くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

セレベス・エクスプローラー~満腹帰り道

2008-09-11 19:31:05 |  旅行

朝5時45分に起きてパッキング。きのうスタッフが洗ってくれたダイビング器材は、ジェネレータールームでからっからにかわいている。と思ったら、BCの水を抜かないまま干してくれたらしく、BCがまだ重かった。BCを逆さにして水を抜いたら、ジョボーっと出てきた。はぁー。器材洗いには、カメラやレギュの潮抜き用水槽の水が活用されていたりするから、しおしおのままなのだ。?

6時半前に、帰る人用朝食プレートが出てきた。てんこ盛りのビーフン、目玉焼き、ソーセージ2本、ハート型チキンナゲット2個。プレートが出てきた瞬間に固まった。とでもじゃないが入らない。乗船中、毎回おかわりしていたのに、さすがに朝早すぎて、まだ胃が起きていない。去年の9月は、2人でマギーミー1パックで、いくらなんでも、これは少なすぎるんじゃないの?、と思ったのに、この変わりようはなんだ?でも、マギーミー1/2パックくらいのほうが、こんな早朝には適量だ。

予定通り、午前7時に船を下り、センポルナに着いたのは、まだ7時50分。そして、私たちにはドラゴンインはない。もともと行き当たりばったりで、疲れていたらドラゴンインをウォークインでとるし、パワーがあったら、じゃらんじゃらんにしようと言っていた。私は、ひそかにタワウゆきをもくろんでいた。今回はKKに泊まらず、まっすぐ日本に帰るので、タワウのスーパーで、各種仕入れをしなければ。あわよくば、ココナッツプリンも食べたい。結局、車にスーツケースを積んで、みんなでそのままタワウじゃらんじゃらんに行くことにした。

tawau_pasar.jpgさすがに、センポルナからタワウの町まで、約100キロのドライブ中は、みんな眠っていた。タワウ空港入り口を過ぎたあたりで目が覚め、右手に共同墓地、そのはるか彼方に海が見えると、ああ、タワウだな、と思う。タワウの市街地に入ると、タワウはどんどんきれいになってきていると思う。車を降りたのが、朝10時ちょっと前。まずはマーケット散策からスタート。ここで並んでいるフルーツは、センポルナの品揃えとはちょっと違う。ドラゴンフルーツがいっぱいだ。果物が売られている奥の方には、衣料品の店が並ぶ。なんとなく、この場所全体の、昼なお暗い、レトロな感じがよい。衣料品を無目的にウィンドゥショッピングしていたが、約1名、10リンギットでリゾートドレスを購入。
 
tawau_supermarket.jpgマーケットを一通り冷やかすと、向かいのスーパーへ。その名もSERVAY HYPERMARKET。ハイパーなのだ。KKの市場の向かいのKKプラザにも、このスーパーが入っている。こちらのスーパーではよくあるが、大きなバッグを持っていると、万引き防止だろう、入り口で、バッグを預けないといけない。バッグを預け、財布をにぎって奥にすすむ。ここは4フロアあり、1階食料品、日用雑貨、2階婦人用品、3階紳士用品、4階おもちゃ、寝具、電気製品、カー用品などなど。私たちがスーパーに来た目的は、お土産に、お手ごろなお菓子をGETするため。それなのに、いちおう全フロアをみようということで、皆の意見が一致。なんとなく変な振動が気になるエスカレーターに乗って、上から順番にひやかす。本当になんでもある。おもしろい。そのあと、競って安い義理土産を購入。私は、義理土産には、アポロのレイヤーケーキを2箱、自宅用にはココナッツ・ジャムと、ニワトリ印のDark Soya Sauce。このニワトリ印のソースで、ミーゴレンを作ると、とてもおいしいのだ。あと、マギーミーのカレー味を大人買いってやつ。はたして、こいつらはスーツケースにおさまるのだろうか、という一抹の不安を覚えつつ・・・。

おなかもすいてきたので、空港に移動する前に、ランチを食べることにした。おいしい麺が食べたい。サビンドの屋台も捨てがたかったが、私がココナッツプリンに支配されているので、オーシャン・エリア・シーフード・レストランへ行くことにした。スーパーのしゃらしゃら袋を皆、ひっさげて。レストランに着くと、時計はまだ11時をまわったところ。店にお客は誰もいない。この店は、夜は宴会で貸切のことが多いが、昼や、夕方早めの時間に入ると、もしかしてやってないんじゃないの?と思うことが多い。奥から、メガネのもの静かなおじさんとおじいさんの間くらいの年齢の人が出てきて、「ソーリー・・・ランチ?」と効くので、ソーリー=準備中かと思ったら、しっかり、テーブルに案内してくれた。ミバサシーフード、ミースープシーフード、サユルマニス、タイガービールをオーダー。どれもみんなが大満足のおいしさ。やっぱり、スーパーのフードコートや、低予算のKEDAIと、シーフードの具の鮮度が違う。そして、なんといっても、この店のすばらしいのは、チリ。だいたい、こちらの中華系の店では、きざんだチリをお醤油につけたものなのだが、ここはすりおろしにんにくにチリが入っているのだ。それを、麺にでも、野菜にでも、肉にでも、好みに応じてつけるのだが、本当にたまらない。さらに、船では缶ビールしかなかったが、やはり冷えた大瓶のうまいこと。ただ瓶が空になると、頼まなくても次が出てくる仕組みで、午前11時台からひとり大瓶1本をたいらげることとなった。ああ苦しい。それでも、別バラのココナッツプリンをぺろりとたいらげた。

