ようやく読むことができました。「深夜の人たち」で特集したTBSアナウンサー林美雄の評伝。
わたしはパック・イン・ミュージックの2部の時代には間に合わなくて、1部に“昇格”してからしか聴いていないけれども、サブカルに徹底して肩入れした彼の実相(荒井由実、佐野元春、日活ロマンポルノ……)がきっちり描かれた好著。
奥さんと知り合う前に同棲していた女性が、実は彼の文化人的色彩を決定づけていたこと(下落合ってそれかよ!)、ちょっと女癖も悪かったことなど、ダークな部分にもふれてある。
彼が企画した「歌う銀幕スター夢の狂宴」の演出が長谷川和彦だったことや、奥さんも先年に亡くなっていたことを初めて知る。
あ、それからこの本が特別なのは、途中にわたしもちょっとだけ登場しているのです(笑)。自分が出ていることを抜きにしても、柳澤さんの本は常に面白い。読んでね。