人形町にラーメン屋さんがたくさんある話は何回かしたが、店がなくなっても居抜きで他の店がオープンすることも後を経たない。その中で最近(と言っても2023年10月オープン)名前の変わった店にお邪魔した。
かつては『兎屋』と言って人形町交差点を少し小伝馬町に向かった右手にあるお店。この時は魚介系濃厚な出汁のラーメンであった。(2018年におじゃましたことがある。)
(兎屋ラーメン)
今も居抜きを表すように看板はそのままの部分もあるが、新たな店名は『ロースの虎』のようだ。中に入るとレンゲが入れてある器も兎屋のまま、この関係があるのかないのかはわからないが。
店作りも兎屋当時と殆ど変わっておらず、券売機でデフォルトの『ラーメン』(950円)と『ネギ』(150円)を購入、席に着く。12時少し過ぎた頃だが、ほぼ満席である。
厨房には店主と若い女性のスタッフ。2人で協力してラーメンを仕上げている。店名のロースとはどうも排骨、ロース肉を唐揚げしたもののようでロースラーメン(1300円)とつけ麺(950円)が人気のようである。
それほど待つこともなくラーメンは到着。見た目でもわかる濃厚な茶色のスープにチャーシューが2枚、小松菜、ナルト、メンマ、海苔が2枚という構成。ネギは白ネギが乗っている。追加のネギは別皿でたっぷり、これもラーメンに入れ、黒胡椒を掛けて頂く。
スープは一言でいうと魚介系、煮干しの味が強いが兎屋の頃と違い、濃厚さ、苦味やえぐみは感じられず、旨味を感じる。麺は開花楼の中細ストレート、スープとよく絡む。前の兎屋のマニアックさが消えて、私のような普通人でも美味しく食べられるように思える。
また、ネギ増しと胡椒がよりさっぱりとさせてくれている。チャーシューは2枚と増えていてボリュームがある。以前にお邪魔した兎屋さんのラーメンは850円(2018年当時)だったが、何とか100円増しで頑張っている。店主の愛想もよく、サービスにも問題なし。置いてある自家製ラー油は八角の風味がして数杯加えると味が変わるのも楽しい。ご馳走さまでした。
ロースの虎
中央区日本橋人形町3ー9ー2