<12月の鑑賞予定映画>
~この男の奇策、とんでもないッ!~
2011年 日本映画 (2012.11.02公開)
配給:東宝/アスミック・エース 上映時間:145分
監督:犬童一心 樋口真嗣
脚本:和田竜 小学館「のぼうの城」
VFXプロデューサー:大屋哲男
VFXスーパーバイザー:佐藤敦紀、ツジノミナミ
音楽:上野耕路
主題歌:エレファントカシマシ「ズレてる方がいい」(ユニバーサル シグマ)
出演:野村萬斎/榮倉奈々/成宮寛貴/山口智充 /上地雄輔/山田孝之
平 岳大/西村雅彦/平泉 成/夏八木勲/中原丈雄/鈴木保奈美
前田 吟/中尾明慶/尾野真千子/芦田愛菜/市村正親/佐藤浩市
<見どころ>
戦国末期、豊臣秀吉、石田三成勢の2万人の大軍に屈せず、たった500名の兵で抗戦、
勝利した実在の武将・成田長親の姿を描く時代劇。
『ゼロの焦点』の犬童一心と『隠し砦の三悪人』の樋口真嗣が異色のダブル監督に挑み、
第29回城戸賞を受賞した和田竜のオリジナル脚本を映像化。“のぼう様”と呼ばれた
ヒロイックな主人公を野村萬斎が熱演するほか、佐藤浩市、山口智充、成宮寛貴らが
城を守る侍大将を演じる。底知れぬ人気で人心を掌握した主人公の魅力や、
豊臣・石田軍による水攻めシーンなど、見どころ満載の歴史大作だ。
<ストーリー>
天下統一を目指す豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じるも、その中には
最後まで落ちなかった武州・忍城と呼ばれる支城があった。その城には領民から
でくのぼうをやゆした“のぼう様”と呼ばれ、誰も及ばぬ人気で人心を掌握する
成田長親(野村萬斎)という城代がいた。秀吉は20,000の軍勢で攻撃を開始するが、
将に求められる智も仁も勇もない、文字通りのでくのぼうのような男の長親は、
その40分の1の軍勢で迎え討とうとする。
<感想>
本当は2011年に公開予定だった映画ですが東日本大震災により1年延期となった作品。
冒頭、歴史でも有名な備中高松城での水攻めシーンがありますが、これが津波を
思い起こさせるんですよね・・・・。 だいぶ編集されたと聞いていますが、
それでもやはりあの災害がフラッシュバックしてしまいます。
戦いのシーンは、かなり見応えありました。ただ映画のキャッチコピーでいう
「奇策」というほどでもなかったのでは??実際に、戦いの細かい策を練っていたのは
佐藤浩市さん演じた正木丹波守利英でしたからねぇ。
野村萬斎さんは、ハマってましたねぇ。ひょうひょうとした感じがなんとも言えません。
私、ちょっと野村さんは苦手なのですが、この役は合ってると思いました。
ファンの方にはたまらない作品だったのではないでしょうか?
でも、個人的には、若き日の石田三成を演じた上地雄輔くんに拍手送りたいですね。
過去の作品には出てこなかった、青臭い三成を頑張って演じてたと思います。
現代風の顔立ちですが、時代劇もイケるんじゃない?今後が楽しみです。
郷土史で三成を学習してた幼いころ、この戦いのことは少しだけ聞きましたが
こういう経緯だったのか~と改めて驚いた次第。
三成はこうしてみると行政能力は長けていたのだが、本当に武運のない武将でしたね。
親友である大谷吉継に「お主には人望がない」と言われた三成でしたが
この戦いを見ると、成田長親との戦いの勝敗を決めたのはその人望の差にあった
わけなんですねぇ~ふむふむ。
確かに人望薄い三成でしたが、領民には慕われていたんですよ。
そして親友・大谷吉継とは、らい病を患った大谷が皆から腫れものに触る扱いを
されても、変わらず接したことで友情が深まっていくんですよね。
キャスティングの上手さが光った作品。
感動はありませんが、なかなかのエンターテイメントに仕上がった時代劇だと思います。
水攻め場面は観てて辛いけど・・・・。
点数:7点 (10点満点)