクタ
ンやマンナンなどが、タンパク質と結合したもので、このムチン、分子量が100万-1000万で、熱に
は弱い性質があり、含有されるタンパク質分解酵素が破壊されるらしいので、胃の粘膜をうるおし
保護する働きがあり、肝臓や腎臓の機能を高める作用もあり、細胞を活性化し、老化の防止に役立
ち、また。消化を促す作用もあり、便秘改善する、そして、タンパク質を無駄なく活用させる働き
によりスタミナの増強に効果があると記されている(この作用機序:mechanism of action, mode of
action, MOA
に関する情報不詳)。そういえば、深海魚のムラサキヌタウナギは、危険を察知すると
体外にこのムチを放出し海水と反応し、大量のスライムを放出し、深海鮫などの外敵から身を守る
というが、人間の髪の毛の百倍以上も細い小さな繊維が含まれ、この繊維は同サイズのナイロン繊
維やケブラー繊維よりも丈夫だということで、すでに研究開発の対象となっているという。断念!
ティーカップ一杯の昆布茶からムラサキムタウナギのムチンのこぼれ話でした。

 

  

【ハルバッハ配列モータ考】

● 特許事例:最新ハルバッハ配列電動機技術

昨夜につづき、ハルバッハ配列モータの最新技術例を特許事例から掲載する。件のモータ開発技術
者の諸君も参考にしてもらいえば幸甚。

1.特開2015-039270 発電機

この発電機は、回転方向に配列された複数の永久磁石3,4を含むロータ1と、複数の永久磁石3、
4に対向して設けられ、各々がロータ1の回転時に交流電圧を発生する複数のコイル13を含むス
テータ10と、それぞれ複数のコイル13内に設けられた複数の磁性体12とを備え、コイル13
の中心軸方向において磁性体12の長さLmはコイル13の長さLよりも短く設定されている。
したがって、コアレス構造よりも発電量が大きくなることで、コギングトルクが小さく、発電効率
が高い発電機を提供すものである。


【図1】本発明の実施の形態1による発電機の構成を示す図
【図2】図1に示した磁性体の長さとコイルの長さとの比と、誘起電圧およびコギングトルクとの
    関係を示す図
【図3】図2に示した磁性体の長さとコイルの長さとの比を説明するための図
【図4】実施の形態1の比較例を示す図
【図6】図5に示したハルバッハ配列の効果を説明するための図

【技術背景】

水力発電や風力発電のような自然エネルギー源が入力となる場合、その変動に無駄なく追従できる
発電能力が求められる。水力発電の場合では一日を通してほぼ一定の水量が得られる場合が多いが、
風量は途絶えることが幾度とあり、発電機のコギングトルクが大きい場合は、次に回転起動できる
ための風量が発生するまで発電できない。言い換えれば、回転起動できるための風量以下の小さな
風のエネルギーは全て無駄になってしまう。

小さな水量・風量からすぐにロータが再起動することができれば、一日を通して発電機の停止時間
は短くなり、総じて発電量を上げられる。特にマイクロ水力発電には、非常時や緊急時に流水量の
小さな身近な水路に発電装置を設置した場合でも、電力を確保できることが求められる。

このように小さな水力、風力によってロータを起動させるためには、発電機のコギングトルクを低
減することが有効である。しかし、特許文献1,2では、コギングトルクを十分に小さくすること
ができなかった。また、特許文献3,4では、コアレス構造を採用したので、コギイングトルクを
ゼロにすることができるが、界磁磁束が大きく漏れ、コイルを効率よく縦断する磁束が著しく減少
するため、発電効率が大幅に低下するという問題がある。この問題を軽減する方法として、永久磁
石の使用量を増加する方法、永久磁石の磁力を強化する方法、コイル巻数を増やす方法などが考えら
れるが、いずれの方法も装置の大型化や高コスト化を招いてしまう。なので、この発明の主たる目
的は、コギングトルクが小さく、発電効率が高い発電機を提供することである。

2.US9567053B2 Outboard propulsion system for vessels:船舶の船外機推進システム

これは、ハルバッハ配列電動機の船舶への応用展開事案だ。琵琶湖の小型、船舶はこの方式を採用すれ
ば、環境への配慮や静粛性や安全性を重視した船舶の主流になるかも。

船舶の船外推進システムは、船舶のトランサム壁(5)に固定される支持構造(4)と、支持構造
(4)によって支持される複数のプロペラ(3)とを含み、格プロペラ(3)は、環状ステータ(S)
内で回転可能で環状のロータ(R)を有し、中央開口部(A)を画定するトロイド形状を有する電気
モータ(6)、ローター(R)に支持されて中心開口(A)まで延在するプロペラ(3)のブレード(
3A)である。

