2014/02/16
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十四事日記2月光の春(1)天の祭・銀盤に咲く花
「雪」 堀口大學
雪はふる! 雪はふる!
見よかし、天の祭なり!
空なる神の殿堂に 冬の祭ぞ酣(たけなわ)なる!
たえまなく雪はふる、をどれかし、鶫等(つぐみら)よ!
うたへかし、鵯等(ひよどりら)!ふる雪の白さの中にて!
いと聖(きよ)く雪はふる、
沈黙の中(うち)に散る花瓣(くわべん)!
雪はしとやかに 踊りつつ地上に来(きた)る。
雪はふる! 雪はふる!
白き翼の聖天使!
われ等が庭に身のまはりに ささやき歌ひ雪はふる!
ふり来(く)るは恵(めぐみ)の麺麭(パン)なり!小さく白き雪の足!
地上にも屋根の上にも いと白く雪はふる。
冬の花瓣の雪はふる!
地上の子等の祭なり!
東京に「冬の花弁」の雪が降る中、ソチでは見事、金色の花が咲きました。羽生選手、堀口大學がうたう「白き翼の聖天使」のようでした。
2月15日午前1時から4時まで、テレビ観戦。東京しんしんと雪。
羽生結弦選手の金メダル、すばらしかったです。町田選手5位高橋選手6位入賞も立派な成績だと思います。特に高橋大輔は、右膝に故障を抱えての挑戦でした。完全に怪我を治してからの演技を披露したかったことでしょう。
フィギュアスケートは、昨年9月のグランプリシリーズ開始から、放映された全試合全選手の演技をすべて見て、徹底応援。娘と息子は、テレビにはなかなか演技を写してもらえない世界の選手までよく知っています。私は昨年末の日本選手権をさいたまスーパーアリーナで観戦できたので、出場選手表をもらって、30位くらいまでの選手の名を知りましたが、世界ランキング30位は誰?と聞かれてもわかりません。世界フィギュア男子の30位あたりというと、なかなかテレビで演技を放送してくれないからです。
私はこれまでテレビでも見たことがなかったのですが、今回のソチオリンピックでがぜん注目したのが、ミーシャ・ジー(Misha Ge、ウズベキスタン)です。合計203.26点で17位と、検討しました。派手な衣装とボイス入りの音楽(これまでの試合ではマイナス1点となっていたけれど、今回のソチでは歌詞ボイスではないと判断され、マイナスはなし)を使った自身の振り付けによる個性的な演技がとても目立ちました。
中国韓国の血も混ざっているロシア生まれですが、現在はウズベキスタン選手として登録されています。ソチでは黒髪を紫がかった赤に染めて登場。「オリンピックは競技なのだから、派手なことがやりたければ、アイスショウでやったらいい」という批判もあるそうですが、私は、ジーの個性、いいなあと思います。真面目に技術を磨く個性があってもいいし、ジーのように「減点されてもかまわないから、ボイス入りの曲が気に入ったのだから、それを使う」という個性も好き。
私は、演技全体の雰囲気や美しさを楽しむ、芸術点本位に見るだけなので、ジーの派手な演技、おもしろいと思いましたが、スケートを競技として見る娘と息子は、技術点などをチェックし、「あ~あ、ここがアンダーローテーション取られなくて、クリアに着氷できていれば3点UPして、メダルに届いていたのに」なんぞと評しながら見ています。私にはサルコーやルッツなどの種類の別も定かではないけれど、回転に入る構えの姿勢だけで、どの種類を飛ぼうとしているのか、わかる娘と息子に技術面のことを教わりながら応援しています。
今回一番残念な人は、「のぶなりっていたフェルナンデス」だって。フェルナンデスは、演技構成を変えて4回転を回避したのに、同じ3回転サルコーを2度飛んでしまったために、最後の回転は0点になりました。そのため、3位のデニス・テンには1.18点及ばず4位。
同じジャンプを跳んでしまうミスは、かって織田信成がよくやったので、我が家ではこのミスのことを「のぶなる」と呼んでいるのです。
悔いの残る人、力を出し切って自己ベストを更新し大喜びしている選手、それぞれの思いはあるでしょうが、それぞれが自分の色の花を咲かせてほしい。女子フィギュアも応援します。徹夜で。
<つづく>
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十四事日記2月光の春(1)天の祭・銀盤に咲く花
「雪」 堀口大學
雪はふる! 雪はふる!
