NAO日和

ピアノ講師NAOの日々感じた事を本音でトーク♪
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<12月の鑑賞予定映画>

「はたらく細胞」「聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメン VS 悪魔軍団~」「私にふさわしいホテル」

「麒麟の翼」~劇場版・新参者~

2012年02月04日 | あ~か行の映画

~人は最後に何を願うのか~

2011年   日本映画     (2012.01.28公開)
配給:東宝              上映時間:129分
監督:土井裕康
原作:東野圭吾 (講談社刊)
脚本:櫻井武晴
音楽:菅野祐悟
主題歌:JUJU 「sign」 (ソニー・ミュージック アソシエイテッドレコーズ)
出演:阿部寛/溝端淳平/新垣結衣/田中麗奈/松阪桃李/三浦貴大/劇団ひとり
    山崎努/中井貴一

<見どころ>
東野圭吾のミステリー小説「加賀恭一郎シリーズ」の「新参者」を基に、阿部寛主演で放送された
テレビドラマの劇場版。東京・日本橋で起こった殺人事件の謎に挑む主人公・加賀の姿と、事件に
絡む人々の深いきずなを描いていく。
新垣結衣、山崎努、中井貴一ほかドラマ版にも登場した黒木メイサや溝端淳平が共演。
事件の裏にひそむ家族や恋人との関係にも迫り、ミステリーとしてだけではなくヒューマン・ドラマと
しても楽しめる。

<ストーリー>
腹部を刺された状態で8分間も歩き続け、東京・日本橋の麒麟の像の下で息絶えた男性。
一方、容疑者の男は逃亡中に事故に遭い、意識不明の重体となる。
日本橋署の加賀恭一郎(阿部寛)は事件を捜査するにつれ、関係者の知られざる一面に
近づいていく。被害者はなぜ必死で歩いたのか、はたまた加害者の恋人が彼の無罪を主張する
理由とは……。

<感想>
原作・テレビドラマ→未読&未見   SPドラマ→視聴

東野圭吾さんの作品、好きなのでけっこう読んでいますが、加賀恭一郎シリーズは
なぜかぜんぜん読んでいないんですよ~~今更ながら、読んどきゃよかったと後悔。

加賀恭一郎の魅力って、ただ犯人を捕まえて事件解決!で終わらなく、容疑者・被害者
その家族・周りの人の思いまで考え見抜いていくところなんですよね。
だから、彼の言葉・行動から目が離せない。
「間違った教育」というセリフが出てくるが、この言葉の意味が、本編の後半の鍵になります。
これ、けっこうキツかったな。。。ある意味、警鐘鳴らしているようにも感じました。

キャストは、若手俳優さんがけっこう頑張ってました。

ガッキーの彼氏に、三浦友和さんの息子・貴大さんが演じてましたが、最初ちょっとわかりませんでした。
雰囲気少し変わったせいかしら?着実に伸びていますね。

ガツキーも好演してたけれど、彼女のキャラ位置がいまいち???で。
後半、なんかキャラブレしてたように感じちゃいました。

個人的に良かったのが、松阪桃李くん。

かなり難しい役どころでしたが、頑張ってたと思います。 今年、飛躍して欲しいですねぇ~。

私、原作読んでなくて、もっと大人な話なのかな?と思ったら、中学・高校の話に
進んでいくんですよね。これ以上書くとネタバレになるのでやめときますが
同じ世代の子供がいるので、後半かなり心が苦しかったです。
東野さんの作品って、心が苦しくなったり、やるせなさを感じたりする作品が多いですよね。

主演の阿部寛さんの演技は、もちろん良かったのですが、なんと言っても今作は
中井貴一さんの演技が光っていました。

改めて、中井貴一さんって凄い役者さんだな・・・・と思いました。
まだ今年始まったばかりなんだけど、来年の助演男優賞の候補になる予感がします。

「容疑者xの献身」でも思いましたが、この作品でもいろんな愛情があったのに、ちょっとした最初の
間違いから、犯罪が起きてしまったことが、なんともやるせないですね。

「容疑者X」は、歪んだ献身愛でしたが、今作は自己愛(保身)から始まったというべきかしら?
となると、劇団ひとりさんが演じた教師の「間違った教育」の罪は大きいです。

「子ども達のため」は、生徒に対する愛情ではなく、自分の地位を守るための言葉。
あの時、ちゃんと償っていれば、誰も亡くなることはなかったのに。
人生に「IF」はないのだけれど、そう思わずにはいられませんでした。

それにしても、教育って大切、と改めて思いましたね。
教える側が未熟だと・・・・・と思うと、ちょっとゾッとする感あり、です。
で、この教師を見て、ふと、娘が中学時代に散々バトったあの剣道部顧問のことを思い出しました。
彼も、こんな感じの教師だったな・・・・・・。
作品は、現代の教育に対しても警鐘ならしているようにも感じました。

日本橋の麒麟像、今まで通ると何気なく見ていただけなのですが、今度行った時は
じっくり見ようと思います。それと人形町や七福神も。。。

加賀さんの言葉一つ一つ重く感じた作品でした。

子を持つ親にとっては、ちょっときつい場面もありますが、メッセージ性のある
なかなか見ごたえある作品にしあがっていると思いました。

点数:8.5点 (10点満点)

コメント (10)
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