春庭Annex カフェらパンセソバージュ~~~~~~~~~春庭の日常茶飯事典

今日のいろいろ
ことばのYa!ちまた
ことばの知恵の輪
春庭ブックスタンド
春庭@アート散歩

ぽかぽか春庭「竹の丸旧松本家住宅で」

2020-08-18 00:00:01 | エッセイ、コラム
20200818
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2020二十重日記夏GoTo(3)竹の丸旧松本家住宅で

 豊臣秀吉によって掛川城主に任命された山内一豊は、それまでの掛川城に郭(くるわ)を付け加え、城を拡張しました。この時に竹の丸も造成されたと考えられます。
 竹の丸は、天守閣や本丸など城の中心部に通じる道筋にあたり、防衛上重要な場所であったことから、家老など重臣の屋敷地に割り当てられていました。
 掛川城公園で、現在の「竹の丸」には、市内の近代和館「松本家住宅」が移築されています。 

 この竹の丸松本家住宅で、一日一組のみ予約を受け付け、懐石御膳を食べるというのが、ロイヤルスイートルームのイベントです。建物見学は私の好み、おいしいもの食べ歩きは娘の趣味です。

 4時の予約で松本家住宅に到着。


 娘は「グランドホテルロイヤルスイートルーム一日一組限定安心空間プラン」というイベント、他の客と離れて一組の客だけでイベントを楽しむプランです。密にはならぬが、わが家のような「かつかつその日暮らし」の家計向けではない。消費拡大経済再生のためと配られた一人分を、娘は一晩の宿泊につぎこみました。政府の言うことをすなおに聞いたよい国民です。

 イベントには「フラワーアレンジメント」「茶道」「懐石料理作り」などがあり、4つの中からフラワーアレンジメントを選択。

 「花はプリザーブドフラワーだというから、おみやげにして家に持って帰れる」という理由でのイベント選択です。 「母、そのTシャツは、どう見てもロイヤルスイートに泊まるようには見えない」と娘。たしかに、去年の夏の終わりに300円で買ったTシャツです。だぶだぶにして着られるので、お気に入りなんです。

 二の丸御殿見学中ずっと雷雨が続きましたが、松本家に着くころには雨も小止みに。
 雨の中、大急ぎで歩いての移動で汗びっしょりになった娘を見て、冷たいおしぼりと冷抹茶のサービスで出迎えてもらいました。
 旧松本家住宅はグランドホテルの経営なので、ロイヤルスイートルーム宿泊に附属したイベント客に、細かい心遣いの「おもてなし」です。
 冷抹茶、氷の入った抹茶をはじめて飲みました。お菓子もおいしかった。
 

 フラワーアレンジメントは、グランドホテルから派遣された先生が教えてくれました。ㇷ゚リザーブドフラワーは、生花に保存の加工がしてあり、数年は色を保っているという花です。
 花に針金をさして土台の「オアシス」に刺していきました。

 フラワーアレンジメント制作中


 「ここはメインのバラで、こちらには色を変えて。間に白いかすみ草のドライフラワーをあしらって」など、先生のアドバイス通りに作り、きれいなアレンジができました。若い頃習った「古流」の華道とはまた異なるアレンジメント、楽しかったです。

 完成!


 花の制作が終わって、お料理の準備をしている間、係の人が建物を案内してくれました。
 私も、これまで見てきた近代和風建築の耳かじりの蘊蓄を娘に聞かせる。「ほら、このガラス、外の景色がちょっとゆがんで見えるでしょう。これは大正時代くらいまでの輸入ガラスなどで、現代のような真っ平らの工業規格ガラスができるまでは、こういうガラスだったんだよ。今では貴重品。ガラスが割れた後に新しいガラスをはめ込むと、ほら、こっちの窓は外の景色がゆがんでないでしょ」なんてことを話ながらお屋敷の中を1階2階と見て回りました。
 あとで、娘に「ガイドの人に案内されているんだから、ガイドさんより詳しいこと話しちゃだめ」と、ダメだしされました。えへッ、知ったかぶりするのは私の趣味。

 懐石料理の準備ができ、庭を眺めながらの晩ご飯。テーブルには、できあがったフラワーアレンジメント作品が飾られていました。




 いよいよお膳が運ばれてきます。

 前菜。茗荷寿司・玉蜀黍豆腐・枝豆の摺り流し・合鴨のコンフィ・鮎南蛮漬け・煮穴子・ボ牡丹海老塩辛


 お造り三種 


 吸い物 鱧葛打ち(梅肉じゅんさい冬瓜酢橘)


 煮物 トマト地鶏を射込んで玉子と汲み湯葉のスープ餡


焼物 赤むつ塩焼 レンコン照り焼き


 強肴 和牛ヒレ マスタードソース 野菜添え


 酢の物 鰻ざく 茄子浸し 袱紗胡瓜 錦糸玉子


 お食事 金目鯛焼き寿司 赤出汁

 
 デザート 掛川茶ゼリー


 「プライベート安心空間プラン」という「限定1組のイベントとお食事」というホテルイベントで、「ほかの客といっしょにならない空間でお食事やイベントを楽しむ」というコース、コロナ時代に対応した「密にならない」企画です。一組の客に、仲居さんほかの竹の丸のサービスもとても細やかで、大満足でホテルのロイヤルスイートルームに戻りました。
 
 娘は和室をチョイス。私は、キングサイズベッド独り占めです。まあ、カプセルホテルのせまいベッドだろうと、ロイヤルスイートのキングサイズだろうと、床に入って目をつむれば3分で寝入るのが特技なので、キングサイズを楽しむ余裕もなかった。
 イケメンプリンスでも隣にいてくれるなら、5分くらいは目を開けていられるのかも。

<つづく>
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする