わたしには高度な資本主義下の市民が、政府に対して部分的な
リコール権を行使していることを意味しているとおもえる。
「住専」現象とはなにか:情況との対話
サンサーラ 1996.04
Takaaki Yoshimoto 25 Nov, 1924 - 16 Mar, 2012
● 夏の暑さにひこにゃんも打ち水のお手伝い
昨年10月、米国の太陽電池メーカーであるソーラーシティは、屋根型ソーラーパネルでエネル
ギー効率22%を実現する太陽電池モジュールを開発したと発表した。同社はテスラモーターズ
などを展開するイーロン・マスクののいとこが創業した企業で、マスクも会長を務める。新しい
ソーラーパネルは米国ニューヨーク州バッファローにある1ギガワットの量産工場で生産を行う。
フル生産を行えば、1日9千~1万のソーラーパネルを生産する。
【百パーセント再エネ時代:ステラ 太陽光で垂直統合】
昨年10月、米国の太陽電池メーカーのソーラーシティ社は、屋根型ソーラーパネルでエネルギ
ー効率22%を実現する太陽電池モジュールを開発したと公表。同社はテスラモーターズなどを
展開するイーロン・マスクのいとこの創業企業で、マスクも会長を務める。新しいソーラーパネ
ルは米国ニューヨーク州バッファローにある1ギガワットの量産工場で生産を行い、フル生産を
行えば、1日、9千~1万のソーラーパネルを生産する。
Aug 9, 2016
今月9日、同社の最高経営責任者のイーロン・マスクとソーラーシティ最高経営責任者のリンド
ン・リヴは、ルーフ・トップソーラーパネルを新規に取り付けるだけでなく、既設の劣化屋根の
改修時にも取り付ける(年間5百万棟市場との予測)、世界初の持続可能なエネルギー会社によ
る垂直統合事業に、今後2億8千億ドルを投資し共同事業を行う方針であるという。 太陽光→
核融合エネルギ利用→ソーラーパネル→ハウジング(ルーフ・トップ)→蓄電・充電装置→電気
自動車と垂直統合する「天下布光」(てんかふっこう:世界をあまねく太陽光エネルギーで治め
る)というイーロン・マスクの野望である。
Elon Musk Unveils Tesla's 'Master Plan'
【量子ドット工学講座 18】
今回は、信頼性が高く、効率のよい量子ドットを得る量子ドットの製造方法(スタンレー電気株
式会社)の特許事例を紹介。この方法はⅡ族元素としてZn,Mgの少なくとも1つを含む Ⅱ-
Ⅵ族半導体材料で形成された母材粒子を準備する工程と、液相中において、前記母材粒子をエッ
チして、特定面方位を有し、ナノシード粒子に加工する加工工程と、を有するもの(下図4参照
)。
特開2016-145972 量子ドットの製造方法と量子ドット ;2016年08月12日
【符号の説明】
11 母材粒子、13 InGaN、15,31 InAlN, 39 フラスコ 16 ポート、
17 シリンジ、18 温度測定部、19 ヒータ、 27 励起光源、28 モノクロメータ,
32 反応容器、33 温度センサ(熱電対)、 34 ヒータ 35 撹拌機構(回転羽根)、
36~38 吸気口/排気口。
上図1は、ZnOS混晶系、GaInN混晶系、AlInN混晶系の格子定数とエネルギーギ
ャップの関係を示すグラフである。「混晶系」は、両端物質と中間の混晶を含む系を表す用語で
ある。横軸がナノメータを単位とする格子定数を示し、縦軸がeV(エレクトロンボルト)を単
位とするエネルギーギャップを示す。発光波長を決定するエネルギーギャップは、ZnO:3.
