高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

大理の街

2015-03-22 15:28:28 | 日記

せっかく中国南方の雲南省大理まで行ってきたのに、事前に何もこの都市のことを調べてゆかなかった。事前にもう少し学んでおけば、感じることもわかったことももっとたくさんあったのになあ・・・。ウィキによる大理の説明は以下。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%90%86%E5%B8%82

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%90%86%E5%9B%BD

大理空港の周辺や大きな内陸湖・阿海(アーハイ)の回りには豪華なホテルやコンドミニアムのような高級物件がたくさんありました。中国の中でも上海や北京の都市中国人が異国と感じる地域だそうです。 中心の街並みには観光客目当ての西遊記の登場人物の着ぐるみも現れるので、三蔵法師様一行も通った地域、東西に続くシルクロードの一拠点でもあったのではないかな。

温暖な「常春」とも言われるような気候で食材も豊富でした。

大理国時代に大きな城郭ができ、東西南北に大きなあり、その中に賑やかな商店街がどこまでも広がっています。いろいろな飲食店、お土産屋、寺や教会などがあります。

教会もあり、地元の女性達の聖歌隊と合唱したり、桓帝信仰のお寺のマントラのお経もたいへん心地良かったなあ。 ガルーダの仏像もたいへん気に入りました。

夜になると、私はチコのザックの紐を掴んで歩いておりました。 インドやネパールカトマンズに比べると喧騒さはちょっとおとなしめです。同様な風貌の人種ばかりだからでしょうか、一日歩き回っても飽きることがありません。(それにしても滞在中はよく歩き、くたびれた。段差を踏み外して路上にあおむけに転がったり、いすと思って座った棚を壊すし、さんざんでありました・・・)

ゲストハウスも和洋折衷ならぬ、中洋折衷の素敵な作りで、とても快適でした。

大理には、中国各地からの移住者も多く、独特な自由な雰囲気が漂っておりました。世界を旅している息子の北斗君も間違いなく長期滞在しただろうなあと思えました。



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大理自然療育センター

2015-03-22 15:25:58 | 日記

2015年3月19日。中国の南の地方都市、大理の中心地から車で2時間近くかかる、阿海(アーハイ)を見下ろす高台にある自然学校、大理自然療育センターを視察した。 これは、「眼から鱗」いうような体験とまた違った、眼の前の現実がうまく捉えられない、理解できないというような体験だった。 こう書くと、大げさのように聞こえるが、もし、あたしが20代で訪れたら、人生を変えるに相当する大きな刺激をうける体験となったことに間違いがないだろう。還暦を迎えればいろいろと世の中を知ってきているので驚きや感激も薄まってきちゃうのだが・・・、今回ばかりは、いったい目の前の事象は何だ? 何を観てきたのか、今でも上手に整理説明できないのが率直な気持ちです。

ひとつめの想像を超えたこと・・・

そこは、昨年もお会いした、陳さんが経営しているまさしく天上と言えるような風景の中に建っている自然学校でした。シルクロードの大中継地点でもあった地方都市・大理は、中国の人々にとっても異国と言えるような観光地でもあります。アーハイ(阿海?)という大きな湖を中心とした観光リゾート地でもあり、大きなホテル物件やコンドミニアムなども林立、建設中の場所も周辺にあります。その中心地から車で2時間近く行った山中に、その施設はありました。 自然学校といえども、どうしてこんな不便な場所に立地させたのか?? しかし、それは陳さんのスピリッチュアル・精神性を知れば必然的であったと、多少私も納得できますが、彼のような霊性は高くない凡人のアタシにはとてもできない。ひとつ先の中間山間地集落へは馬やロバで生活物資を運んでいるような山間地です。 ここへ自然学校の中核施設建設の資材を持ち上げ、1年あまりで建設してしまったこと。どのような人々がどのように作業に関わって拠点が造られたのか想像ができなかった・・・。

