一体、自分自身というのは、どれくらい
自分でわかるものなのだろうか。
時折、このことにぶつかってしまう。
「自分のことは自分が一番わかるさ」と言う
人もいると思うが果たしてそうだろうか。
確かに、自分の本音に関しては自分だけが
知りえることなのかもしれない。
しかし、亡くなってみて、自分はあの人がこんなにも
好きだったのか…とか、どうしてどうってことないようなことに
涙が止まらないんだろうとか、自分が思っている
以上のことを、心の内部で感じ取っていることがある。
また、他人にはわからないだろうと思っている
ことが、すっかり見え見えの場合もある。
結局、自分を自分で客観視しすることなどできない
ような気がする。
他人は自分の鏡というが、自分をより知るには、
自分に接する他人の反応を見て、判断したほうが
より自分が分かるのかもしれない。
お絵描き野郎もしかり、展示した絵の感想を
色々聴いていると、その絵の実体、作者の
実像が自分の思いとは違う姿で浮かび上がったり
するのだ。
果たして、本当の自分とは…?と時々
思ったりしている。