2eV、ZnS:3.8eV、AlN:6.2eV、GaN:3.4eV、InN:0.64e
Vである。
6方晶系の結晶をc軸方向に結晶成長する場合、成長面内の格子定数としてa軸方向の格子定数
を用いる。ZnO、ZnSの格子定数はa軸0.324nm、0.382nm、AlN、GaN、
InNの格子定数はa軸0.311nm、0.320nm、0.355nmである。化合物を対
とする場合、格子定数の1番近い組み合わせでも、ZnOの0.324nmとGaNの0.32
0nmであり、1%を超える格子不整が存在する。
図2は、図2は、ZnOxS1-x混晶系、Ga1-xInxN混晶系、Al1-xInxN混晶系
の組成xに対する格子定数(a軸方向)の変化を概略的に示すグラフである。横軸が組成xを示し
縦軸が格子定数を示す。ZnOSとAlGaInNは同じ六方晶系のウルツ鉱結晶構造を持つ。
混晶を形成すると両端物質の中間の格子定数を調整でき、格子整合を実現できる。格子定数、エ
ネルギーギャップ、組成は一定の関係にあり、図2は、基本的に図1と同じ内容を示す。着目す
るパラメータに従って、グラフを使い分ける。例えば、格子整合する組成は、図2において、縦
軸(格子定数)」が同一となる組成である。好ましい格子整合の整合範囲は、小さい方の格子定
数を基準(100%)として、格子定数の差が±1.0%以内であろう。
ZnOxS1-xとAl1-xInxN、Ga1-xInxNとが格子整合可能な領域を四角で囲って
示す。Al1-xInxN(x:0.3~1.0)、Ga1-yInyN(y:0.15~1.0)、
ZnOzS1-z(z:0.47~1.0)の組成範囲において、ZnOSとAlInN,GaI
nNの格子整合が可能である。
【帝國のロングマーチ 24】
● 折々の読書 『China 2049』42
秘密裏に遂行される「世界覇権100年戦略」
ニクソン政権からオバマ政権にいたるまで、米国の対中政策の中心的な立場にいた著者マイケル・
ピルズベリーが自分も今まで中国の巧みな情報戦略に騙されつづけてきたと認めたうえで、中国の
知られざる秘密戦略「1000年マラソン( The Hundred-Year Marathon )」の全貌を描いたもの。
日本に関する言及も随所にあり、これからの数十年先の世界情勢、日中関係そして、ビジネスや日
常生活を見通すうえで、職種や年齢を問わず興味をそそる内容となっている。
【目次】
序 章 希望的観測
第1章 中国の夢
第2章 争う国々
第3章 アプローチしたのは中国
第4章 ミスター・ホワイトとミズ・グリーン
第5章 アメリカという巨大な悪魔
第6章 中国のメッセージポリス
第7章 殺手鍋(シャショウジィエン)
第8章 資本主義者の欺瞞
第9章 2049年の中国の世界秩序
第10章 威嚇射撃
第11章 戦国としてのアメリカ
謝 辞
解 説 ピルズベリー博士の警告を日本はどう受け止めるべきか 森本敏(拓殖大学特任教授・
元防衛大臣)
第9章 2049年の中国の世界秩序
反客為主――反って客が主に為る
『兵法三十六計』第三十計
【危機●】中国はエアポカリプス(大気汚染による世界終末)を輸出する
2013年1月、「悪臭を放つ煙霧}が北京を飲み込んだ。「エアポカリプス(訳注*「大
気」と「終末」の造語)」と呼ばれるそれは何週間も続き、その問住民や滞在者は、大気汚染
の「臭いや味がして、うんざりさせられた(注46)」,今日の中国の繁栄は、産業革命にさら
に筋肉増強剤を注入したかのようだ。その結果、中国人は、地球の大部分を破壊する力を手に
し、実際、すでにそうしはじめている。
中国はまもなくアメリカの2倍の大きさのGDPを持つだけでなく、2015年までに、危
険な排気ガスを現在のアメリカの2倍、放出するようになると予測される(注47),エコノミ
スト誌の調査では、「1990年から2050年の間に(中国の)人為起源のC02累積排出
量は、およそ5000億トン(産業革命の始まりから1970年までの全世界のC02累積排
出量とほぼ同じ)に達するだろう」と予測されている(注48)。この汚染は、毎年何千人もの
人々に死をもたらすだろう。経済協力開発機は「増える一方のエ場や自動車の排気による大気
汚染のせいで、世界全体で、毎年200万人から360万人が早死にするだろう。その大半は
中国とインドで発生する」と予測する(注山49)。中国のスモッグや煤煙は、何日も日本を覆
った。大気汚染は太平洋をも渡り、カリフォルニア州の粒子状物質汚染の29パーセントは中国
由来だ(注50)。そしてもちろん地球温暖化に国境はない。
大気汚染の主な原因は、中国が、最悪の大気汚染源である石炭に依存していることである。
アメリカのエネルギー情報局は、中国が他のすべての国を合わせたのとほぼ同じほの石炭を燃
やしていると報告している(注51)。中国は、環境への影響を改善する途上にあると発表して
きたが、実際の記録は問題が悪化しつづけていることを示している,中国は依然として、石炭消
費に助成金を支給している数少ない国の一つだ。
化石燃料は、中国の商業用一次エネルギー消費量の75パーセントを占めており、この先も
しばらく中国の主要燃料のままだろう(注52)。2011年、中国の石炭消費量はなおも9パ
ーセント以上増加し、世界全体の石炭使用ほ増加の87パーセントを占めている(注53)。中
国が成長しつづけるにつれて、大気汚染は悪化するばかりだ。排出増加のペースを落とすには、
