2012.2.15(水)雨
瀬尾谷はしょうだにと読む。上林に住んで、浅原をあずら、神谷をこうだに、瀬尾谷をしょうだにというのは不思議であった。瀬尾谷は綾部市八津合町に属する地域で、
上林川と畑口川の出合いの下流500m程の所から上林川左岸に南東に直線状に伸びる瀬尾谷に沿った地域である。上野古墳、後ヶ谷古墳などの古墳や瀬尾谷城址なども存在し歴史的にも重要な地域である。
2011年秋、大栗峠(おぐりとうげ)から弓削道(ゆげみち)を通り、途中分岐して瀬尾谷に降りた。谷に降りて真っ直ぐな林道歩きは植林のため展望はきかないが、村に入ってくると弥仙山の前衛の山並みが見え始め、やがて開けた景色が現れる。右岸の府道からの眺めに慣れていると、なにか遠くの村に来ているような錯覚に陥る。
瀬尾谷を下ってくると視界が開けてくる。
古墳などの遺跡があることから古代から開けたところだと思うが、歴史の探索は別として、瀬尾谷という地名について考えることにしよう。
瀬尾谷をしょうだにというのはこの地方のなまりでそう呼んでいるのだと思っていたのだが、それならば瀬尾とは一体どういう意味だろうかと考えていた。瀬は川の浅いところ、流れの速いところなどの意味があり、暗礁つまり水面下の岩石などという意味もあるようだ。尾は尾根、峰、尻尾などの意味がある。瀬尾というのは一見ありそうな地名なんだけど意味が繋がらないのである。
大栗峠に行くために国土地理院の地形図(丹波大町)を見ていて、この地名の謎が一気に解ける。瀬尾谷がしょうだにと訛っていたのではなくて、しょうだにという地名が瀬尾谷と記されたのである。つまりもともとしょうだにであって瀬尾谷は佳字を持ってきたのであろう。
ではしょうだにとはなんだろうか。しょうだにはしおだに(塩谷、入谷)である。山間部にあるシオ地名(塩、入)というのはほとんどの場合「楔形の谷の奥、徐々にすぼまった地形」を表す。(地名の語源等)
瀬尾谷を地形図で見るとまさにその典型のような地形なのである。
地形図丹波大町の南、地形図和知を見ると、大野ダムの西に塩谷(しおたに)というところがある。これも地形図で見る限り典型的なシオ地形であり、瀬尾谷と兄弟地名であろう。つづく
【作業日誌 2/15】
ベランダゲート補修(雪害復旧第一弾)
今日のじょん:念道橋に取り付けられたゲートをよう通りよらへんねんでと言うので確かめてみた。人が通り抜ける隙間はあるのだが押しても引いても通らない。うーむ困ったなあ、もう念道橋渡れへんやんけ。(一太郎に関西弁辞書がついているので便利)