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ぽかぽか春庭「TVウォッチャーのクリーンライフ」

2020-05-19 00:00:01 | エッセイ、コラム
20200519
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>ゴールデンホームステイリポート(4)TVウォッチャーのクリーンライフ

 ゴールデンウイーク中は、さすがに仕事する気にもなれず、家でグダグダすごしました。ぐだぐだの大半は、パソコンしながらの、テレビ視聴。踏み台上がったり降りたりしながらテレビ視聴。どちらにせよ、テレビばっかり。ワイドショーのコロナニュースなど、ザッピングしていてもどこも同じようなものばかり。

 歴史ものが好きなので、NHKの大河ドラマを毎週見ていますが、史実との落差を知ってあれこれ言い合うのもお楽しみのひとつ。明智光秀の若いころの史実、ほとんど資料がないので、書きたい放題ですが、将軍となると記録がある。第13代室町将軍の足利義輝がはじめて画面に登場して光秀とすれ違うシーン。年号を突き合わせるとこのとき義輝は12歳か13歳とかで、向井理が演じているのを見て、「どうもこの将軍は13歳には思えない」と言い合いながらも、向井理の将軍っぷりはなかなかよいと思ったり。

 明智城落城の場面。光秀の叔父は、息子左馬之助を落ち延びていく光秀に託し、城とともに果てます。西村まさ彦渾身の演技。涙。
 しかし、後年左馬之助が光秀の娘と結婚したことが資料に残されているので、逆算すると、明智城落城の際は12歳くらい。間宮祥太郎も12歳には見えない。

 戦国武将ファンにはおなじみの「明智左馬之助の湖水渡り」光秀が打ち取られた後、坂本城に残る妻子のもとへ騎乗のまま琵琶湖を渡ったという伝説が残り、大津湖畔には記念碑までたっています。


 伝説によって記念碑が立つのも、まあいいか。小野小町筆洗いの記念碑もあれば、新宿ではゴジラが吠えている。
 そもそも左馬之助が光秀の従弟である設定からして、確かではなく、左馬之助は明智の娘と結婚する前の姓は三宅だったという説もあり。
 しかも、光秀自身が明智家の出身であるかどうか、資料では不確かで、ただの流れ者が、仕官の際に、衰亡しているのをいいことに、土岐明智家の出身だと吹聴していたという説があり、史料で確認できる若いころの光秀の確実な記録はほどんどない。だから、どうとでも書ける。
 秀吉も「宮中つとめをしていた母に天皇のお手がつき、田舎に帰って生んだのが私」てな出自譚を言い出すくらいだから、成り上がりの武将たち、出生を飾るのはみな同じ。平清盛だって、白河院落胤説利用していたし。

 明智光秀の時代には、しかるべき家系を持っていない武将は、戦陣で大功をたてても、都の貴族たちからは「番犬」程度の扱いだったのですから、買ってでも家系図を作り上げようとするのもわかる。
 遊行僧と伝えられる徳阿弥が松平氏の婿となり、家康の代に徳川氏を創設。その際に近衛前久が「清和源氏系河内源氏義国流得川氏」が家康の家系だとして文書を作って家康を「源氏」の子孫ということに仕立てました。(天皇は疑ったらしいが、経済は天下人に依存しているので、何も言えぬ)
 源氏だから晴れて家康は征夷大将軍に。氏素性、大事だった。
 ちなみに、今期大河ドラマで近衛前久演じるのは、本郷奏多。武術が好きで武士になりたかったというお公家さんをどのように表現するのか、楽しみ。奏くん、これまでは線が細い役柄が多かったのだけれど。

 線細々と、権力争いにもわいろにも詐欺にも関わらないクリーンライフのわが家系。氏素性なし。
 クリーンばっかだと金持ちにもなれないし、権力者にもなれなかったけど、ま、いいか。
 マスク転売で儲ける知恵も働かず。

 マスク、中国の友達が心配して送ってくれたし、妹の手作りマスクもあるし、まだ足りなくて困るということがなかったのですが、5月17日日、イオン系スーパーで牛乳を買って、ソーシャルディスタンス間隔でレジに並ぼうとしたら、ふと目に入ったマスク。7枚入り1パック320円で売っていました。そうバカ高くもない。私が去年まで買ってきた10枚入り300円よりは高いけれど、購入。アベノマスク届いたけれど、見た目にもちっちゃそうで、このでかい顔につけると、よけいに顔大きく見えそうなので、まだ使っていません。

 緊急事態宣言の終結も近いので、マスク需要も落ち着いてくると見越しての販売なのでしょう。実はイオン、マスクをこれまでため込んでいたんじゃないかとにらんでいます。在庫はあったけれど、いちばんの売り時を見計らっていたのでしょう。まあ、商売人というのはそういうもんなんでしょうな。
 設ける人はこんな時でも儲けている。

 こんな時ですが、人々の力を評価したいことがひとつありました。アベノマスク政権コロナ混乱に乗じてなのか、ごり押しして成立をもくろんでいた「検察官定年延長」の法案、反対者続出で、元検察官まで反対声明を出すに至って、今期の国会での法案成立を断念。この問題は、今後もっともっと議論していくべきだと思います。
 行政府が司法を恣意的にコントロールできるようにする法案が司法の独立を損ねることは、足りないおつむの私でもわかる。
 人々の声を無視してごり押しできないと判断した政権、落日の始まりか。

 こんな時代もあったねと、あとで思えるように、いまは引きこもり。
 東京都の新規感染者集も少なくなってきました。自粛解除間近か。

<つづく>
コメント
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