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ぽかぽか春庭「昭和の日本画洋画 in 松岡美術館」

2023-11-16 00:00:01 | エッセイ、コラム
20231116
ぽかぽか春庭アート散歩>2023アート散歩白秋(6)昭和の日本画洋画  in 松岡美術館

 秋のぐるっとパス利用。松岡美術館と庭園美術館は、白金台駅下車でひとまわり。11時から松岡美術館へ。1階は常設展示。2階第3室は「アメイジングチャイナ」。中国の陶磁器玉器の超絶技巧の展示。2階第4室は近代日本画、第6室は近代洋画のコレクション展です。美術館創設者松岡清次郎の晩年の収集作品を展示しています。95歳の天寿全うした松岡清次郎が晩年まで眼力を発揮してし集めた昭和時代の日本画洋画です。


 松岡美術館の口上
 世界有数の長寿国、日本。いまや、人生100年設計といわれる時代になりました。何かを始めたり、新たな道を拓くことを、年齢というくくりでためらう時代ではなくなったのです。少し前の世代ですが、95年の生涯を全うした松岡清次郎(1894 明治27-1989平成元年)もコレクションを充実させたのは70代半ば以降でした。日展、院展をはじめとする多くの団体公募展に自ら足を運び、じっくり選んだ日本画、洋画。のちに大成された画家たちの、若き日の無垢な作品もお見逃しなく。
 
 まずは近代日本画の部屋へ。
小笠原光「早春」1982


 この春の三毛猫に会うのは、2度目。同じ三毛猫と思うけれど「爽秋」という絵もあるらしいので、次は秋バージョンを見たいです。
 特にカラスが好きというわけじゃないけれど、カラスが出てくると「絵になる」。もちろん、私が描いたらただの黒い鳥だけど、枯野の中のカラスも枯れた杭の上のカラスも、物語を含んでくる。

山本眞也「枯野」1986


北久美子「午後の視線」1985


展示室6昭和の洋画
 いろいろな画家の絵が展示されているとき、これまで知らなかった画家の絵に出合うのも、絵を見る愉しみのひとつ。 
 昭和の洋画展示室


 大國章夫「時化る」1978

 荒れた海もすごい運命や人生を物語る。見る人はそれぞれの胸にストーリーが沸き上がり、海と空と柴垣を見つめる。」
 
 村田省蔵「ヴェネチアの赤い館」1982


 村田省蔵、はじめて見た絵でした。はじめましての画家に会う楽しみのほか、さまざまな画家の絵が並べられている展覧会での、ひとりゲーム。近代絵画の場合、絵を見て画家名を見る前に誰の絵か当てる。当たることもあるし、当たらないこともありますが、当たると単純にうれしい。その画家独特の画風から推理するのは、絵を見る時の邪道愉しみですがおもしろいゲームです。

 次の絵を見て「小磯良平」と思ったら、藤森兼明(はじめて見た画家)だった。残念。でも、画家紹介を読むと、「小磯良平に私淑」と出ていました。小磯良平の絵をよく知っているわけでもなく、小磯風味(なんていうのがあるとして)というのを感じたわけでもないのですが。当たらずといえども遠からずの気分。

 藤森兼明「エルトリア追想」1979


日本画展示室で

 先に日本画洋画を見てから、中国陶磁器の展示へ。

<つづく>
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