<2月の鑑賞予定映画>
~大きな瞳だけが知っている~
2014年 アメリカ映画 (2015.01.23公開)
配給:GAGA 上映時間:1時間46分
監督:ティム・バートン
脚本:スコット・アレクサンダー/ ラリー・カラゼウスキー
美術:リック・ハインリクス
音楽:ダニー・エルフマン
出演:エイミー・アダムス/クリストフ・ヴァルツ/ダニー・ヒューストン
ジェイソン・シュワルツマン/テレンス・スタンプ/クリステン・リッター
<見どころ>
世界中でブームとなった絵画シリーズをめぐり、実在の画家マーガレット&ウォルター・キーン
夫妻が引き起こした事件の行方を描く伝記作品。妻が描いた絵を夫が自分名義で販売し
名声を手にしていたことから、アート界を揺るがす大スキャンダルへと発展していく。
監督は、自身もBIG EYESシリーズのファンであるティム・バートン。
マーガレットにエイミー・アダムス、夫ウォルターをオスカー俳優クリストフ・ヴァルツが演じる。
<ストーリー>
1950年代から1960年代にかけて、哀愁漂う大きな目の子供を描いた絵画「BIG EYES」
シリーズが世界中で人気を博す。作者のウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)は
一躍アート界で有名人になるものの、何と実際に制作していたのは内気な性格の妻
マーガレット(エイミー・アダムス)だった。自身の感情を唯一表現できるBIG EYESを
守るため、マーガレットは自分が描いたという事実の公表を考え……。
<感想>
「BIG EYES」シリーズの絵は知っていますが、まさかゴーストペインターだったとは
映画を観て初めて知り、ビックリしました。
ファンタジー作品が多いバートン監督が、実話を基にした映画を撮った、というので
公開前から気になってました。バートン色がない、ヒューマンドラマに仕上がっていて
個人的には満足いく鑑賞が出来ました。
なんか例の佐村河内さんの件を思い起こさせるお話でしたね。
マーガレットには、絵の才能はあったけど、華がない。反対に夫は、商才の才能が
あったおかげで、「ビッグ・アイズ」が有名になったのは、皮肉な話。
この時代、女性の地位が低かったので、夫の才能に頼ってしまったマーガレットも
被害者と言うよりは、共犯者って感じですね。
それにしても、地位と名声に固執してしまうと、あそこまで人間醜く滑稽に
なってしまうものですね。あの漫才みたいな裁判シーンは、笑ってしまいました。
実際、あんな裁判やってたんですかねぇ~。
エイミー・アダムスは、堅実な演技。クリストフ・ヴァルツの怪演は、もぅお見事というしか
ないですが、この2人の演技があっての作品だったと思います。
良い意味でも悪い意味でも、ティム・バートン監督の新境地作品だったですね。
点数:9点 (10点中)