晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

穴虫考(131) 火葬-3 11/18

2014-11-18 | 地名・山名考

2014.11.18(火)雨 穴虫考(130)は2014.10.28
「日本中世の墓と葬送」を読む(1)

 火葬を考えるとき、中世を主に考えるべきである。仏教伝来と共に行われるようになった火葬という葬法が、天皇や僧、高級官僚から武士や富裕層、都市住民にまで広まったのはやはり中世であり、遺跡の発掘に加えて多くの文献にも現れてくるので理解しやすい。事細かな葬法の内容や火葬に関わる人びと、葬儀代金などまでも文献に現れてくる。
 この間多くの書物を紐解いたが、同じ中世の葬制に付いて書かれていてもそれぞれ特徴がある。
 「中世の葬送・墓制」(水藤真著) 文献史学的
 「墓と葬送の中世」(狭川真一著) 考古学的
 「日本中世の墓と葬送」(勝田至著) 両方を統合したもの
 という感じがする。すべて図書館等で借りて読んだのだが、学術的な本だからなのか購入するとなると高価である。もともと葬送や墓制に関する本は読者も少なく、発行数も少ないのだろうか高価である。従って読み直すことも出来ず、細かなところの理解は満足に出来ていないのだが、3冊を連続して読めば、中世の火葬について大まかな概念というものはつかめたつもりでいる。

日本中世の墓と葬送」「死者たちの中世」は勝田至氏の姉妹本というところか、後者は未読
  本書の中には火葬のみを取り上げた項はないのだが、都市部や文献に残る中世の葬制の多くが火葬であるので、火葬についての事項を多く読み取ることが出来る。
 本書の中で、他の書物に無い興味深い事項は、京師五三昧に関する論考である。平安京に存在した五ヶ所の三昧、火葬地についての論考である。実はこの章から読み始めたくらい優れた論考である。。鳥辺野、蓮台野などは周知の方も多いだろうが、中山、四塚、最勝河原となると一体どこにあったのか解らないだろう。特に最勝河原は三条河原といわれ、鴨川の三条あたりと誰もが思うだろう。あに図らんや、三条河原(最勝河原)は三条ではあるが御土居
の外と言われているので、西土居通り三条南付近に付定されている。京福電鉄西大路三条駅付近と思えばいいようだ。河原というからには川があるのだろうが、やはり天神川(紙屋川)がそれにあたるのだろう。西院の地蔵(高山寺)、鶴林、西土手刑場、宿紙など葬地、刑場等の研究がなされているが、これらはその時代時代の京洛外という地理関係となる。
 この辺りはわたしの最終の職場のテリトリーであり、就職した当時は西大路四条の高山寺から最勝河原付近を通り自転車で通勤していたので実に懐かしいところである。もちろん中世の面影が残っていようはずもない。つづく

 【作業日誌 11/18】じょんじょんロード作成、溝掘り、砂入れ
雨に濡れたまま置いていた芝生が土が軟らかくなってぼろぼろになってきた。慌ててドッグランどに植えるが着くかなあ。
 

 【今日のじょん】教えたわけでもないのにじょんじょんロードを歩いている。

 


 

 

 

コメント
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