2013.9.15(日)雨
善福寺の階段は108段と聞く、下段が94段、上段が12段、本殿前が2段というところだろうか。上段の12段は石の段は下から二段と最上段で、あとは木で仕切られた階段で、粗末なものである。そしてここに盃状穴らしきものは見当たらない。ただ最上段に落書きを発見、「小田」と彫られている。石原町の三柱神社に盃状穴とともに「大」という字が彫られているというので是非見てみたいと思っていた矢先である。
「大」なら何かまじないの意味でもあろうかと思うのだが、「小田」ではいたずらとしか思えない。
このいたずら書きについて、上林風土記資料集(平成16年12月)石造物の欄に記述がある。
石段 所在地 善福寺の参道石段 最上段の踏石 中央(上)「小田」
〔夏休みに寺で小学校の児童が勉強していたときの悪さ書きとのこと〕
と書かれている。内容的はさもありなんというものだが、二条河原の落書でもあるまいに、歴史的にも民俗学的にも意味の無い落書きを立派な郷土史に載せる必要はないと思う。逆に盃状穴については何の記載も無い。筆者編者が盃状穴についての見識が無いことは理解できるが、「小田」の落書きを見つける人に無数とも言える盃状穴は目に映らなかったのだろうか。それが如何なるものかわからなくても、記録に残す価値はあったと思うのだが。
上段の部分は石段が少なく、従って盃状穴もあり得ない。
さていよいよメインの下段部分だが、詳細については後ほど述べることにして、盃状穴の一覧を記録しておこう。この部分は上から観察して降りたので、最上段から一段目、二段目と数え、一段三枚ある踏石を上から見て右、中、左とした。
90数段の石段をどう調査するか途方に暮れる。
1段目 左1個 水抜き線付き
36段目 中1個 3cm
46段目 左2個 やや不完全
47段目 右1個 水抜き付き5cm、周囲に不完全5個
70段目 右1個 3cm
73段目 左1個 5cm
76段目 中4個
80段目 中1個
82段目 左1個 水抜き付き
83段目 右2個 右 2個8cm、深さ5cm有り
中2個 1個は水抜き付き
左3個
84段目 中6個
85段目 右2個 水抜き2本有り、深さ5cm
中2個
左2個
86,87段目 やや不完全
88段目 中1個
左7個
89段目 右2個
中9個 最大のものは8cm、深さ8cm?水抜き有り
左3個
90段目 右3個 最大9cm、深さ5cm、水切り有り
中6個 コンクリート補修有り
左2個
91段目 中2個、左1個、いずれも不完全
92段目 不完全多数
以下はコンクリートとなっている。つづく
休憩すると城山から山田の方面の景色がいい。
【作業日誌 9/15】
マガジンラック補修
【今日のじょん】マーブル追悼写真集
じょんならともかくマーブルがご飯食べないというのは異常である。遂に入院するから見てやってくれといってやってきた。歩いたりしていたので安心したが、病名を聞いてもう見納めかなという気もした。マーブルの写真はこれが最後である。次に会ったときには既に亡くなっていたのだが、シャッターを押そうという気にはならなかった。