2013/07/04
ぽかぽか春庭・知恵の輪日記>2003年の夏(8)編集学校
2003年の夏、つづき。
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2003/08/09 土 台風
日常茶飯事典>編集学校に参加
1時からの「編集学校・門前小僧篇(入門講座)」の申し込みをしたので、出かける。青山一丁目から徒歩10分とあったが、方向音痴だから早めに着いて探しながら歩こうと思っていた。
しかし、青山一丁目の地下鉄出口の外はすでに暴風雨の様相。歩くのをあきらめて、目の前にきたタクシーに乗る。赤坂6丁目の所番地や、コロンビアの近くなどの情報を出し、ホームページからプリントアウトした地図も運転手に見せたが、運転手も「いや、わからない場所ですね」という。地図をみると、ランドマークとして「リキマンション」というのが出ているから、「とにかくリキマンションが見えたら止めてください」という。へんな曲がり具合の道をくねくねとすすみ、「はい、あそにリキマンションって見える」と言う場所で、適当に下ろされた。
周囲を見回す。こういうとき、ぜったいに違う方向へ行ってしまうのが私のこれまで人生だった。落ち着け。とにかく雨がすごい。とりあえず一番近くのビルの軒下に入って、地図をひろげようとしたら、ビルに人が入っていく。ドアの表示を見たら「編集工学研究所」だった。
これは、私の「方向音痴人生」の中でベストテンに入るくらいの「ラッキーな出来事」である。こんな幸運はめったにない。たいていは、ものごとが私の意図しない方にころがって、悪い方へ悪い方へと進む。
1番ラッキーな出来事は、「'79年7月。ナイロビに着いた初日に市内で迷子になったとき、道案内をしてくれた人と、2年後に結婚したことだ」と公言しているが、それはまた、人生で1番アンラッキーな出来事だったと言えなくもない。(お互い様と夫は思っているだろう)今回の「ラッキー」が実は「地獄の一丁目」にならないという保証はないが、とにかく、めざす場所に迷わずたどり着いたことは、ここ20年間なかったことなのだ。
「ふた昔前、ナイロビで迷子になって愛を拾った、今では愛が迷子になってる」というのが、最近娘が作った、私のためのキャッチコピー。
1階の「スタッフ用ブレーンストーミングルーム」みたいなところで待つ。「千夜千冊」の書庫兼用の部屋。時間まで「手にとって見ていていいですよ」と案内されたので、本を見てすごす。台風の中、来る人がいるのかな、と心配していたら、門前小僧篇開始時間には私のほかに女性一人、男性一人。開始後、男性があと二人来た。
受講生の女性は、テクニカルライターだという。コンピュータ関係の本をたくさん書いているそう。ものごし風貌が「知性のかたまり」みたいな感じだが、「つん」としたお高いかんじではない。「ひなた水につかって頭が錆ついているひがみ人間」である私は、ちょっと萎縮。
彼女の子どもは7歳と1歳。7歳の子は、4月に「某有名小学校」の「お入学」を果たしたとうれしそうに話していた。子どもの入学が「母のアイデンティティ」になるという感覚、フッフッ、わかるよ。私も、息子が中学入学したときは夢のようなうれしさでした。いまじゃ「中高一貫して落ちこぼれの母」ですが。
彼女はすでに編集学校の基礎編「守」講座を終えて、「破」へ進むところ。男性は、広告代理店勤務、フリーグラフィックデザイナー、eラーニングデータ分析の仕事をしている人、という3人。そんなに「切れ者!」という感じではないが、「これから先の方向性を探している」という感じが伝わる。
「守」の講座で行われている基礎的訓練の一部を練習する。「コップ」という言葉を他の表現に置き換える。1年間に買ったもののリストを出して付箋に書き、さまざまな情報別に並べ替える。いくつかの対のことばに対照的な形容のことばを付け加える。思考訓練としておもしろいし、言葉を商売道具とする者にとって、興味がもてるものだった。