見よかし、天の祭なり!
空なる神の殿堂に 冬の祭ぞ酣(たけなわ)なる!
たえまなく雪はふる、をどれかし、鶫等(つぐみら)よ!
うたへかし、鵯等(ひよどりら)!ふる雪の白さの中にて!
いと聖(きよ)く雪はふる、
沈黙の中(うち)に散る花瓣(くわべん)!
雪はしとやかに 踊りつつ地上に来(きた)る。
雪はふる! 雪はふる!
白き翼の聖天使!
われ等が庭に身のまはりに ささやき歌ひ雪はふる!
ふり来(く)るは恵(めぐみ)の麺麭(パン)なり!小さく白き雪の足!
地上にも屋根の上にも いと白く雪はふる。
冬の花瓣の雪はふる!
地上の子等の祭なり!
東京に「冬の花弁」の雪が降る中、ソチでは見事、金色の花が咲きました。羽生選手、堀口大學がうたう「白き翼の聖天使」のようでした。
2月15日午前1時から4時まで、テレビ観戦。東京しんしんと雪。
羽生結弦選手の金メダル、すばらしかったです。町田選手5位高橋選手6位入賞も立派な成績だと思います。特に高橋大輔は、右膝に故障を抱えての挑戦でした。完全に怪我を治してからの演技を披露したかったことでしょう。
フィギュアスケートは、昨年9月のグランプリシリーズ開始から、放映された全試合全選手の演技をすべて見て、徹底応援。娘と息子は、テレビにはなかなか演技を写してもらえない世界の選手までよく知っています。私は昨年末の日本選手権をさいたまスーパーアリーナで観戦できたので、出場選手表をもらって、30位くらいまでの選手の名を知りましたが、世界ランキング30位は誰?と聞かれてもわかりません。世界フィギュア男子の30位あたりというと、なかなかテレビで演技を放送してくれないからです。
私はこれまでテレビでも見たことがなかったのですが、今回のソチオリンピックでがぜん注目したのが、ミーシャ・ジー(Misha Ge、ウズベキスタン)です。合計203.26点で17位と、検討しました。派手な衣装とボイス入りの音楽(これまでの試合ではマイナス1点となっていたけれど、今回のソチでは歌詞ボイスではないと判断され、マイナスはなし)を使った自身の振り付けによる個性的な演技がとても目立ちました。
中国韓国の血も混ざっているロシア生まれですが、現在はウズベキスタン選手として登録されています。ソチでは黒髪を紫がかった赤に染めて登場。「オリンピックは競技なのだから、派手なことがやりたければ、アイスショウでやったらいい」という批判もあるそうですが、私は、ジーの個性、いいなあと思います。真面目に技術を磨く個性があってもいいし、ジーのように「減点されてもかまわないから、ボイス入りの曲が気に入ったのだから、それを使う」という個性も好き。
私は、演技全体の雰囲気や美しさを楽しむ、芸術点本位に見るだけなので、ジーの派手な演技、おもしろいと思いましたが、スケートを競技として見る娘と息子は、技術点などをチェックし、「あ~あ、ここがアンダーローテーション取られなくて、クリアに着氷できていれば3点UPして、メダルに届いていたのに」なんぞと評しながら見ています。私にはサルコーやルッツなどの種類の別も定かではないけれど、回転に入る構えの姿勢だけで、どの種類を飛ぼうとしているのか、わかる娘と息子に技術面のことを教わりながら応援しています。
今回一番残念な人は、「のぶなりっていたフェルナンデス」だって。フェルナンデスは、演技構成を変えて4回転を回避したのに、同じ3回転サルコーを2度飛んでしまったために、最後の回転は0点になりました。そのため、3位のデニス・テンには1.18点及ばず4位。
同じジャンプを跳んでしまうミスは、かって織田信成がよくやったので、我が家ではこのミスのことを「のぶなる」と呼んでいるのです。
悔いの残る人、力を出し切って自己ベストを更新し大喜びしている選手、それぞれの思いはあるでしょうが、それぞれが自分の色の花を咲かせてほしい。女子フィギュアも応援します。徹夜で。
<つづく>