20220217
ぽかぽか春庭にっぽにあニッポン語教師日誌>2022日本語学校冬~光の春(4)校外学習発表会
2022年になっても、コロナ感染がおさまるどころか、オミクロンとやらで東京都の連日の感染数が1万6千、1万7千と拡大が止まりません。
教職員の子女の小学校などもオンライン教育に切り替わる昨今、ついに春庭勤務の日本語学校もオンライン授業に切り替えることになりました。学生が学校に集まることによるリスクを減らすことができるといいのですが。
学生たちにとって学校・アルバイト先・アパートや寮の3か所を行き来する毎日で、休みの日にも人混みなどに出かけてはならない、と制限されている毎日です。休日には遊びに出たい年ごろなのに、通学もなしとなると、ますます外にでない日々。
教室内の授業だけではなく幅広い学びを、と企画していたことの大部分が中止になりました。企業ミュージアム見学なども中止にしました。
そんな中、1月に行った「日本人に日本語でインタビューする」という活動のまとめ発表会を2月14日に実施することができました。(オンライン授業は、2月15日から蔓延防止または緊急事態宣言解除まで継続)
学院理事長と校長の前で、パワーポイントスライドを使って発表する学生たち。緊張しながらもじょうずに発表できました。
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さすが現代っ子の学生と思うのは、ほとんどの学生はすでにPPT(パワーポイントスライド)作成方法を習得しており、ローマ字による日本語入力ができない、という学生はひとりだけでした。ローマ字入力を3月の卒業までに習得するという条件で、手書きのスライド原稿入力を春庭センセが手伝いましたが、ほかの学生は、アニメーションつきでまとめていました。中国の大学情報教育は徹底していて、PPT作成は必修だそうです。
全チームの発表が終わり、理事長による講評の際、最初は日本語で講評していた理事長が「少しだけ中国語で話します」と断って話しだすと、学生がくすくすと笑いました。
あとでバイリンガル先生にうかがうと、学生が笑ったところは。
「春庭先生は、2009年に私が中国で日本語を教えていただいた恩師です。先生は当時すでに60代になっていましたが、私たちに『転ぶ』という単語を教えようとして、学生の前で転んで見せたんです」というエピソードを披露したのだそうです。
そんなことまったく覚えていませんでしたが、中国式の厳然とした「老師」が多い中、ジェスチャーつきで教える日本語教師は印象深かったとみえます。
「そんな熱意ある先生に教わることができて、諸君は幸運です」と結ばれていたそうですが、そのあとの日本語のしめくくりは、型通りのあいさつで、
「みなさんは、両親と離れて、とても寂しかったと思います。私たちはコロナのために、勉強にも生活にも影響があります。学校は、学生が幸せに勉強していけるよう、支援していきます。心配ごとがあれば、先生に相談してください。
来年の1年間のことを作文に書いてください。1年後に、それが実現するよう、お祈り申し上げます」。
ということでした。
まだまだ続くコロナ時代ですが、留学生が夢を実現して日本での学びを続けていけるよう、みなで応援していきたいです。
<おわり>