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ぽかぽか春庭「春庭漢字話・新常用漢字の読み251-333」

2022-11-26 00:00:01 | エッセイ、コラム

20211124
ぽかぽか春庭ニッポニアにっぽん語教師日誌>日本語教師養成講座漢字の読み方(6)新常用漢字の音訓読みクイズ251-300

 春庭漢字頭の体操つづきです。漢字読み方クイズ再録ですが、同じテストでも、10年後、読み方を覚えているか、再チェック。2010年に新たに常用漢字に加わった約300の漢字。つまり、団塊の世代は学校でならっていない漢字の読み確認です。
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2010/05/18
ぽかぽか春庭ニッポニアニッポン語教室>新常用漢字(4)漢字読みテスト251~333

 新常用漢字の読み練習つづきです。

251)不可解な話を聞いて首を「捻る」
252)手ぬぐいを「捻って」頭に巻く
253)「罵声」を浴びせる
254)人前にもかかわらず「罵る」
255)優勝選手のメダルを「剥奪する」
256)電柱のビラを「剥がす」
257)仮面を「剥ぐ」
258)みかんの皮を「剥く」
259)「剥製」の動物 
260)豆を「箸」ではさむ
261)大雨で川が「氾濫」する
262)「汎用性」のあるコンピューター
263)「阪神」地方の高級住宅地
264)「大阪城」をめぐるマラソンコース
265)体に「斑点」が出た
266)雪が「斑」に消え残る
267)「眉目」秀麗な若者
268)「眉間」にしわを寄せる
269)「眉毛」を整える
270)「膝」をくずしてすわる
271)将軍の前で「膝行」する
272)「肘掛け」がついたソファー
273)恩人の「訃報」を聞く
274)「岐阜県」を水源とする河川
275)外国から講師を「招聘」する
(答え)
251)ひねる 252)ねじって 253)ばせい 254)ののしる 255)はくだつ 256)はがす 257)はぐ 258)むく 259)はくせい 260)はし 261)はんらん 262)はんようせい 263)はんしん 264)おおさかじょう 265)はんてん 266)まだら 267)びもく 268)みけん 269)まゆげ 270)ひざ 271)しっこうする 272)ひじかけ 273)ふほうく 274)ぎふけん 275)しょうへい

276)過去の不正を「隠蔽」する
277)霧に「蔽われた」牧場
278)「餅」を焼いて食べる
279)「誰」にも言えない秘密
280)「完璧」にやりとげる
281)「軽蔑」したくなる行い
282)ひきょうな行為だと「蔑む」
283)困った農民が「蜂起」する
284)「蜂」の巣をつついたような騒ぎ
285)めざましい「変貌」をとげた国
286)寒さで「頬」が赤くなる
287)地域紛争が「勃発」する
288)ぜいたく「三昧」な暮らし
289)「枕元」に時計を置く
290)「枕頭」の書を選ぶ
291)昆虫が花の「蜜」を吸う
292)故人の「冥福」を祈る
293)役者「冥利」に尽きる
294)「麺類」が好きだ
295)人格を「陶冶」する 296)「弥生」時代の土器 297)「弥縫策」にすぎないと批判される 298)本尊の「阿弥陀」如来 299)「暗闇」に浮かぶ明かり 300)「暁闇」を破るときの声
(答え)
276)いんぺい277)おおわれた278)もち279)だれ280)かんぺき 281)けいべつ 282)さげすむ 283)ほうきする 284)はち 285)へんぼう 286)ほお (ほほ)287)ぼっぱつ 288)ざんまい 289)まくらもと 290)ちんとう 291)みつ 292)めいふく 293)みょうり 294)めんるい 295)とうや 296)やよいじだい 297)びほうさく 298)あみだ 299)くらやみ 300)ぎょうあん

