面白い面白いとみんなが言う。わたしの妻もDVDで見て大絶賛していた。そりゃわたしだって見たかったさ劇場で。でもまちキネでやってくれたのは確か冬だったので鶴岡まで行くのがしんどかったし、おまけにすぐにあの震災。くわえてみんなが大絶賛するとかえって見たくなくなるひねくれ野郎なので……。
いやーやっぱり人間は素直にならなきゃダメだな。この作品の成功によってX-MENの新作に起用された(でしょ)監督マシュー・ヴォーンのセンスにうなる。観客の予想をちょっとずつ裏切るような差配がうまい。おもしれー。
いけてない高校生デイブが無謀にもスーパーヒーローをめざし、その過程がYouTubeにアップされて評判になっていくメインストーリーと、ある理由のために娘を人間兵器に仕立てる父親(ニコラス・ケイジ)の狂気がシンクロし、残ったのは観客全員が納得できるハッピーエンド。やるなあ。
あまりにとんでもないシチュエーションなので、自警団肯定主義じゃないかというような批判からはおそらく無縁。まだ小学生の女の子に四文字言葉を連発させ、はげしいアクションを強いたこともシャレになっている(だから逆にメジャーから製作資金を調達できず、ブラッド・ピットなどが金を出している)。
その女の子、ヒット・ガールを演じたクロエ・グレース・モレッツのキュートさはもちろんなんだけど、主人公キック・アス役のアーロン・ジョンソンってよく見るとすげーイケメンなのである。どっかで見た顔だと思ったら「ノーウェア・ボーイ」でジョン・レノンそのものだったあいつじゃないか!
んで19才でその作品を撮影中に42才の監督と結婚した熟女好き(笑)。いいぞアーロン、年下亭主の先輩として応援するぞっ!でもお前、熟女好きだからって「ノーウェア・ボーイ」のときにオレの大好きなクリスティン・スコット・トーマスにも手は出さなかったろうな。オレはそれは許さんぞ、シャレにならん。
まあ、日本で買い付けしたのがあのTSUTAYAだったものだから、あっという間にDVDレンタルが始まったのもシャレになんないけどね。
※調べてみたら鶴岡まちキネは「キック・アス」と「ノーウェア・ボーイ」を同日に封切っていた。すごい。