つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

眠れる森の妻

2005-10-08 17:26:04 | 俳句

「今度の水曜日に句会があるので5句作ってきてください」と俳句会代表の女性が電話で言うのである。
「5句も何も一度も俳句作ったこと無いんですけど」
「大丈夫ですよ、五七五ですから」とあっけらかんとしたものである。
私が俳句会に入門したのは平成4年の春だった。近くの公民館に俳句会があるというのを知って、さっそく代表の人に電話をしたのである。

ウ~ム…と頭と首をひねりつつ何とか4句ひねりだし、あと1句まできて、全然できず句会当日の朝を迎えた。
早めに目覚めた私は、まあ4句でもいいかと思いつつ、ふと隣を見ると、
我が愛妻はグースカまだ夢の中だった…

公民館の会場に入ると五十がらみの男性の先生を中心に14~5人の女性たち、中に初老の男性が一人入っていた。わたしはその隣にチンマリ座らせてもらった。
句会のシステムというのは小さな短冊に1句ずつ書いて、それを裏返しに置いてシャッフルし、作者がわからないようにして、次々と回し、それぞれの人が自分がいいと思った作品を5作品選ぶのである。
私は何とか5句出したのだが…

■ 春の朝眠れる森の妻起こす  by issei

という朝つくった1句が採られてしまった。エーッ?
これが我が記念すべき衝撃の俳句デビューだったのです。妻に感謝!

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ユリとおじさん2

2005-10-07 18:32:11 | ちょっとした出来事

早速昼休みに例のユリを見に行った。
するとあのラッパ状の花びらはきれいさっぱり剥がれ落ちていて、真ん中のめしべだけが一本さびしく残されていた。
「あちゃー…」と思ったが、あまりにも見事に落ちていて、その凛としたたたずまいに、
かえって逞しさ、したたかさみたいなものを感じた。
これは木々が冬を越すために枯葉を落とすように、きっとユリも花を落としてあのユリ根に養分を蓄え、越冬の準備に入ったのかもと思えた。
もう「花とおじさん」のおじさん役は終わりだなぁ…と思ったのだが、こうなったら冬の間も見守っていこうという意欲がわいてきた。
おじさん…まだやるぞ。

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はいまん彩

2005-10-06 18:24:23 | 俳句

もう俳句を始めてから10年以上になるが、始めた頃より進化しているかと言われれば、進化している気もするし、案外していないような気もする。
最初は、旧仮名遣いの伝統俳句系の先生と俳句誌で学んだ。

■ 名月をくはへそこねし波紋かな   by issei
 

しかしやっていくうちに、新仮名遣いのほうが自分らしさを表現しやすいと思うようになっていった。
■ 身を起こす春野くらりと無重力        by issei 

俳句の最初の発表会のとき、皆さんは短冊で発表していたのだが、私だけ色紙に俳句と漫画を組み合わせた作品を展示した。
ちょうどその時地元のケーブルテレビが来ていて、
「ここに面白い作品があるんですよ」と言って、私の作品をアップで映したのである。自分としては嬉しかったのだが、先生や他の人たちの短冊の作品が目立たなくなってしまったので、内心困ってもいたのである。
その場にいた私にケーブルテレビの人が
「あなたがこれを描いた方ですか」とマイクを向けてきたので、
「いや、あの…」としどろもどろになってその場を逃げ出してしまった。
もともと色紙に俳句と漫画を組み合わせて描いたのは、俳句という文芸が一般の人に発表した時に文字だけではあまりにも地味な感じがして、もと漫画家の私としてはそれを何とか自分なりに表現したかったのである。
思えば、これが『はいまん彩』の最初の姿だった。

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ユリとおじさん

2005-10-05 18:32:24 | ちょっとした出来事
今日も昼休みにユリの花を見に行った。
しかし、あわれユリはほぼ死に体でよれよれ状態だった。
「おおい、だめか」と話しかけて花を触ったら、ポロっと花びらの付け根がもげた。
しばらく見ていたら「花とおじさん」という歌を思い出した。
摘まれた花が「私の命は短いけれど、おじさん私を最後まで見ててね」
というような歌詞だった。
今おっさんの私にできるのは、このおじさんになることなんだろうなぁ…せめてこのユリの最期をしっかり見届けるのがおじさんの務めではないかと思った。
幸い茎はしっかりしているので、来年への期待をこめてしっかりおじさんしようかと思っている。
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続・一輪の命

2005-10-04 18:37:46 | ちょっとした出来事
昨日のユリの花はどうしてるかなぁと、早速昼休みに覗きに行ったら、昨日とあまり変わらず半咲きのまましなだれかかっていた。
「おおい、だめなのか」と話しかけたのだが、生気なく、ぐったりしている。
明日どうなるか心配だ。
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