<12月の鑑賞予定映画>
~大阪全停止。その鍵を握るのは、トヨトミの末裔だった~
2011年 日本映画 (11.05.28公開)
配給:東宝 上映時間:119分
監督:鈴木雅之
原作:万城目学 「プリンセス・トヨトミ」(文藝春秋社刊)
脚本:相沢友子
音楽:佐橋俊彦
ED・テーマ:「Princess Toyotomi~永遠の絆」 ケルティック・ウーマン(EMIミュージック・ジャパン)
出演:綾瀬はるか / 堤 真一 / 岡田将生 /中井貴一 / 沢木ルカ / 笹野高史 / 和久井映見
<見どころ>
「鴨川ホルモー」などで知られる人気作家・万城目学の直木賞候補にもなった小説を、
『HERO』の鈴木雅之監督が映画化した歴史ミステリー。
会計検査院による査察をきっかけに、約400年もの間守られてきた秘密が発覚し、
大阪中を巻き込む大騒動に発展していくさまを描く。物語の要となる3人の調査官を、
堤真一、綾瀬はるか、岡田将生が好演。歴史に裏打ちされた緻密(ちみつ)な構成と、
個性豊かな登場人物たちが織り成す奇想天外な万城目ワールドに魅了される。
<あらすじ>
会計検査院の調査官である松平元(堤真一)、鳥居忠子(綾瀬はるか)、
旭ゲーンズブール(岡田将生)の3人が、府庁など団体の実地調査のため東京から
大阪にやってきた。順調に調査を進める中、不審な財団法人を見つけ徹底的に調査するが、
変わった様子もなく引き上げようとしたとき、大阪国総理大臣と名乗る男が現れる。
そして、大阪中を巻き込む思いも寄らぬ事態へと発展していき……。
<感想>
原作未読で鑑賞。
「鹿男あおによし」のスタッフによる作品なので、けっこう期待して鑑賞しました。
物語は、予告編でけっこうネタバレしてたので、予想範囲内の展開でした。
そもそも登場人物の名前が歴史を知っている人には、ハハ~ンとくるはず。
松平元=松平(徳川)家康 鳥居忠子=鳥居元忠
旭ゲンスブール=旭姫 真田幸一=真田幸村
・・てな具合で、映画の冒頭に出て来た「大阪夏の陣」の年代に出てくる人物ばかり。
この他にも、お勉強してればすぐわかるような名前ばかり出てくるので、
歴史好きには、このあたりでも楽しめるかもしれません。
映画は、なかなかツッコミどころがあり、実際のところ、こんなんありえへん!ですが
予告編を観ていたら、「大阪国」だの「大阪全停止」などのキーワードが出ていたので、
予想はしていましたけどね。
意外だったのが、「プリンセス トヨトミ」と謳っているのに、実際のところは
それほどのキーワードでもなかったというところ。プリンセス本人が、トヨトミの
末裔ということを全く知らない、という設定には、ちょい驚きました。
どっちかというと、象徴・シンボル的な位置だったかなぁ~。
もう一つ驚いたのは、本作の本当のテーマは、「父親と息子」ということ。
てっきり大阪国独立&トヨトミ末裔のお話と思って観てたので、後半になって
このテーマがドーンと出て来たのには、意外でした。
個人的には、作品全体は特に「鹿男」ほどの印象には残らなかったのですが
父親と息子の、大人になるに連れの微妙な関係は、自分は女性ですが母親に
対しても思うところがあり、20代30代の頃は、疎ましく感じることさえある親が
自分がある程度の年齢になり、親が弱ってくると、見えてなかったものが見えて
くるようになるんですよね。 あの時、親もこうだったのかと。
鬼の松平は、父を失くしてから、それを知ることになります。
親子間でぎくしゃく感じている人には、これを観ることをオススメします。
というわけで、自分の想像していた話ではなかったですが、いい意味でギャップの
あった作品でした。でも、映画より連ドラのほうがよかったかな?
そうそう余談ですが、この方がカメオ出演していました。
「鹿男あおによし」を観た方は、ピン!ときますよね。
綾瀬はるかさんと絡むたびに、「お~あのコンビが復活~」と一人でニンマリしていました。
点数:7.5点 (10点満点)