しかし、なんと言っても問題は私にとって受講料が高いこと。それだけの価値がある講座であることは承知しているが、電子レンジも壊れてしまったし、圧力釜も買い換えなければならないのだ。
井上はね子さんが大阪でやっている実践的編集学校「アミ編集塾」は、週1回のリアル講座で一ヶ月の講習料が1万円。9月開講24回の講座で3月修了式まで全6万円。
編集学校は、ネット利用のeラーニングで、46回の「お題」出題に「会議室システム」を利用してネットで回答し、師範代がそれに講評を加える。それで全8万5千円。分割払いだと月2万円X5回で10万円。内容は10万円分の価値がある講座だと思うし、たぶん、受講すればそれ以上のものを得ることができると思う。でも、私に払う余裕があるのは、一回限りの門前小僧体験講座のみ。
楽しそうな自己開発ではあるけれど、明日食う米の心配がとぎれることない者が関わっていけるとも思えない。何事も「分を知れ」である。自分の脳を柔軟にするために必要な遊びとは思うけれど、「金の切れ目が縁の切れ目」の世の中なれば、金のない人間には縁のない高尚な遊びなのだろう。門前小僧編を体験できただけでも、私にとってはとても得るところがあった。
門前小僧講座が終わって、ジュンク堂へ。松岡正剛の本フェアをやっていると聞いたから。編集工学研究所ビルのドアを出て、こっちにすすめば駅にいきそう、と思う方へ歩いていった。来た道をもどって青山一丁目の駅へ向かうつもりだったが、タクシーで曲がりくねってきたのだから、わかるわけがない。
それで、赤坂で粋筋の仕事をしていますっていう雰囲気の浴衣年増の後をついていった。おもしろそうだから。その人が路地へ入ってしまったので、「駅へ向かって歩いています」という雰囲気の人のあとをくっついて歩いていったら、TBS前というのを通り、一ツ木通りに出た。ああ、これが昔「一ツ木あたりじゃ、あたしもいい女」とかって、梓みちよが歌っていた一ツ木なのか、と思ったが、青山1丁目方向とまったく反対に歩いてきたのだった。
さらに、丸の内線赤坂見附の方へ曲がらずに千代田線赤坂駅へと曲がってしまったから、千代田線から丸の内線へ乗り換えねばならず、国会議事堂前でながいこと歩いた。どうしていつも思わぬ方向にすすむのか。謎だ。
ジュンク堂の椅子に座り読みで、『分母の消息三・風景と景気』を読む。一と二は、セロファンがかかっていて、読めない。仕方がないから、分母の消息三冊セットを買った。三冊セットで、一般の新書一冊分の厚さになるが、セットで2400円。いつも古本屋の駄本文庫新書コーナー三冊200円を愛用している身には、すぎた散財である。駄本ではなく極め付きな本であるにしても、2400円を高いと思わずに買えるようでなければ、一期10万円の遊びはやはり分不相応と思う。
7時までジュンク堂にいたので、もう夕食作る時間はないと思って、塩ラーメンを食べた。あと、西武の地下食品売り場で、100円値引きの出来合いお総菜をいくつか買って帰る。デパ地下食品も、値引きしてない時間帯には買ったことがない我が家の夕食である。
本日のひがみ:自分のための10万円が投資できないパート母
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2003/08/10 日 晴れ
日常茶飯事典>ハウスウェディング下見
代々木公園駅で待ち合わせして、ひつじの結婚式場下見に同行する。単なる好奇心。
式場は、ふたりの希望の「ひとつの家をまるまる一日借り切って行うハウス・ウェディング」という条件でインターネット検索した「Oハウス」「Yハウス」という所。Yハウスは、コンクリートうちっぱなし設計のビル。Oハウスは住宅街の中の個人の家だったところを改装したところ。
雰囲気はOハウスのほうがいいが、招待客の人数を考えるとYにしないと入りきらない、ということで、ビルの方を来年の5月15日に仮予約する。予算は見積もり分がとりあえず200万円というところらしいが、結局予算オーバーするのが結婚式だろう。
