2013.3.8(金)曇
怪談映画
高校2年の夏休みに入ろうかという日に、二人で怪談映画に行った。当時は夏としなれば怪談映画が定番であった。牡丹灯籠と現代物の二本立でやっており、牡丹灯籠は何事も無く観ていた。
ところが現代物になった途端、隣席の米さんが「ギャー」「ワー」と大声を上げるのだ。確かに古典と違って画面もストーリーもリアルなので怖いのは確かなんだが、それにしても騒ぎすぎ、怖がりすぎで周囲に恥ずかしい思いをした。
わたしならいくら怖くてもかっこ悪いので声なんか出さないのに、なんとも純粋な奴なんだなと感心する。
映画館を出て夏のまぶしい陽光を浴びて、生き返ったような気がした。
「米さん、あんな作り話がなんでそんなに怖いんや」
「作り話とわかっとっても怖いわ」
「本物の幽霊や火の玉やったらもっと怖いで」
「いや、本物は別に怖ないで」
「え~、本物見たことがあるんかいな」
「幽霊は見たこと無いけど、火の玉はしょっちゅうでるんや、一番最初はびっくりしたけどなんべんも見てたら普通になってきた、家んなかまで入ってくるんやで」
今度はこちらの背筋が寒くなり、その時初めて米さんがお寺の子であることを知った。
東海道自転車旅行
大学に入るとわたしは小田急線の大和市に下宿していたし、米さんは常磐線沿いの街に住んでいた。「野菊の墓」なんて本を紹介してもらって読んだことがある。
大和に遊びに来ると、「小田急線はきれいやなあ」といつも言っていた。当時の常磐線は古い車両が走っていて、例の茶色のようなエンジのようなやつらしい。そういえば横浜線だって随分古い車両が走っていた。そんな米さんが、京都まで帰るのに自転車を貸してくれと言ってきた。わたしは中古のランドナーを持っていたが、それほど使っていなかったので快く返事し、米さんは自転車で東海道へ旅立った。
その後彼は京都に帰ってしまって、自転車のことはすっかり忘れていた。どこで会ったときか知らないが、自転車の旅はどうだったのか聞いた。
なんでも途中でトラックに乗せて貰い、ほとんど自転車には乗らなかったそうだ。
自転車はどうしたかと聞いたら、気まずそうにしていたが日常に使っていて盗まれたそうだ。それ以上自転車のことはお互いに話さなかった。どちらも貧乏学生であることが解っていたからだ。
【晴徨雨読】165日目(2007.3.8)徳之島~鹿児島
徳之島3日目、北半分をまわって一周となる。記事で紹介していないトンバラは海上遠く離れた岩をいう。奄美大島や久米島などにもいくつかのトンバラがあり、航行の目標ともなり、航海者や漁師達の信仰の対象ともなっている。
夕方から船で鹿児島に向かう。
金見沖のトンバラ
【作業日誌 3/8】
ウッドデッキ、暗渠排水溝を掘る。防草シートに水が溜まり、周辺が水浸しになるため。
掘ってバラスを放り込むだけ。
【今日のじょん】:キクちゃんがワンワン運動会の練習を始めたとか、これは大変、負けてられないぞ。と言うわけで秘密練習を公開することにする。
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YouTube: 練習1