中国は本気で成長率を抑える必要がある。だが中国にとって成長率は、他のどの政策目標にと
っても重要なものだ。したがって、2049年の世界は、まさに文字通り中国の成功の「臭いや
味がして、うんざりさせられる」に違いない。
【危機●】中国の成長戦略は深刻な水の汚染と枯渇を引き起こす
政権を維持するには、高度成長が必要であることを、中国の指導者たちは知っている。現在
の行き詰まった状況がこの先30年続けば、その未来図には恐怖を禁じえない。1980年代以
降、中国は石油化学製品工場を、長江沿いに1万軒と、黄河沿いに4000軒建てた(注54)。
これらのエ場の影響と、中国が環境保護より経済発展を優先した結果、中国の川の40パーセ
ントがひどく汚染され、20パーセントの川の水が有毒になり、飲むことはおろか、触ること
もできなくなった(注55)。中国の地下水の少なくとも55パーセント(そもそも中国の地下
水は少ない)が飲用に適さない,実際、中国の工場が川に流している汚水が、年間6万人に早
死にをもたらしている(注56)。もちろん中国の情報規制と検閲ネットワークのせいで、多く
の中国人は飲用水のせいで死ぬ恐れがあることを知らない(注57)。
すでに中国の近隣の国々は、中国の無謀な開発の副次的影響を受けている。中国沿岸海域の
水質汚染が深刻化し、国の水産業の多くが、東シナ海、南シナ海、太平洋といった領海争いが
激しい海域に移った(注58)。韓国沿岸警備隊は、2011年だけで、領海侵犯した中国漁船
470隻を送還した(注59)。この問題に関して、中国とベトナム、フィリピン、日本は常に
争っており、武力紛争につながる可能性も懸念される。
近隣諸国は、中国のダム建築ラッシュについても心配している。中国は2020年までに水
力発電量を3倍にする計画だが、そうなると、中国の多くの川は、水量が激減するだろう。中
国には、水利権を他国と共有しているという意識が欠けており、水利用に関する情報を他国と
共有していないため、近隣諸国は水資源の枯渇を受け入れるか、極めて危険で動揺を伴う方法
で中国に抵抗するしかないだろう(注60)。
中国の水資源の利用が影響するのは、アジア諸国だけではない,2050年までに、世界人
口は90億を超し、その70パーセント近くが都市部に住む、と科学者は予測する。そうなる
と、水と廃棄物の管理に深刻な影響が出るだろう(注61)。中国に関してそれは、国内問題の
ように思えるが、そうではない,中国がアメリカの3倍強くなれば、それは世界的懸念となる
はずだ。今日、多くの人が中国で大規模な環境保護運動が始まることを期待しているが、それ
はまだ始まっていない。
The state’s grip on the economy has been tightening. Could foreign
pressure persuade the new leadership to reverse course?
【危機●】がん村
中国の大気汚染や水質汚染の犠牲者は、中国の工場付近に現れた「がん村]の数に直接見る
ことができる。それらのエ場は、廃棄物、有毒化学物質、その他問題のある物質を川に投棄す
る。それらが野生生物を殺し、水を台なしにし、先天性欠損症を引き起こし、近隣住民の死
を招いている。原因は、中国の環境基準が先進工業国のそれよりひどく遅れていることにあり、
すべての基準のうち国際基準に並ぶものは40パ-セントにすぎない(注62)。この数十年間
に中国でがんになった人の数は、他の国すべてでがんになった人より多い(注63)。
被害は川沿いの村に限ったことではない。今やがんは、北京市民の死因のトップで、環境汚
染が主な理由の一つである(注64)。がんになる割合はまだアメリカより低いが、中国が現在
の方針を改めなければ、それも長くは続かないだろう。中国は、他の先進国も工業化が進んだ
時代には公害の問題を抱えていた、と何度も主張している。しかし、少なくとも二つの点で、
中国の公害は、他の先進諸国の状況とは異なる。まず、中国の産業革命の規模ははるかに大き
く、そのため、予想される被害は前例のないスケールになるはずだ,中国はまもなく世界最大
の経済国となり、それに伴い、化石燃料、有毒化学物質、その他の汚染物質の使用も最大にな
るだろ。
次に、中国には、健全で生産的な市民社会が存在せず、発がん物質やその他の有毒物質にさ
らされる人々の代弁者も皆無だ,がん村に住み、夫と息子をがんで亡くしたある女性は、「わ
たしが望むのは、きれいな空気を吸い、安全な水を飲み、汚染されていない土を使うことだけ
です……けれども、それは高望みなのでしょう」とはっきり述べた(注65)。シェロッド・ブ
ラウン上院議員は次のように説明する。「問題を世間に知らせるのを助ける出版や報道の自由
はありません」。そして真実が明らかになった時でさえ、「長期的にそれを世間に訴える自由
も中国の社会には存在しないのです (注66)。
中国の国際貿易が成長するにつれて、その農業や食品加工業が他の国々に悪影響を及ぼすよ
うになった,それらは、収腰高を増やすための危険な農薬、禁止された農薬を使い、家畜や魚
の成長を促進させる抗生物質やホルモンを乱用し、加工食品の商品価値を高めるために違法な
保存料を使っている(注67)。その結緊、東アジア、欧州連合、日本、アメリカで、中国産食
品の輸入が禁止される事態が起きた(注68)。
この項つづく
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