NAO日和

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<1月の鑑賞予定映画>

「室町無頼」「サンセット・サンライズ」「雪の花ーともに在りてー」「アンダーニンジャ」

「コクリコ坂から」

2011年07月22日 | あ~か行の映画

~上を向いて歩こう~

2011年  日本映画    (11.07.16公開)
配給:東宝           上映時間:91分
企画・脚本:宮崎 駿     
監督:宮崎吾朗        プロデューサー:鈴木敏夫
原作:高橋千鶴・佐山哲郎 (角川書店刊)
脚本:丹羽圭子
音楽:武部聡志 (徳間ジャパンコミュニケーションズ)
主題歌:手嶌 葵「さよならの夏~コクリコ坂から~」
挿入歌:坂本 九「上を向いて歩こう」
キャスト:長澤まさみ/岡田准一/竹下景子/石田ゆり子/柊 瑠美/風吹ジュン
            内藤剛志/風間俊介/大森南朋/香川照之

<見どころ>
『ゲド戦記』以来、宮崎吾朗が約5年ぶりに演出を手掛けるファンタジックな要素を
排したスタジオジブリ作品。16歳の少女と17歳の少年の愛と友情のドラマと、
由緒ある建物をめぐる紛争を軸に、真っすぐに生きる高校生たちの青春をさわやかに
描いていく。主人公となる少年少女の声を担当するのは、長澤まさみと岡田准一。
企画・脚本は宮崎駿。さまざまな価値観が交錯する戦後の高度成長期を背景に、
現代を生きることの意味を見つめていくストーリーが感動を呼ぶ。

 <あらすじ>
東京オリンピックの開催を目前に控える日本。横浜のある高校では、明治時代に建てられた
由緒ある建物を取り壊すべきか、保存すべきかで論争が起きていた。
高校生の海(長澤まさみ)と俊(岡田准一)は、そんな事件の中で出会い
心を通い合わせるようになる・・。

<感想>
原作は、「なかよし」連載時でタイムリーに読破。

「ゲド戦記」はダメダメだった吾郎監督だったが、5年を経てどう成長?したかが
問われる作品として、公開前から注目されていました。(不安の意味で^^;)

時代設定が、原作とは異なる1963年の設定に最初疑問を持ったのだが
見終わった後考えると、うなずける節もあります。

記憶が確かなら、原作では俊は、高校生だけど賭けマージャンとかやってたり
したたんだよね・・・・・。それはまずいもんね。
あと、異母兄妹かもしれない・・・との設定も、この時代なら考えうることなので
ストーリー的には、そのほうがやりやすかったんでしょうね。

しかし、ここまで設定を変えてしまうと、原作の意味がないように思います。
原作を知っている者としては、「原案」という位置づけにしといたほうが
ここまで物議を交わさなかったのでは?と思います。

ストーリーの軸も、兄妹の問題とカルチェラタンの存続問題の2柱で構成されてるが
どっちかというと、カルチェラタン問題のほうに割いていたような感じがします。
タイトルの「コクリコ」もぜんぜん出てこないので、個人的にはタイトルは
「カルチェラタン」のほうがしっくりきたんじゃないのかい?とさえ感じました。
 
ついでに言いますと、原作とここまで設定を大幅に変えておきながら肝心要のことはスルー。
海が、なぜ「メル」と呼ばれているのか?これ、映画でぜんぜん出てこないんだよね。
原作を知っている人はいいけれど、ジブリ作品はお子さんも観るから、ここの説明は
省いてほしくなかった。
(フランス語の海=ラ・メールからなまってメルと呼ばれるようになる)
あと、旗の説明もね。「ポニョ」では信号送る時、字幕が出てたのだから
旗を揚げるときに、どういう意味の旗か?ぐらいテロップで出して欲しかったです。

おそらくお子さんは、この点で大いに「???」となったはず。

原作を知っているから、ボロッかすに書きましたが、いいとこもあったんですよ。

日常のディティールは、今回も細かく描かれてよかったし、背景画もキレイ。
さすがジブリ、と感じます。

「カルチェラタン」は、パリの地区名で、パリの学生運動の拠点だったところ。
また60年代には、日本でも学生運動盛んだったから、この名前を聞いたら
ピーンと来る人はいるかも・・・・でも、年代絶対高いと思う。
こんな熱血に活動するのを、今の子はどう感じるんでしょうかね?
少なくとも、この点は、お子様が見ても、あまり理解できないかも。
かといって、中高校生もどう感じるか?

タイトルの「コクリコ」ですが、日本語に訳すと、「ひなげし(ポピー)」。
毎日、海が写真に花を添えていますが、あれがその花。
わかる人にしかわからんシーンです。

全体通しては、「ゲド戦記」よりは、うまくまとめられていました。
説教くさい吾郎監督ですが、学生運動時代の時代設定が、それを救ってくれた感じ。
でも、タイトルをもっとうまく生かしましょう。
わかる人にしかわからんようなことでは、ただの自己満足にしか受け取れません。

親子連れには、不向きの作品。 年齢が限定される作品だと思いました。

あと、「耳をすませば」が好きな人には、これは受け入れやすいですね。
「耳をすませば」のファンタジー部分なくしたような出来になっています。

ボロッかすに書いたけど、私は「耳をすませば」が好きなので、設定とか
めっちゃめちゃ不満あるけど、思ってたよりはすんなり受け止められて観られました。

でも、これを観て思った。
ジブリは、今後「ラピュタ」とかのような壮大なファンタジーはたぶん造らないだろうと。

点数:7点 (10点満点)

コメント (6)
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