3.特開2016-200598 検体の検出のためのNMRシステムおよび方法

医療分野への応用展開もありそうだ。その程度かはやってみなければわからないが。

(a)溶液と磁性粒子を接触させて、液体試料1ミリリットルあたり、1×10^6~1×10^13個の磁性
粒子を含む液体試料106を生成する工程;(b)液体試料をデバイスに入れる工程であ^って、デ
バイスは、磁性粒子、多価結合剤、および検体を含む液体試料を保持するウェルを画定し、かつ、
ウェルの周囲に配置されたRFコイル110を有する、支持体を含み、該RFコイルは、1つまたは複
数の磁石およびRFパルスシーケンスを使用して生じたバイアス磁界に液体試料を曝露させることに
より生成されるシグナルを検出するように構成されている、工程;(c)バイアス磁界およびRFパ
ルスシーケンスに試料を曝露させる工程;(d)工程(c)に続いて、シグナルを測定する工程;お
よび(e)工程(d)の結果に基づいて、検体を検出する工程、を含む方法で、液体試料中の検体の
存在を検出するための方法を提供する。

 4.US9479038B2 Air gap control systems and methods :エアギャップ制御システムおよび方法

非接触で回転させるためにはエアーギャップの最適化と安定制御は、堅牢・信頼性や出力の安定にはか
かせない。この事案は、複雑で、高級である。

一実施形態において、装置は、磁束伝達部材を支持する第1の部材と、第1の部材に対して移動す
るように配置された磁束発生部材を支持する第2の部材とを含む。エアギャップ制御システムは、
第1の部材または第2の部材の少なくとも1つに結合され、第1の部材と第2の部材との間に形成
される1次磁束回路とは別個のエアギャップ制御装置を含む。エアギャップ制御装置は、第1及び
第2部材のうちの他方に、第1及び第2部材の間の距離を減少させる方向に移動することに応じて、
第1及び第2部材の一方に力を加えて、 第1の部材と第2の部材との間に第1の部材および第2の部
材の一方を実質的に中心に置く。

 【技術背景】

典型的な電磁機械は、ステータの導電性巻線を回転ロータに取り付けられた磁石によって生成され
る磁場に曝すことによって機能する。ステータとロータとの間のエアギャップの大きさは、エアギ
ャップのサイズが小さくなるにつれて、このような機械の電磁効率が向上する傾向があるため、重
要な設計変数である。一定のエアギャップサイズを維持することも、ロータとステータとの衝突を
回避し、エアギャップ内の偏心によって生じる望ましくない電流、磁束の影響および他の負荷関連
の損失を回避するために重要である。

エアーギャップサイズの一貫性は、典型的には、機械の固定子およびローター(および任意の支持
構造)が、組み立ておよび操作中に予想される外力に耐えるのに十分な剛性を有することによって
達成される。エアギャップがほぼ閉鎖されている、または閉鎖されているなど、エアギャップの大
きさに著しい違反があると、特に電磁気機械の動作中にエアギャップが損なわれた場合、装置およ
び人員にとって危険または破壊的となる。

電磁機械のサイズが増大するにつれて、最小の空隙クリアランスが維持されることを確実にするた
めの構造的剛性への依存は、必要な構造体の重量およびコストのために実用的でなくなる可能性が
ある。したがって、一定のエアギャップを維持するための代替的なアプローチが必要とされている。
増大する構造的剛性を含む既知の従来の方法と比較して、必要なギャップクリアランスを比較的低
い重量およびコストで提供する代替案を提供する必要性も存在する。

5.特開2017-005878 回転電機および非接触発電機

磁気効率がよく、磁束の漏れも少ない回転電機および非接触発電機の提案事例。

回転電機1は、第1回転軸周りに回転自在で、回転または移動する移動体の一主面から離隔して対
向配置され、かつ外周面に連なる一側面の少なくとも一部が移動体の一主面に対向して配置される
永久磁石2を備える。永久磁石2は、周状に離隔して配置され、周方向に沿って交互に異なる向き
に磁化された複数の磁極2bと、複数の磁極の間に配置され、周方向に隣接する2つの磁極からの
磁束を集中させて、移動体5の方向またはその反対方向に向ける磁束集中部材2gと、を有する。
永久磁石2は、移動体の一主面上に磁束集中部材からの磁束の変化を妨げる方向に発生される渦電
流に基づいて磁束集中部材に働く反力により、第1回転軸周りに回転し、永久磁石の前記移動体に
対向配置される前記一側面の表面速度は、対向配置される移動体の一主面の表面速度よりも遅い,
磁気効率がよく、磁束の漏れも少ない回転電機および非接触発電機を提供する。

【符号の説明】

1 非接触発電機、2 永久磁石、2b 磁極、2g 磁束集中部材、3 コイル、4 ヨーク、5 回
転体、7 フロントヨーク、8 移動体、11 ティース、12 キャリア、21 コンバータ、22
コントローラ、23 負荷

