は~、腸の内視鏡検査をやっちゃったよ。
今年、胃に続いての検査だ。
毎年の定期検診での検便では異常はなかったのだが、
トイレでの出血を確認したのである。
元々一度はやらなきゃあ、とは思っていたので
やることにした。
前日の三食の検査食を済ませ(けっこう旨かった)
検査当日は何も食べないで、癌センターに出かけた。
まず、2リットルの下剤を紙コップ1杯ずつ10分おきに
飲んで、腸を空っぽにしなければならない。
ここでは、約20名の男女が一部屋に向かい合って飲むのだ。
トイレも男女共同で、10個程が二部屋に並んでいる。
この時に、真っ先に羞恥心を捨てようと覚悟した…。
トイレは、完全に水状になったと思ったら、中から
ブザーで看護士さんを呼んで、確認してもらうのだ。
確認してもらうと、午前の準備終了となる。
検査は1日かかり、午後からいよいよ内視鏡だ。
哀れなるかな、穴あきパンツを履いてベッドに横向きに
寝かされ、麻酔の注射を打ってから始まる。
麻酔が効いてきたのか、物があやふやに
見え出し、視界に白い花が咲いたように
広がっていく…もしや、これが臨死体験で見る
花園なのか…遠のく意識の中でそう思ったのだった。
これがけっこう気持ちよく、ふと、このまま逝って
しまったもいいかなあ…なんて誘惑に駆られたのだが、
気を取り直し、まだちと早いぞ…と気を引き締めた。
お蔭で、黄泉の花園に迷い込むこともなかったようだ。
「これ、見えますか~ポリープがありますよ」麻酔は
まだ効いていたが、ハッキリとポツリと白い出っ張りが見える。
「形や大きさ、色からまあ悪いモノじゃないですね」と
お医者様がおっしゃる。
そのうち気が遠くなり、気が付いた時にはベッドに
寝かされていた。1時間は寝ていなくてはならないそうで、
目が覚めても時間まで、おねん寝させられた。
結果は、心配ないということだったが、どうしてポリープを
取ってくれないのか聞いてみたら、5ミリ以下で色、形状など
から、必要ないということだった。
どうやら出血は、直腸がちょっと赤くなっているので、
痔ぎみのせいだというトホホな結果だったのだ。
「ポリープが癌化することはないんですか?」と聞くと、まず
心配はいらないが、2~3年後にはもう一度検査をしたほうが
いいと言われた。
「エ~また~」と思ったが、まあそんな年になってしまったのだと
あきらめたのだった。
ちょっと圧迫痛はあったものの、胃カメラよりは楽な気がした。
しかしいずれにしろ、できればやりたくないのに変わりなく、
避けれるのものなら避けたいところである。
が、そうは問屋がおろしそうにもない。やれやれ…。
冬晴れてS字さまよう内視鏡
issei
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