安い土産も買ったし、よく飲んだし、よく食べた。苦しくかつ、皆幸せな気持ちで、タワウ空港へ。空港に着くと、まず、各自スーツケースやらダイビングバッグを広げて、タワウでの戦利品をパッキング。パッキングが完成したところで、タイミングよく、チェックインカウンターがオープンした。KKからシンガポール経由SQで帰る私はKKまで、同行の人々は関空までチェックイン。彼らは非常口の席をとるために、「あいたたたたー」とか足を押さえてみせる。こわもてのチェックインスタッフは、それを見て、「Emergency Row?」と素晴らしい察しっぷり。Emergency Rowは、緊急事態には手伝わなくてはいけないので、けが人や病人、英語を話さない場合は、出してもらえないのだが、MASはゆる~いようだ。

KKに着くと、乗り継ぎが4時間ほどあるので、またまた町に出る。Happy Hour狙い。タクシーカウンターでタクシーチケットを買い、タクシーに乗リ場に行くと、午後なのに、正面にキナバル山が、8割ほど見えていた。こんな日だったら、下山もいくぶん楽だろうな。うらやましい。ポストカードを出したいとの要望があったが、KKIA(KKの空港のこと)の新ターミナルには、郵便局が見当たらなかった。とりあえず、まだオフィスアワーなので、KKの郵便局前で車を降りることにした。KK郵便局で切手を買い、ポストカードを書いていない私も、切手貼りのお手伝い。日本は、切手を貼るために水につけたスポンジが用意されているが、こちらはスポンジはなく、ただ水がはってあるだけだ。スタンプのところがびしょびしょな感じでポストへ投函。

郵便局の近くには、ポークのジャーキーがうまい店があるので、久々に行ってみた。ウィンドゥの前で立ち止まろうものなら、必ず中から店の人が出てきて、ハサミでチョキチョキ切っては、さまざまな味を試食させてくれるのだ。さすがチャイニーズ!な商売上手で、ついつい買ってしまうのだ。まだまだおなかがいっぱいだったので、さすがに今日は、私は購買意欲がわかなかったが、「うん。あてにいい。」ということで、1名様ご購入。本当にあてにいいのだ。そのあとはKKの市場をひやかした。
rambutan_sep08.jpg今年は、青果市場の表に面した店では、ランブータンを全然みかけなかったので、半ばあきらめていたが、奥の方の店で、ランブータンを見つけた。やった!小束なのに、1束2リンギットしたが、喜んで初物をいただく。今日のは、種ばなれのよいタイプで、実がむだにならない。だけど、種の皮がくっついてくる・・・。ランブータンって、種離れが悪くて、実がいっぱい種にくっついたまま残ってしまいもったいないタイプと、実は根こそぎ食べられるかわりに種の皮ももれなくついていくタイプと・・・、うまくいかないな。そうこうするうちに、出発時間が近づいてきたので、市場は途中で切り上げて、打ち上げに、ビールを飲みにいくことにした。ハイヤット・キナバルの近くにある、あてにしていた店2件は、まだやっていなかった。面倒くさいから、ハイヤットのロビーのカフェでビールにしようかという話になったが、入ると、ラマダン中の特別企画か、それとも、カフェではなくなったのか、テーブルにはすべてRESERVEDの札があり、どうもバフェスタイルの食事のために席を提供されているようだ。ここはトイレ休憩だけにして、別にいくことにした。

