「とっぴんぱらりの風太郎」と紹介が逆になったけれども「偉大なるしゅららぼん」の方が執筆は先かな。これまたかましてます。例によって“一人称による大きな物語→大ぼら”が展開される。
「鴨川ホルモー」で京都、「鹿男あをによし」で奈良、「プリンセス・トヨトミ」で大阪をわしづかみにしたように(「とっぴんぱらり~」は三重県ですな)、今回の主役は琵琶湖。ボーントゥービー殿様な同級生に翻弄される、分家の超能力者。やはりどこかやる気がなく、さめている主人公が最後に……(表紙の登場人物たちが着る学生服の色に注意)
「しゅららぼん」が意味するものがラストで判明。これに“偉大なる”がつくことのおかしみはさすが万城目ワールド。映画化で、殿様が濱田岳というのは他に思いつけないイメージキャストだし、異能のブータレ女を深田恭子が演じるってのは楽しみなり。だいたい、日本で海(琵琶湖だけど)が割れる「十戒」がどう描かれるのか(笑)
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偉大なる、しゅららぼん (集英社文庫) 価格:¥ 798(税込) 発売日:2013-12-13 |