そのあと、新宿へ出て、デパートの8階「新宿つな八」で、「創業80周年フェア、888円てんぷら定食」というのを食べた。結婚式場下見というおめでたいことをしたあとなんで、末広がりでちょうどよい。
テーブル席満席で、カウンター席になってしまったが、目の前でてんぷらをあげているのを見ながら食べられて、これはこれでおもしろかった。
板さんたちは、食材をさばきつつ客への目配りが見事で、客が湯飲みのお茶を飲み終えたと見ると「カウンター○番さんにお茶を」と客席係りに指示を出す。茶碗のごはんが残り少ないと見ると「ごはんのおかわりはいかがですか」と、声をかける。しにせのサービスとはこういうもんかと、感心。
いつも「て○や」の粗雑なサービスの天丼しか食べていないから、この程度の客あしらいでも感心するのだ。て○やのてんぷら定食は、666円くらいだけれど、200円の差は大きい。もっともつな八は、いつもなら888円では食べられないのかもしれないが。
シェパードササニシキが「高いところへ行くのが好きなのに、都庁に行ったことがない」というので、都庁南展望台へ行く。ササニシキの会社は、前は三鷹で、今は青梅なので、新宿に来ることも多いけれど、都庁には用がなかったから展望台に来たことがなかったそう。私は無料スポットが大好きだから、新宿西口に来たときはたいてい寄る。
すでに入籍を6月におえているふたりは、手をつないで歩く。ササさんは9歳年下のひつじがかわいくてたまらない、という様子。ササさんは「じゃがいも系、クラスに一台小太りパソコンおたく」という風貌。「誠実そうだし、いいお婿さん」と、スモモは気に入っている。
スモモは「NPO設立講座」でくたびれていて「眠い」というので、都庁から出て駅で別れる。スモモ実は子どもの頃から体が丈夫ではなかった。それでも、「丈夫自慢」だった姉が54歳で早世したのだから、反対に、スモモは「体が弱い弱い」と言いつつ長生きするだろうと思う。そうでないと困る。
本日の負け惜しみ:て○やも普段はうまいと思って食べている
<つづく>
ぽかぽか春庭・知恵の輪日記>2003年の夏(8)編集学校
2003年の夏、つづき。
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2003/08/09 土 台風
日常茶飯事典>編集学校に参加
1時からの「編集学校・門前小僧篇(入門講座)」の申し込みをしたので、出かける。青山一丁目から徒歩10分とあったが、方向音痴だから早めに着いて探しながら歩こうと思っていた。
しかし、青山一丁目の地下鉄出口の外はすでに暴風雨の様相。歩くのをあきらめて、目の前にきたタクシーに乗る。赤坂6丁目の所番地や、コロンビアの近くなどの情報を出し、ホームページからプリントアウトした地図も運転手に見せたが、運転手も「いや、わからない場所ですね」という。地図をみると、ランドマークとして「リキマンション」というのが出ているから、「とにかくリキマンションが見えたら止めてください」という。へんな曲がり具合の道をくねくねとすすみ、「はい、あそにリキマンションって見える」と言う場所で、適当に下ろされた。
周囲を見回す。こういうとき、ぜったいに違う方向へ行ってしまうのが私のこれまで人生だった。落ち着け。とにかく雨がすごい。とりあえず一番近くのビルの軒下に入って、地図をひろげようとしたら、ビルに人が入っていく。ドアの表示を見たら「編集工学研究所」だった。
これは、私の「方向音痴人生」の中でベストテンに入るくらいの「ラッキーな出来事」である。こんな幸運はめったにない。たいていは、ものごとが私の意図しない方にころがって、悪い方へ悪い方へと進む。
1番ラッキーな出来事は、「'79年7月。ナイロビに着いた初日に市内で迷子になったとき、道案内をしてくれた人と、2年後に結婚したことだ」と公言しているが、それはまた、人生で1番アンラッキーな出来事だったと言えなくもない。(お互い様と夫は思っているだろう)今回の「ラッキー」が実は「地獄の一丁目」にならないという保証はないが、とにかく、めざす場所に迷わずたどり着いたことは、ここ20年間なかったことなのだ。