ハイヤットを出て、ウィスマムルデカの前の通りを渡ったところにある、キナバル・ダヤ・ホテルなら、ハッピーアワーをやっていたはずだ。ダヤの入り口に、ほんの数席だけの小さなバーだけれど、十分。タイガー生をピッチャーでオーダー。ハッピーアワーは22リンギットで4ハイとれた。

bakuteh_sayur.jpgそして17時半を待って、佑記茶室へ。おなかがすいているわけではないが、せっかくだから、食べて帰る。バクテは、食欲がいまいちのときも、食べやすい。そして、中国茶がおいしいのだ。初バクテのメンバーも、最初、スターアニスやらハーブがいっぱいで薬膳ぽい、という説明に、「?」な感じではあったが、食べて、その旨みの虜になったようだ。そして、この野菜がまた、おいしいのだ。ポットに中国茶がたんと入っていて、飲んでも飲んでもなくならないので、いつまでもいつまでも、中国茶をすすっていたが、とうとう葉っぱが出てくる割合が多くなったので、空港へ移動することにした。ジェッセルトンの近くには、だいたいいつもタクシーが止まっているが、見当たらなかったので、そのままスーパー・Milemewaコタキナバル店の角まで歩く。私達を見た瞬間、チャイニーズのタクシードライバーが、手をあげて、こっちこっちと手招きしていた。乗り込むと、とてもテンションが高い。「プロトン、エンジン、ミツビシ・・・カンチル、エンジン、ダイハツ」とか言ってる。そして、「KKパチンコナイ」なんでも、日本で何年か働いており、仕事あがりのBEERとパチンコが楽しかったそうだ。パチンコは、サバハンも、フィンランド人をも虜にするのだ。

kkia.jpgKKIAに着くと、KLゆきMAS便の搭乗時間がせまっている関西組に別れを告げ、私は、シルクエアーのチェックインカウンターへとすすんだ。私が予約している便はSQ便名で、インターネットチェックインができればいいのだが、シルクエアー運航のコードシェア便については、インターネットチェックインができないのが残念だ。いつも空港で、他の人は、なんであんなにチェックインに時間がかかるんだろう、と思っていたが、今回は私がそうなってしまった。KKIAでチェックインするときは、だいたいシンガポールから東京ゆきの席は、3席並びの真ん中しかとれないことが多いが、いちおう、「シンガポールから成田だけでいいけれど、Emergency Rowはある?」と聞いたら、KKIAでは扱いのないA380なので、チェックインスタッフは、混乱してしまったようだ。そして真剣にさがしてくれ、スーパーバイザーらしきトゥドゥンの女性が呼ばれ、「1席窓側ならある!」といって確保してくれた。チェックインを終え、しばし、ベンチで放心状態になったあと、新ターミナル出発階を右往左往してみた。新ターミナルは、デザインは垢抜けているが、それにしても人が少なくて、さびしい。

kkia_kedai.jpgチェックインカウンターの奥には、新しい店が、ぞくぞくオープン準備をしていた。ほとんど内装も終わった、あとは商品納入を待つだけの、海産物を売るらしき店の前に、熱帯魚の水槽があった。あんまりおもしろくなかったが、しばらく水槽をぼんやりと眺めた。やけにカクレクマノミがいっぱいだ。それからチョコレートショップや、本屋などにあてもなく入り、どこも1周して出てきた。特に買うものもないので、そのまま素直に、セキュリティチェックを受け、出国手続きをし、搭乗ゲートへと向かった。とにかく早く眠ってしまいたい・・・。



~余談~
シルクエアーに乗り、恐怖のミールタイムがやってきた。さすがに、「食事はNo thank you、コーヒーだけください。」というと、アテンダントに、「それではビスケットはいかがですか?」とすすめられた。きっと2~3枚、パックされたものでもくれるのだろうと思って、「いえす、ぷりーず!」と迷わず答えた。それから、コーヒーをぷち・トレイに乗せてくれたが、ビスケットは出て来なかったので、きっと忘れちゃったんだ、まあ、いいや、くらいに思っていた。すると、5分くらいたってから、プチトレイにビスケットがキレイに8枚、それもすべて異なる種類、かつ、クリームがサンドしてある、ずっしり系なのだ。これを並べてくれるのに、時間がかかったんだ。食べられないよぉ~、と思ったものの、案ずることなかれ、食べだしたら難なく完食。どう考えても、セレベス・エクスプローラーで胃拡張になったとしか思えない。そして、ビスケット後、熟睡。シンガポールに、ずどん、と着陸した衝撃で、正気に戻ると、iPhoneを落とした。機体が前かがみになっていて、iPhoneは、そのまま、3席前まで、スイーっと、見事に滑っていった。空席が多いと、クルーが、Emergency Rowに離着陸時は座るようで、前には、先ほどビスケットをすすめてくれたアテンダントが、「大丈夫。待っていて。」と微笑みかけてくれた。機体が止まり、ベルト着用サインが消えると同時に、彼女は前の席の人に頼んで、私のiPhoneを回収してくれた。ありがとう。

シンガポールから東京のフライトは、あらかじめ、フルーツプラターをリクエストしておいた。これは正解。プルーン、イチゴ、マンゴなどなど。鉄分豊富、ビタミン豊富。これからも、夜行便については、必ずフルーツプラターにしよう。それでも、この24時間、まだまだ食べすぎなのだが。

こうして、本来、潜り倒しの旅になるはずだった2008年9月シパダンの旅は、食い倒れの旅に終わった。



コメント
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