北海道新幹線の函館から札幌への伸長工事がいたるところで始まっている。あちらこちらでそのトンネル工事が行われているのですが、元鉱山地区も多く、当たり前のように有害物質が事前に予想されたように出土している。ここ黒松内町の内浦トンネル工区でも、斜坑をちょっと掘っただけで、ヒ素が基準値以上に検出された。 事前にJR建設工事機構と協定を結んでいるのだが、行政区域内のトンネル残土は、当該地内に残土置きをすることになっており、その工法も含めて地元に安全性が説明されて搬入も始まっていたが、わずか数ヶ月での有害物質検出なのだ。
機構では、残土置きの工法を再検討、対策を立てて地元(議会)説明が行わることになっているのだが、 原発絡みの放射性廃棄物処分と同じで、その安全性が機構から一方的に説明されて、いわば強権にて地元はいいなりになるしかないのである。 我々としては、国策である新幹線工事そのものを止めることはとうてい不可能であるので、現在の河川近くの残土置き場を止めて、より内陸に移すことをせめて要望してゆきたいと考えている。
しかし、すでに町とJRとの協定は結ばれており、それすらもそう簡単にゆかぬことだろうということはわかっているが・・、しっかりとした反対表明を地元住民としてはしてゆかねばならぬ!!
まだまだ、有害物質がいかなる環境に影響を与えるものなのか、未来にわたってほんとうに安全なのかは、「安心」できない。 そして、このことを知るにつけ・・、わかったことは・・。
この残土置き場の管理は2年間はJR機構が責任を持つが、それ以降は町有地でもあるので、地元自治体がその管理を行うことになっているというのだ!! つまり、未来に起こるかもしれない事態への対処責任は地元にあるということなのだ!! なんという理不尽なことなのだ!! 東北新幹線工区では未来もJRが責任を持つという協定もあると聞いた・・。 なんでまた、知らぬうちにこんな協定が結ばれていたのか、驚きを禁じえない!!!
放射性廃棄物処分場は、国の施設になるので地元には固定資産税が手当し続けられ、地方交付金が優遇されるという、数万歩譲ってのメリットはあるが、それすらもない。 地元の土地から出てきた土壌は地元の所有物なのだ!!
新幹線が通じたところで、近くの駅は長万部となる。私だけにとってみれば、東京への出張は飛行機より便利になるかもしれないが、もうそんな出張もなくなっているがね・・。 在来線の黒松内を通る長万部ー小樽線は、札幌伸長後は、廃線の方向であるし、これによって観光需要や交流人口が増えるとは到底思えない・・。 むしろ、札幌に出るにも新幹線利用でより高額出費になるだろうし・・・、 なんらメリットは地域としてはないだろう。
結局のところは、原発問題といっしょで、地方過疎地をさらに過疎地化してゆくことになるだろう。
沖縄も原発立地地域、放射性廃棄物処理場の問題も国策であり、地方無視の同じ構造だあ!!!
せめてもの抵抗で、有害残土問題についてのJR機構説明ではない、我々としての安心安全を考える学習会を10月10日に開催し、流域を守る会を発足するしかないな!!