 新常用漢字の読み練習つづきです。301~333

301)「比喩的」に表現する
302)人生を旅に「喩える」
303)温泉が「湧出」する
304)森の中に泉が「湧く」
305)「妖精」の出てくる話
305)「妖しい」魅力を持つ人
306)「胃潰瘍」で苦しむ
307)「鵜」がアユをくわえる
308)「肥沃」な土地を耕す
309)外交官が秘密警察に「拉致」される
310)「辛辣」な意見を述べる
311)法隆寺の「伽藍」
312)「藍色」のジーンズをはく
313)人形「浄瑠璃」を見る
314)凶悪事件に「戦慄」を覚える
315)恐怖に「慄いた」表情
316)人々から尊敬される「僧侶」
317)「明瞭」な発音
318)「風呂」に入る
319)戦争に「翻弄」された人生
320)人の感情を「弄ぶ」
321)人質をとって「籠城」する
322)犯人が店に立て「籠もる」り
323)「籠」の中にカナリアがいる
324)「山麓」に草原が広がる
325)山頂から「麓」の町を見下ろす
326)「脇役」の俳優
327)「脇息」に体をもたせかける
328)「憂鬱」な気持ち
329)「妖艶」な表情
330) 「貫禄」のある人物
331)「獅子」を描いたふすま絵
332)奇跡的に「蘇生」した 
333)死者が「蘇る」
(答え)
301)ひゆてき 302)たとえる 303)ゆうしゅつ 304)わく 305)ようせい 305)あやしい 306)いかいよう 307)う 308)ひよく 309)らち 310)しんらつ 311)がらん 312)あいいろ 313)じょうるり 314)せんりつ 315)おののいた 316そうりょ 317)めいりょう318)ふろ 319)ほんろう 320)もてあそぶ 321)ろうじょう 322)こもる 323)かご 324)さんれい 325)ふもと 326)わきやく 327)きょうそく 328)ゆううつ 329)ようえん 330)かんろく 331)しし 332)そせい 333)よみがえる

 333題の漢字問題のなか、新常用漢字表には選ばれなかったけれど、NHKではニュースなどで漢字表記をしている字、数題を付け足しとして出題してあります。(例:柿、獅子)
 1問1点として333点満点です。3倍してから1点おまけで付け足して、1000点にして10で割ると100点満点になります。
 さて、100点満点だった方もいらっしゃるでしょう。私は100番の「さんく」でこけたので、満点にはならず、99.7ポイントでした。

 漢字は日本言語文化にとって大切なものです。戦後教育では漢文教育の時間が減り、私も漢字漢語に弱い人間のひとりですが、意味がわからない漢語でも、ふりがながあれば、辞書を引くのも容易になります。

 非漢字圏の留学生にとって、漢字2000字余りを覚えるのは負担が大きいです。日本語の中級までの教科書ですと、新出漢字にはルビ(ふりがな)がついていて、学生たちは一生懸命読み方を覚えようとします。読み方がわかれば辞書を引くのも簡単。
 上級になると、生教材(日本の新聞雑誌や書籍など実際の生活で使われている文章を教材として扱うようになるので、昔は新しい漢字に四苦八苦していました。近頃の留学生は、現代のパソコン技術を駆使して読み仮名を調べます。まずスキャナーで新聞などの文章をパソコンに取り込み、ふりがな機能を操作して漢字の読み方を調べるのです。ときどきとてもへんてこりんな読みをする学生がいますが、きっとパソコンがそのように読んだのでしょう。こんなことなら、最初からルビがついていればいいのに、と思うのです。

 漢字学習は日本語母語話者にとっても留学生にとっても関門のひとつではあるのですが、漢字表記は千年の使用を経て、日本語になっています。かって漢字を自国語の表記のひとつとして採用していたベトナム(越南)は漢字表記からアルファベット表記に切り替えました。ベトナム語の構造は漢字表記に不便だったからです。日本語と同じ膠着語構造でも閉音節の発音を持つ朝鮮・韓国でもハングル表記がほとんどになり、自分の名前の漢字表記を知らない人います。しかし、開音節の音節構造をもち名詞に助詞を付属させるという文法構造の日本語は、平仮名片仮名漢字併用という方法を選び、日本語の構造に合わせた文字表記を工夫してきました。
 「漢字仮名併用、振り仮名つき」私は、この表記法が日本語にあっていると思います。


<おわり>

コメント
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