「ふた昔前、ナイロビで迷子になって愛を拾った、今では愛が迷子になってる」というのが、最近娘が作った、私のためのキャッチコピー。
1階の「スタッフ用ブレーンストーミングルーム」みたいなところで待つ。「千夜千冊」の書庫兼用の部屋。時間まで「手にとって見ていていいですよ」と案内されたので、本を見てすごす。台風の中、来る人がいるのかな、と心配していたら、門前小僧篇開始時間には私のほかに女性一人、男性一人。開始後、男性があと二人来た。
受講生の女性は、テクニカルライターだという。コンピュータ関係の本をたくさん書いているそう。ものごし風貌が「知性のかたまり」みたいな感じだが、「つん」としたお高いかんじではない。「ひなた水につかって頭が錆ついているひがみ人間」である私は、ちょっと萎縮。
彼女の子どもは7歳と1歳。7歳の子は、4月に「某有名小学校」の「お入学」を果たしたとうれしそうに話していた。子どもの入学が「母のアイデンティティ」になるという感覚、フッフッ、わかるよ。私も、息子が中学入学したときは夢のようなうれしさでした。いまじゃ「中高一貫して落ちこぼれの母」ですが。
彼女はすでに編集学校の基礎編「守」講座を終えて、「破」へ進むところ。男性は、広告代理店勤務、フリーグラフィックデザイナー、eラーニングデータ分析の仕事をしている人、という3人。そんなに「切れ者!」という感じではないが、「これから先の方向性を探している」という感じが伝わる。
「守」の講座で行われている基礎的訓練の一部を練習する。「コップ」という言葉を他の表現に置き換える。1年間に買ったもののリストを出して付箋に書き、さまざまな情報別に並べ替える。いくつかの対のことばに対照的な形容のことばを付け加える。思考訓練としておもしろいし、言葉を商売道具とする者にとって、興味がもてるものだった。
しかし、なんと言っても問題は私にとって受講料が高いこと。それだけの価値がある講座であることは承知しているが、電子レンジも壊れてしまったし、圧力釜も買い換えなければならないのだ。
井上はね子さんが大阪でやっている実践的編集学校「アミ編集塾」は、週1回のリアル講座で一ヶ月の講習料が1万円。9月開講24回の講座で3月修了式まで全6万円。
編集学校は、ネット利用のeラーニングで、46回の「お題」出題に「会議室システム」を利用してネットで回答し、師範代がそれに講評を加える。それで全8万5千円。分割払いだと月2万円X5回で10万円。内容は10万円分の価値がある講座だと思うし、たぶん、受講すればそれ以上のものを得ることができると思う。でも、私に払う余裕があるのは、一回限りの門前小僧体験講座のみ。
楽しそうな自己開発ではあるけれど、明日食う米の心配がとぎれることない者が関わっていけるとも思えない。何事も「分を知れ」である。自分の脳を柔軟にするために必要な遊びとは思うけれど、「金の切れ目が縁の切れ目」の世の中なれば、金のない人間には縁のない高尚な遊びなのだろう。門前小僧編を体験できただけでも、私にとってはとても得るところがあった。
門前小僧講座が終わって、ジュンク堂へ。松岡正剛の本フェアをやっていると聞いたから。編集工学研究所ビルのドアを出て、こっちにすすめば駅にいきそう、と思う方へ歩いていった。来た道をもどって青山一丁目の駅へ向かうつもりだったが、タクシーで曲がりくねってきたのだから、わかるわけがない。
それで、赤坂で粋筋の仕事をしていますっていう雰囲気の浴衣年増の後をついていった。おもしろそうだから。その人が路地へ入ってしまったので、「駅へ向かって歩いています」という雰囲気の人のあとをくっついて歩いていったら、TBS前というのを通り、一ツ木通りに出た。ああ、これが昔「一ツ木あたりじゃ、あたしもいい女」とかって、梓みちよが歌っていた一ツ木なのか、と思ったが、青山1丁目方向とまったく反対に歩いてきたのだった。
