『東京の坂、日本の坂』その213。仙川を遡りながら坂道を散策の続き。祖師谷の神明社にお参りした後、道なりに右の方に歩く。
細い道ではあるが、コミニュティバスが走っていて『つりがね池公園』バス停を通過する。
バス停の先を右に回り込むと『つりがね池公園』にたどり着く。住宅地に細長い池が突然現れる。池には太鼓橋がかかっていて周囲を周ることもできる。かつてこの池は多くの水が池底から湧くことで知られており、つりがね池の由来は昔日照りに農民が困っていた時にこれを救おうと釣鐘を錘として抱いて身を沈めたことからといわれている。ただ、今はわずかに湧く程度に過ぎない。
曲がり角まで少し戻り、池とほぼ並行している道が上り坂となっているが、これが『地福寺坂』である。地福寺は明治以前に廃寺となってしまったようである。
再び鞍橋に戻り、仙川沿いの道を歩く。両側が祖師谷公園で遊具やテニスコート、植物園など様々な施設も揃っている。
『せきれい橋』を越えると『宮下橋』、ここは成城学園駅〜千歳烏山駅のバス路線がある。ちょうど細くなっているため、渋滞になりやすい区間。
その先右側には駒沢大学の野球グラウンドがある。もちろん、人工芝であり、あまりの立派さに驚く。
ここで坂道を通り越したことに気づき、宮下橋まで戻る。左に曲がり、Y字路を右に曲がって行くと地蔵堂、その前に石仏が5つ並んでいる。このうち左3つは馬頭観音、右の2つは庚申塔である。
この道は滝坂道と言われた古道、緩やかな坂になっていて『安穏寺坂』である。坂の名前通り坂を上がると左側に安穏寺がある。
本当は再び仙川に沿って歩き、京王線仙川駅まで行く予定であったが、日が沈んできたこともあり、榎バス停から千歳烏山駅までバスで帰ることにした。