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ぽかぽか春庭「フェルメールと17世紀オランダ絵画展 in 東京都美術館」

2022-04-28 00:00:01 | エッセイ、コラム



20220428
ぽかぽか春庭アート散歩>2022アート散歩冬から春へ(6)フェルメールと17世紀オランダ絵画展 in 東京都美術館

 東京都美術館『フェルメールと17世紀オランダ絵画展』を見に行きました。
フェルメールの『窓辺で手紙を読む女』の壁にキューピッドが描かれていて、後世にそれを壁で隠したことが判明し、修復がほどこされたのです。所蔵館のドレスデン国立古典絵画館以外の展示は世界初、ということなので、そりゃ、物見遊山に行かねばなるまい。

 2月に開幕したのですが、1度予約申し込みに失敗してすっかりやる気をなくし「わけわかんない年よりにこんなネット申し込みをさせるような展覧会に見に行かんでもいい!」と拗ねてしまいました。しかし、ミサイルママが「東京都美術館の予約わかんなかったけど、ゴッホ展予約なしに見に行ったんだ。当日分の人数もとってあるから、予約なしでも入館できた」と言うので、予約なしに東京都美術館に行ってみました。

 9時半開館で10時半ころ美術館についたのですが、入れました。午後になると混んできたので、難しかったかも。シルバー券1500円で私には「高い」チケットでしたが、目玉のフェルメール以外はほとんど知らない画家ばかりでしたので、「チケット高いときは図録も音声ガイドもがまん」の自分ルールをお休みして音声ガイドを借りました。説明聞いてもどうせすぐ忘れるんですけれど、聞いている間は、その画家についてわかったような気になる。

 会期:2020年2月10日ー4月3日

 17世紀オランダを代表する画家ヨハネス・フェルメールの《窓辺で手紙を読む女》は、窓から差し込む光の表現、室内で手紙を読む女性像など、フェルメールが自身のスタイルを確立したといわれる初期の傑作です。1979年のX線調査で壁面にキューピッドが描かれた画中画が塗り潰されていることが判明、長年、その絵はフェルメール自身が消したと考えられてきました。しかし、その画中画はフェルメールの死後、何者かにより消されていたという最新の調査結果が、2019年に発表されました。
 本展では、大規模な修復プロジェクトによってキューピッドの画中画が現れ、フェルメールが描いた当初の姿となった《窓辺で手紙を読む女》を、所蔵館であるドレスデン国立古典絵画館でのお披露目に次いで公開します。所蔵館以外での公開は、世界初となります。加えて、同館が所蔵するレンブラント、メツー、ファン・ライスダールなどオランダ絵画の黄金期を彩る珠玉の名品約70点も展示します。

 修復後の「窓辺で手紙を読む女」キューピッドが見えます。


 ハブリエル・メツー「レースを編む女」1661-64年頃  。

 ヤン・デ・ヘーム「花瓶と果物」1670~72頃

 一巡目は人の間を縫って、人のいないところいないところをさがしてあっちに行ったりこっちに戻ったりしながら、一通り見て、2巡目は音声ガイドを借りて、説明を聞きながら見ました。
 フェルメールとレンブラントと以外は、名前を知らない画家でした。

 17世紀のオランダ絵画では、まだまだ宗教画や歴史画が「格上」で、肖像画はその下の格。風景画や静物画はもっと下。動物を描くなんて、下の下だったそうです。
 今見れば農村ののどかな風景に思える牛の群れの絵。当時としてはそんなもの描いても、だれも家に飾りたがらない、というような画題だったということ、知りませんでした。

 パウルス・ポッテル(Paulus Potter)「家畜の群れ(休んでいる家畜Resting Herd)」


 江戸時代、日本はオランダとは通商していたのですが、江戸の絵師たちがオランダ絵画に触れるのは、江戸中期18世紀19世紀になって以後。蘭学が江戸で流行してから、司馬江漢などが、蘭画を取り入れるようになります。
 
 今回観覧した17世紀オランダ絵画。事前に知っていたのは、目玉の「窓辺で手紙を読む女」だけでしたが、ひとつひとつ見ごたえのある絵でした。

 見るか見ないか迷っていたけれど、見に出かけてよかったです。
 朝思い立ってふらりと出ていき、その日の気分で美術館博物館に寄りたいのです。しかし、昨今、美術館はたいていが日時予約制です。ネット予約が苦手な年寄りとしては、ネット予約にも四苦八苦するし、予約したらその日に行かなければならないと、縛られるのがいやです。アート散歩はぶらぶらと好きなように歩きたいのに。何時から何時までに入館せよ、なんて決められると「自由に見たいときに見たいなあ」と思ってしまいます。

 絵を見るときくらい、自由な心で。という日が早く来ますように。

<つづく> 
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