
2014/02/05
ぽかぽか春庭@アート散歩>明治の館、大正のお屋敷、昭和の邸宅(12)旧前田侯爵家駒場本邸
東京駒場にある旧前田侯爵邸は、前田利為(まえだとしなり 1885-1942)が本邸として建てた邸宅でした。戦後は米軍将校公邸として接収されていましたが、返還後、東京が取得。近代文学館博物館として利用されてきました。(1967-2002)
私は、文学館で興味がある展示があると、ときどき出かけました。
今では、建物は洋館和館合わせて「旧前田侯爵駒場本邸」として公開されています。
ここが好きで何度も訪問しているのは、「見学無料」!である点、ボランティアガイドが組織されて丁寧に案内してくれる点、写真撮影が許可されている点。
ほかの文化財指定建築も、こうして欲しいです。

旧前田邸は、旧古河邸や旧岩崎邸などと並び、ドラマのなかで「お金持ちの住まい」という設定があると、ロケに使われる家でもあります。私が訪問している間に、この旧前田邸の階段を使ってロケをしているのにであったことがありました。

旧岩崎邸は、たとえば、『謎解きはディナーのあとで』の主人公お嬢様刑事、宝生麗子が住む屋敷だったり、『明日ママがいない』で、あこがれのジョリピ(ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリー夫妻。いろいろな国から養子を受け入れることで有名)が住む夢の家だったり。
旧前田邸も、2007年のテレビドラマ『華麗なる一族』のなかで、安田太左衛門邸として登場しました。
一般公開が休館となる月曜日火曜日のうち、火曜日は撮影場所として公開されているため、映画やドラマロケのほか、結婚式前撮り写真などに人気なのだそうです。(一日借り切って7万、半日だと3万5万円くらい。値段も良心的と思います)


1階にはカフェがあり、「カフェ・マルキス」という店名。マルキスとは英語で侯爵のことです。コーヒーに小さいクッキーがついてきました。
カフェ店内

隣に建つ和館もとても落ち着いた雰囲気の近代和風住宅です。前田家では、洋館2階の洋室を家族の住まいとして用いており、和館は客のおもてなし用だったということです。


竣工は1928年。設計は、日本橋高島屋や学士会館を手がけた高橋貞太郎。共同設計者は塚本靖。東洋一の大邸宅と謳われ、敷地1万坪、洋館建坪600坪というお屋敷です。
現在公開されているのは、1階2階のみで3階部分は非公開ですが、和館もあわせてゆっくり見て、もとは邸宅の敷地だった駒場公園散策して、休日をのんびり過ごせます。なんといっても、無料!!
駒場公園が広がる庭園側から見た前田邸
赤ちゃん連れの公園散歩のお母さんがベランダのベンチでのんびりしていました。

邸宅の女主人という気持ちで座ってみましたが、どうみても、「臨時のお手伝いに雇われた物慣れないおばさんが、うっかり椅子に座ってしまったら、すぐに女中頭の老女に叱られて、困っている図」という雰囲気の写真になりました。

<つづく>