【技術背景】

特許文献(米国特許公開公報 2014/0132155号)には、非接触で発電する自転車用ダイナモが開示
されている。特許文献1の自転車用ダイナモは、自転車のホイールの回転軸と直交する方向に延び
る回転軸周りに回転する円環状の永久磁石の外周面を、ホイールの外周面に連なる一側面から離隔
して配置している。

永久磁石は、複数の磁極を周方向に並べて配置したものであり、隣接する磁極では、磁化方向が逆
になっている。例えば、永久磁石のN極がホイールの一側面に対向配置された状態でホイールが回
転すると、永久磁石からの磁束の変化を妨げる方向に、ホイールの一側面に渦電流が発生する。

この渦電流による磁束と永久磁石からの磁束との反発力および誘引力により、永久磁石は、ホイー
ルの回転方向に回転する。よって、永久磁石の周囲をコイルで巻回して、永久磁石からの磁束がコ
イルを鎖交するようにすれば、コイルから誘導電力を取り出すことができる。
しかしながら、特許文献1に開示された自転車用ダイナモには、以下の課題がある。

1.ホイールの一側面に対向配置される永久磁石の面積が限られているため、ホイールと永久磁石
 との磁気結合量を大きくできない。よって、ホイールに発生する渦電流が小さくなり、永久磁石
 の回転力も弱くなる。

2.特許文献では、永久磁石に単一相のコイルを巻回しているが、単一相のコイルでは、コイルが
 巻回していない部分の永久磁石の磁束を有効利用できないため、鎖交磁束量を増やすことはでき
 ない。また、コイルが巻回している部分の永久磁石の極性の向きが、回転軸を中心に対称である
 場合、常にコイルを鎖交する磁束の総量が打ち消し合ってしまうため、発電できないという問題
 がある。

3.永久磁石からの磁束は、空気中を伝搬するため、大きな磁気抵抗を受けることになり、磁気効
 率がよいとはいえない。

4.ヨークを用いていないため、磁束の漏れが生じやすく、また周囲に導電材料があると、磁路が
 変化してしまい、発電量に影響を与えてしまうおそれがある。


6.特表2013-509535 エネルギー変換システムおよび方法 

エアーギャップの最適化と安定制御でもこの事案はシンプルである。

エネルギー変換システムは、静止構造体と、静止構造体に対し回転するよう構成され、回転軸を規
定する
回転可能な構造体とを含んでもよい。システムは、さらに、少なくとも一つのブレード部材
と、少なくとも一つの軸受機構とを含んでもよい。少なくとも一つのブレード部材は、回転可能な
構造体に取り付けられ、回転可能な構造体から半径方向外側に延び、回転軸と実質的に平行な方向
に流れる流体流と相互作用し、回転可能な構造体を回転軸の回りに回転させるよう構成される。少
なくとも一つの軸受機構は、回転可能な構造体が静止構造体の周りを回転するとき、回転可能な構
造体および静止構造体の間の半径方向支持および軸方向支持の少なくとも一方を提供するよう、配
置される。システムは、回転可能な構造体の回転を、電気および水素生成の少なくとも一つに変換
するよう構成されてもよい。
 
※ http://windofweef.jp/library/patent_room_1/370.html

                                                        この考つづく

  Mar. 1, 2017

● 世界初・米バージニア州でロボット宅配を許可する法律制定

バージニア州はロボット工学の歴史を切り開いた。宅配ロボットが歩道や横断歩道上を操作できる
法律を制定した最初の州になる。新法は昨年7月1日に施行され、先週金曜日に法律が施行。法案
を提出した2人のバージニア州の議員が、エストニアの地上宅配ロボット製造会社のStarship techn-
ologies
社と提携、法案の草案を作成。新しい法律に基づいて動作するロボットは、毎時10マイルを
超えることはできないか、50ポンド(約22.7キログラム)を上回る重量で、自律的に移動すること
が許可される。この法律では、ロボットは操作者の視線内に留まる必要がないが、ロボットを少な
くとも遠隔監視し、異常が発生すればすぐさま対処する責任がある。ロボットは、横断歩道の通り
でのみ許可され、州の市町村では、市議会がより厳しい制限を課すか、または全面禁止する場合な
ど、ロボットをどのように動作させるかを規制することもできる。

また、S
tarship technologies 社はすでに、ワシントンDCのポストマス市、加州はレッドウッドシティ
ーで実証試験を実施、さらに、アイダホ州やフロリダ州でバージニア州と同様の法律が提案されて
いる(下写真ダブクリ参照)。すばらしいことだと思う反面、巻頭の「雷水解(らいすいかい)」
(易経)ではないが、ここは、安全・安心への配慮を十全に行うことが肝要である。

  Jan. 18, 2017

 

コメント
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