ふたつめの想像を超えたこと

中国5000年の歴史で、シルクロードの大中継地点でもあったので、長い生活の歴史から山間地の森林は見渡す限りの面積が無残な状態になっています。風光明媚なアーハイの環境汚染も進んでいることでしょう。それは容易に想像ができるが、この自然学校の一大使命は、この広大な森林破壊地域の植林です。山の彼方まで植林目標にはしたいでしょうが、そこまではさすが理想でしかありませんが、現実的には東京ドーム40個分位の面積を当面目標としています。(ここで東京ドームが比較されるとは思わなかったが・・・) 植林作業のたいへんさは想像できるが、その果てしない作業を継続してゆく力、力の結集の方法が想像できなかった・・・。

いったい資金と人力はどこから集まるのか・・・。 なんでも今年は、アメリカの財団の資金援助もあるそうだ。

3つめの想像を超えたこと

ここで暮らしているボランティアスタッフが複数いること。そして、学童年齢期の子どもの山村留学をしていること。 送電された電気はありません。(小さなソーラ発電装置はありました)上下水道はありません。 山村留学はカリキュラムは特にありません。日々の生活から学びますが、読み書きはスタッフが教えるフリースクールです。 現在、都市から3人?程滞在中でした。 この地はかなり特異的なフリースクールですが、実は、中国にはフリースクールやオルタナティブな教育はたくさん出現しています。世界的なオルタナティブ教育のシュタイナー学校も中国の各地にあるようです。 陳さんの自然教育や来訪者へのプログラムは、構成的なことはあまり重視していません。「今、ここで起こることが全て学びである」が徹底しているようでした。わずか数時間の滞在だったのでその日々の生活が想像できなかった・・・・。

この一角の図書室に、日本の自然学校仲間と執筆した「自然学校教本」の中国語訳本が無造作に置いてありました。私の文章や日本のプログラムの写真も掲載されています。

私たちがマネージメントしている自然学校やねおすの仕組みと比較しても仕方がないことですが、我々がマネージメントしているものは、陳さんの取り組みに比して、ほんとうに自然学校なのかしらん?と自問せざるを得なかった・・・・。

今は、日本での経験を元にして、自然学校経営の教材テキストづくりをし、中国らから研修生を受け入れているが、近い将来、日本から中国へ研修生を送り出すことになるだろうなあ。

誰か立候補はいませんか?




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音楽の力

2015-03-22 15:23:59 | 日記

この3月の中国への旅は、音楽の力を改めて感じさせる旅でもありました。チャーリー宮本さんや中国大理の陳さんが奏でる楽器や声は、心に染み入りますが、複数のミュージッシャンによる楽器や声を重ね合わせて調和をとってひとつの音楽にしていく過程はとても素敵です。

思えば、ねおすの活動を始めた頃に「地球交響曲・ガイアシンフォニー」というドキュメント映画の自主上映をしたことがありました。環境をテーマにした映画ですが、自然や人と関わる人物を主人公にした「心」の映画でもありました。 全国的に自主上映のブームがありました。

配給元に上映日程会や地域を照会すると、私が観たいと思った当時は、北海道では、その第一波が過ぎ、上映を企画している人・団体はいませんでした。観るのであれば、自主企画するしかなく、当時の研修生に「お前、実行副委員長、俺が委員長」と、ふたりで、自主上映会の企画をはじめました。その時に相談をしたのが、第一波ブーム時に確か釧路で上映会をしたNRさんでした。 彼は有名なパーカッションミュージッシャンです。ひとりでいろいろな楽器を操り、調和のとれた即興音楽を奏でます。 実際に私も何度か聴きました。それぞれの形も音色も違う楽器が調和する調べはとても心地よく、映画のテーマでもある?「繋がり」を私自身が理解するにも助けになりました。

今回も、チャーリー宮本さん、かんぺいさんというミュージッシャンは、楽器という道具を使って、参加者の心を繋ぎました。 さらに、複数の演奏者による即興も何度かありました。中国の古い弦楽器、世界各地の民族楽器、そしてギター。人の喉声・・・。異なる人が異なる楽器を奏でて即興で調和したひとつの音楽にしてゆく・・・。それは心地よいものでした。 