さらに、丸の内線赤坂見附の方へ曲がらずに千代田線赤坂駅へと曲がってしまったから、千代田線から丸の内線へ乗り換えねばならず、国会議事堂前でながいこと歩いた。どうしていつも思わぬ方向にすすむのか。謎だ。
ジュンク堂の椅子に座り読みで、『分母の消息三・風景と景気』を読む。一と二は、セロファンがかかっていて、読めない。仕方がないから、分母の消息三冊セットを買った。三冊セットで、一般の新書一冊分の厚さになるが、セットで2400円。いつも古本屋の駄本文庫新書コーナー三冊200円を愛用している身には、すぎた散財である。駄本ではなく極め付きな本であるにしても、2400円を高いと思わずに買えるようでなければ、一期10万円の遊びはやはり分不相応と思う。
7時までジュンク堂にいたので、もう夕食作る時間はないと思って、塩ラーメンを食べた。あと、西武の地下食品売り場で、100円値引きの出来合いお総菜をいくつか買って帰る。デパ地下食品も、値引きしてない時間帯には買ったことがない我が家の夕食である。
本日のひがみ:自分のための10万円が投資できないパート母
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2003/08/10 日 晴れ
日常茶飯事典>ハウスウェディング下見
代々木公園駅で待ち合わせして、ひつじの結婚式場下見に同行する。単なる好奇心。
式場は、ふたりの希望の「ひとつの家をまるまる一日借り切って行うハウス・ウェディング」という条件でインターネット検索した「Oハウス」「Yハウス」という所。Yハウスは、コンクリートうちっぱなし設計のビル。Oハウスは住宅街の中の個人の家だったところを改装したところ。
雰囲気はOハウスのほうがいいが、招待客の人数を考えるとYにしないと入りきらない、ということで、ビルの方を来年の5月15日に仮予約する。予算は見積もり分がとりあえず200万円というところらしいが、結局予算オーバーするのが結婚式だろう。
そのあと、新宿へ出て、デパートの8階「新宿つな八」で、「創業80周年フェア、888円てんぷら定食」というのを食べた。結婚式場下見というおめでたいことをしたあとなんで、末広がりでちょうどよい。
テーブル席満席で、カウンター席になってしまったが、目の前でてんぷらをあげているのを見ながら食べられて、これはこれでおもしろかった。
板さんたちは、食材をさばきつつ客への目配りが見事で、客が湯飲みのお茶を飲み終えたと見ると「カウンター○番さんにお茶を」と客席係りに指示を出す。茶碗のごはんが残り少ないと見ると「ごはんのおかわりはいかがですか」と、声をかける。しにせのサービスとはこういうもんかと、感心。
いつも「て○や」の粗雑なサービスの天丼しか食べていないから、この程度の客あしらいでも感心するのだ。て○やのてんぷら定食は、666円くらいだけれど、200円の差は大きい。もっともつな八は、いつもなら888円では食べられないのかもしれないが。
シェパードササニシキが「高いところへ行くのが好きなのに、都庁に行ったことがない」というので、都庁南展望台へ行く。ササニシキの会社は、前は三鷹で、今は青梅なので、新宿に来ることも多いけれど、都庁には用がなかったから展望台に来たことがなかったそう。私は無料スポットが大好きだから、新宿西口に来たときはたいてい寄る。
すでに入籍を6月におえているふたりは、手をつないで歩く。ササさんは9歳年下のひつじがかわいくてたまらない、という様子。ササさんは「じゃがいも系、クラスに一台小太りパソコンおたく」という風貌。「誠実そうだし、いいお婿さん」と、スモモは気に入っている。
スモモは「NPO設立講座」でくたびれていて「眠い」というので、都庁から出て駅で別れる。スモモ実は子どもの頃から体が丈夫ではなかった。それでも、「丈夫自慢」だった姉が54歳で早世したのだから、反対に、スモモは「体が弱い弱い」と言いつつ長生きするだろうと思う。そうでないと困る。
本日の負け惜しみ:て○やも普段はうまいと思って食べている
<つづく>