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退職互助の制度については、多くの都道府県の互助会(互助組合とか厚生会とか名称はいろいろ)が運営しているみたいだ。でもある県では……
○○県は、法人移行の議論の過程で、(退職互助の)新規加入を行わず70歳で自然脱退、会員の自然減を待って事業廃止という選択をしました。
退職時に退職互助掛け金を一括で払って会員資格を得るというルールだったのですが、平成21年度末から会員募集を停止しているため、定年退職ベースで見るとあと5年で退職互助事業はほとんどなくなります。わずかながら20年度までに定年前退職した会員が自然脱退するのを待つのみとなります。
……どわっ。こんな県もあったわけだ。まあ理由はいろいろとあったみたいなので詮索しないでね。
わたしたち一般会員は、教職員互助会がどんな名称の法人であろうがほとんど気にしないけれど、一般財団法人化するにあたっては、そりゃあもう大変な論議の連続だったわけだ。わたしも公務員弘済会の役員だったときは、常に「いまは洪水の前なんだなあ」と意識していました。
あ、くれぐれも「だったら山形も事業をやめるんじゃ」などとは考えないでね。某県はあくまで突発的な展開だったわけだから。
にしても、昔はある程度の税金が投入されていた互助会において、退職後の医療制度のために組織を立ち上げようというのは、いかにも旧き良き時代の発想かもしれない。実は退職互助関係はフェイドアウトしていくのが自然な流れだとは思っている。嫌いな言葉だけど自己責任でやるのが理の当然ではあるだろう。
でもね、健康に人一倍気を使うことが求められて、検診もきっちりやらされている業界における保険、って意味では優良な制度なんだよね。ま、働き過ぎでズタボロになって放り出される業界でもあるわけだけど。以下次号。
本日の一冊は「いまも、君を想う」川本三郎著
妻が自分よりも先に逝く……そのことの哀しさを、当代随一の文筆家が語る。「東京物語」のラストが、まさしく自分のこととして襲い来る。抑制の効いた筆致であるからこそ、泣ける。明け方に読んでいて、ほんとに泣けました。思わずとなりのお布団をながめ……よかった。うちの奥さん生きてる。
いまも、君を想う (新潮文庫) 価格:¥ 452(税込) 発売日:2012-10-29 |