会社帰りの車の中、フロントガラスが濡れ始めたかと思うと、
大粒の雨が打ち始めた。
「何だいまた雨男に逆戻りか」と思ったが、このところのパターンでは、
車を降りる頃には止んでいるか、かなり小降りになっていて、辛うじて雨男を
免れることが多い。
この日も、買い物すべく寄った大型スーパーの駐車場に着いたころには
パラパラとかなり小降りになっていた。日曜日とあって広い駐車場も
混んでいる。やむなく入口からかなり遠い場所へ留めることにした。
迷わないように、方向を確認する。「丁度宝くじ売り場の正面だな…」と
覚えて、スーパーへ入った。
買い物を済ませ、スーパーを出てきて、駐車場の自分の車の位置を確認する。
「宝くじ売り場の真正面…」と、宝くじ売り場まで行って、真っ直ぐに
車に向かう。雨はほとんど止んでいる、ホッとして何気なく見上げた空に
何と虹が懸かっているではないか。それも今まで見たこともないような
鮮やかさで、クッキリと鮮明なのだ。
しばし、ボーっと眺めていたが、我に返ったようになって携帯カメラで
撮った。そしてまたまた何を思ったのか「買わなくちゃあ!」ととっさに
頭に閃き、脱兎のごとく引き換えし、宝クジ売り場へと向かったのである。
同じように思った人たちがいたのか、すでに2組のカップルが宝クジ売り場に
いて、何やら鉛筆のようなもので書いたり、こすったりしている。
売り場の女性に、「ください!」とわたしが言うと、ロトシックスですか?
それとも○×▼ですか?それとも200円のですか?」と言うので、
何も頭に浮かばず、「普通の宝くじください!」と言い放ったのである。
「当たりますように」例のくじ売り場の女性の声を背に宝くじを握りしめた。
わたしは正直宝くじなるものは、好きではないのだ。あの外れた時の砂をかむような
虚しさは、自分に湧いた俄欲が天にあざ笑われているようなみじめさを
感じるのである。しかし買わなければ決して当たらないという煩悩を試すがごとき
悪魔の罠にも似た仕掛けに、腹立たしさすら覚えるのだ。「そんな手にのるか」
と思いつつも、わかっちゃいるけど人間の哀しさで、もうこんな時は買うしかない
という閃きがあったときは、悪魔にチャレンジしようという覚悟は持っていたのだ。
今、そのチャレンジすべき時と思ったのである。
車に向かいつつ再び虹を見ると、変わりなく鮮やかに懸かっていた。「エ!」
しかし、よく見ると、な何ともう一つ虹が懸かっているではないか。
クッキリした虹を囲むようにもう一つうっすらと虹が見えるのだ。我が人生に
おいて初めての光景であった。
携帯に写し取ると、「ウンやっぱりチャレンジするべき時だったのだ」と
納得しつつ、帰路についた。
大粒の雨が打ち始めた。
「何だいまた雨男に逆戻りか」と思ったが、このところのパターンでは、
車を降りる頃には止んでいるか、かなり小降りになっていて、辛うじて雨男を
免れることが多い。
この日も、買い物すべく寄った大型スーパーの駐車場に着いたころには
パラパラとかなり小降りになっていた。日曜日とあって広い駐車場も
混んでいる。やむなく入口からかなり遠い場所へ留めることにした。
迷わないように、方向を確認する。「丁度宝くじ売り場の正面だな…」と
覚えて、スーパーへ入った。
買い物を済ませ、スーパーを出てきて、駐車場の自分の車の位置を確認する。
「宝くじ売り場の真正面…」と、宝くじ売り場まで行って、真っ直ぐに
車に向かう。雨はほとんど止んでいる、ホッとして何気なく見上げた空に
何と虹が懸かっているではないか。それも今まで見たこともないような
鮮やかさで、クッキリと鮮明なのだ。
しばし、ボーっと眺めていたが、我に返ったようになって携帯カメラで
撮った。そしてまたまた何を思ったのか「買わなくちゃあ!」ととっさに
頭に閃き、脱兎のごとく引き換えし、宝クジ売り場へと向かったのである。
同じように思った人たちがいたのか、すでに2組のカップルが宝クジ売り場に
いて、何やら鉛筆のようなもので書いたり、こすったりしている。
売り場の女性に、「ください!」とわたしが言うと、ロトシックスですか?
それとも○×▼ですか?それとも200円のですか?」と言うので、
何も頭に浮かばず、「普通の宝くじください!」と言い放ったのである。
「当たりますように」例のくじ売り場の女性の声を背に宝くじを握りしめた。
わたしは正直宝くじなるものは、好きではないのだ。あの外れた時の砂をかむような
虚しさは、自分に湧いた俄欲が天にあざ笑われているようなみじめさを
感じるのである。しかし買わなければ決して当たらないという煩悩を試すがごとき
悪魔の罠にも似た仕掛けに、腹立たしさすら覚えるのだ。「そんな手にのるか」
と思いつつも、わかっちゃいるけど人間の哀しさで、もうこんな時は買うしかない
という閃きがあったときは、悪魔にチャレンジしようという覚悟は持っていたのだ。
今、そのチャレンジすべき時と思ったのである。
車に向かいつつ再び虹を見ると、変わりなく鮮やかに懸かっていた。「エ!」
しかし、よく見ると、な何ともう一つ虹が懸かっているではないか。
クッキリした虹を囲むようにもう一つうっすらと虹が見えるのだ。我が人生に
おいて初めての光景であった。
携帯に写し取ると、「ウンやっぱりチャレンジするべき時だったのだ」と
納得しつつ、帰路についた。
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