円下落、一時90円台に 日銀の金融緩和決定で。
http://www.47news.jp/CN/201301/CN2013012201001504.html
私は昔、小さな貿易商社で輸入の外国為替業務を担当していました。大きな商いでは100万ドルの支払いもありました。為替レートが1円違えば、決済金額が100万円も違います。 今回のように10円も変動する急激な円高だと、1000万円も支払い額が異なってしまいます。小さな商社では経営の死活問題です。輸入業者にとっては円高が望ましいのです。
このリスクをできるだけ避けるために、分散して先物買いというシゴトをしました。もちろん決裁は社長がするのですが。
この仕組みは簡単に説明しにくいので、ここではしませんが、ドルだけでなく、当時の様々な欧州通貨もあり、ましてはパソコンなんて便利な道具がない時代でしたから、手書きでいろいろな資料を毎日つくり、それはそれは神経をすり減らすような仕事でした。
物の売買を伴っての為替相場との戦いなのですが、昨今では機関投資家という莫大なお金を動かして為替差益で儲ける人達がいます。その人達の資金投下のために為替が変動してしまう。物の売り買いをしている商売の営業努力が簡単にすっとんでしまうのです。
これって、本来、おかしなことですよね。物の生産ではないのですから。金融市場にあるお金のやりとりだけで金儲けができてしまう・・・。 実は市場には資金が有り余るほどで回っていて、その富が集中している投資家が意図的に相場を作りだし、それで儲ける・・・。 すでに資本主義経済は健全でなくなっているなあ・・と思う。
たくさん国債発行して、お札を刷って日銀も債権者になる。現ナマが市場にまたまた増える・・。物価も上がる。給与は増えない。社会保障は減る方向。消費税も上がる・・・。 ほんとに、これでうまくゆくんだろうか?