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ぽかぽか春庭「新印象派展 in 東京都美術館」

2015-03-12 00:00:01 | エッセイ、コラム
20150312
ぽかぽか春庭@アート散歩 >春咲アート(1)新印象派展in東京都美術館

 2月17日水曜日、東京都美術館に出かけました。朝から雨が強く降ったり弱くなったりという一日でした。第3水曜日は、シルバーデーめあてに出てくるジジババで長蛇の列が出来ているところですが、雨のため、待ち時間なしに入場できました。
 シルバーデイ、65歳以上は無料観覧。東京都美術館のいいところは、特別展も無料のところ。

 モネ、セザンヌらの印象派やゴッホゴーギャンたちポスト印象派の展覧会は、毎回押すな押すなの人出になりますが、新印象派それほど人気がないのか、ピサロ、スーラ、シニャックらの点描の絵画「新印象派ー光と色のドラマ」、比較的ゆったり見ることができました。
展示はプロローグのモネから1~5章とエピローグまで年代順。

プロローグの最初の絵は、モネからスタート。
クロード・モネ 《税関吏の小屋・荒れた海》1882(日本テレビ所蔵)


 西洋美術館に常設展示されているピサロやスーラの絵、好きな作品です。
 でも、新印象派について、私の感想のひとつは、「印象派やポスト印象派、野獣派などに比べて、点描で書くと、絵筆のタッチの個性で作家を区別するということが難しいなあ」ということ。点々を並べていくと、皆同じタッチになるので。たぶん専門家は微妙な色使いの差などで、これは誰それの作品とわかるのでしょうが、私は、似た風景が同じような点々の筆遣いで描かれていたら、シニャックなのか、ピサロなのかと問われても、どっちもどっちに思えてしまった。まあ、その程度の新印象派ファンにすぎません。

ジョルジュ・スーラ《セーヌ川、クールブヴォワにて》1885


 スーラ、シニャック、ピサロの御三家点描派の作品はむろんのこと、日本ではあまり紹介されてこなかった新印象派の画家の絵がたくさん並んでいました。
 ヤン・トーロップ(Jan Toorop,1858-1928)、アンリ=エドモン・クロス(Henri-Edmond Cross, 1856-1910)、ルイ・エイエ(Louis Hayet, 1864-1940)、テオ・ファン・レイセルベルヘ(Théo van Rysselberghe, 1862-1926)など、今まで絵を見る機会がありませんでした。

 スーラの「グランジャット島の日曜日」は、どの美術教科書にも載っているのでおなじみの作品ですが、今回はその下絵4枚が並んでいました。

ジョルジュ・スーラ《〈 グランド・ジャット島の日曜日の午後〉 の習作》 1884年


 また、新印象派がどのようにして科学的に色と光を分析してとらえていたのかがわかる文献や、画家それぞれのパレットなども展示されていて興味深かったです。
 年をとっても、美しい絵を見る楽しみは増える、と思うと、これかのシルバーデイ、楽しみです。

<つづく>
コメント (4)
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