NAO日和

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<3月の鑑賞予定映画>

「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」「ウィキッド ふたりの魔女」「白雪姫」「教皇選挙」「ベイビーガール」「エミリア・ペレス」

「三度目の殺人」

2017年09月17日 | 邦画

~犯人は捕まった。真実は逃げつづけた~

2017年  日本映画  (2017.09.09公開)
配給:東宝/GAGA   上映時間:124分
監督:是枝裕和
脚本:是枝裕和
編集:是枝裕和
撮影監督:瀧本幹也
美術監督:種田陽平
衣装デザイン:黒澤和子
音楽:ルドヴィコ・エイナウディ
出演:福山雅治役所広司/広瀬すず/斉藤由貴/吉田鋼太郎
        満島真之介松岡依都美/市川実日子/橋爪功

<見どころ>
第66回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞作『そして父になる』の福山雅治と
是枝裕和監督が再び組んだ法廷サスペンス。死刑が確実視されている殺人犯の
弁護を引き受けた弁護士が、犯人と交流するうちに動機に疑念を抱くようになり、
真実を知ろうとするさまを描く。弁護士や検事への取材に加え、作品の設定通りに
実施した模擬裁判で出てきたリアルな反応や言動などを脚本に反映。
福山ふんする主人公が弁護を担当する殺人犯を、役所広司が演じる。

<ストーリー>
勝つことを第一目標に掲げる弁護士の重盛(福山雅治)は、殺人の前科がある
三隅(役所広司)の弁護を渋々引き受ける。クビになった工場の社長を手にかけ、
さらに死体に火を付けた容疑で起訴され犯行も自供しており、ほぼ死刑が確定して
いるような裁判だった。しかし、三隅と顔を合わせるうちに重盛の考えは変化していく。
三隅の犯行動機への疑念を一つ一つひもとく重盛だったが……。

<感想>
なんだか「藪の中」みたいな終わり方でしたねぇ・・・・・・。

 
供述を二転三転させる被告人よって、敏腕で冷徹な弁護士が翻弄されていく話。

被告人・三隅を演じた役所さんがとにかく不気味。「関ヶ原」でのデフォルメな演技とは
正反対の抑えた演技が秀逸。福山VS役所の対決はなかなか見ごたえありましたが、
やはり役所さんの演技は、今回なんだか凄かった。あんな役所さん初めて見たような
気がします。たぶんアカデミー賞で男優賞いくんじゃないかな?

 
真実を明らかにすべき法廷で、誰も真実を語らない。心象操作や法曹界の事情(都合)で
変な言い方だが、どうとでもなってしまう。これ、現実でもまかり通ってるんですかね?
映画EDで法務省が協力で書かれてましたが、この辺どうなんですか?と聞きたいです。

タイトルの「三度目の殺人」、劇中では2つの殺人事件しか出てこないので「三度目」は
観客側に委ねられた形。正直、ほとんど丸投げ状態で終わるので、なかなか賛否
わかれるところ。個人的に、こういう終わり方はあまり好きではないので、かなり消化不良。
個人的には、三度目の被害者は三隅で、自分で自分を葬ったと考えるか、法曹界の
事情で殺されたか?そのどちらかかな?と思いました。

にしても、十字架の意味や、咲江がなんでわざわざ北海道大学を受験するのか?
この辺はわからずじまい。。。 すべてに核心つかないまま終わるので、もやっと
したままですが、これも監督の作戦なんでしょうね。

人が人を裁く難しさを問う、重く苦しい作品でした。

斉藤由貴さんの役柄、現実と妙にリンクしていて、彼女の演技もある意味不気味でした^^;

点数:7点 (10点中)

コメント (2)
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