それを聴いていて・・・、

私の中で、何か時代が一回りした感が湧きました。 敷田先生のサーキット理論で言えば、シゴトの循環過程であるサーキットを一周して、次の高次な位置にあるサーキットの螺旋坂道を昇るしんどさを励ますような調べでした。

 「ひとりで紡き織る繋ぎ方から、複数で紡ぎ織る繋ぎ方へ・・・・。」そんな空想が頭の中をめぐりました。

このセッションの会場に使われた場所の名前がまたふるっていた。 「天堂的左辺・The Left Side of Heaven 天国の左側にある店」。

実際に古いキリスト教教会の左隣にあるお店なのですが・・・。

なんとも良いひとときを、意義ある体験を頂いた中国旅でした。

 

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第1回地球市民村in上海

2015-03-22 15:21:27 | 日記

東アジア(中国、韓国、台湾、日本)の市民活動、社会企業、NPO/NGOが、「地球市民村」という開催コンセプトで参集する、第1回地球市民村in上海が3月14-16日の日程で開催されました。 その後17-20は南の大理へケーススタディツアーにも参加。7泊8日の中国の旅をしてきました。 昨年の同時期にもトライアルとして、第0回を開催しましたが、それを上回る、300人(一日参加者も含めて)もの人が参加しました。TVなどのマスメディアが報道する中国社会とは違った、生身の人々の等身大の社会活動を肌身で感じてきました。

昨年参加して私が感じたことをより多くの日本人にも体験して欲しいと声がけをし、私よりもずっと若いねおすの職員、協働者も参加しました。 北海道からは、岩本淳兵さん@いなかっぺクラブ、みどり@森林療法プログラムの初期段階に事務局をしてもらった、ねおすの若手職員からはチコと富田くん、三木大師匠も昨年に続いてご参加。

音楽は人と人を近づける力を持っていますね。本州からのカントリー?ミュージッシャンかんぺいさんの、SLOWという曲は、今回のフォーラムのコンセプトワード SLOW,SIMPLE,SMOLLにぴったりでした。これに加えてSMARTも入れたいとのコメントはかんぺいさんからだったかな・・・。

グローバル経済の動きは止めどはないでしょう。エントロピーの増大は続きます。そのエネルギーの人間社会での増大は、さまざまな歪みも生み出します。 格差社会と称される問題。収入の格差、社会保障の格差、食料問題、高齢化や少子化問題であっても、この競争社会から生まれた社会問題という側面もあるでしょう。 日本でも、「経済の右肩上がりの成長」の必要性に疑問を投げかけ、「成長しない社会」を提唱する文化人が現れています。

中国、インド、インドネシアは膨大な人口を抱えて、高度成長時代に突入しています。その後ろにはアフリカや南米の国々も加速度化して経済を膨らませています。 私が高校生の頃は、「複合汚染」や「人口爆発」という書籍が環境に関わる人間にとって必読書のような時期でした。確か地球人口が40人億人に達することへの危機感を煽るような内容でしたが、今はすでに実在60億人になってしまった・・・・。 地球は軋み悲鳴をあげていると思いますが・・・、純粋な気持ちを持っていた10代後半に比べると、私の危機意識は薄れてしまっているようです・・・・。

それを考えると、現代中国の方が、その危機意識をもっている若い世代がずっと多い、昭和40年代の日本と比べて、人口比から言って10数倍いると考えた方がいい。 人間社会はもっと、SLOW,SIMPLE,SMALLでいいのではないか? こんなキーワードに反応する人々も大勢いるのが、今の中国・東アジアです。

地球社会の未来の持続可能性を考えるとき、13億人とも15億人ともいる中国社会が地球の自然、経済に与えるインパクトは少なくありません。環境教育、地域に立脚した自然学校やオルタナティブスクール、コミュニティづくり、地域振興課題は、すでに一地域、一国で考えていても解決できない、それこそグローバル時代に突入しています。 

ひと昔前の古臭さがついてきた言葉「連帯」は、今こそ、復活すべきだなあ・・と感じた1週間の中国行でした。

そして、私は、「なぜ、自然体験活動、環境教育を目指したのか?」 我が原点を考えさせられる旅でした。

 

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