Donald Fagen - I.G.Y. (What a Beautiful World) (HQ)
PART7「おとなしい夫婦」はこちら。
結婚歴のない50代の事務職女性。約5年つきあった男性と一緒に暮らしたいと思っていますが、そのつもりはないと言われました。
彼は私とつきあう前に離婚し、高齢の母親と同居しています。学生気分で楽しくつき合っていたのですが、彼の母親に介護が必要となり、自由につき合えなくなりました。
私は来年、働いてきた事務所を退職します。彼と介護を助け合い、結婚までいかなくても、寄り添って一緒に住みたいと考えていました。しかし、将来のことを彼に尋ねると、結婚はもちろん、同居も考えていないというのです。離婚したため、結婚に前向きになれず、別居中の子どもにも遠慮しているようです。
彼が好きで胸が苦しくなります。先のことは考えず、このままつき合った方が幸せか、別れる方がお互いのためか、分かりません。(大阪・W子)
前回の「おとなしい夫婦」と真逆のパターン。女性が男性との生活を夢見て突っ走ったら、男の方はその気がなかったと。
W子さんの嘆きも分からないではないが(実はちょっとイラッとは来ています)、男の立場になってみましょう。離婚して、高齢の母親と同居、子どもとは別居している。どのような離婚の経緯があったかはわからないけれど、なんとか生活のサイクルが安定してきたところなんでしょう。いくら好きだと言ってくれる女性だとしても、簡単に自宅に入れられるものかしら。
W子さんの願いは、よく考えると自己中心的なものばかりだ。
・母親の介護のために彼と自由に会えない
・まもなく自分は退職する(時間が出来る、経済的にも不安定になる)
50代の男女なのだからそれなりにオトナの関係だったんでしょう。たまに会い、食事やセックスで時間を過ごす。そりゃー楽しいでしょうや。でもね、同居するってことはその男のだらしない部分を見ることだし、あなたのだらしない部分も見せるってことですよ。その覚悟はおありなんですか?少なくとも向こうにはそこまでの覚悟はないってことです。第一、あなたは介護とはどんなことなのか理解できています?
PART9「愛のない人」につづく。
本日の1曲はドナルド・フェイゲンの「I.G.Y.」
彼のソロアルバム「ナイトフライ」に針を落とした(死語)ときの衝撃は忘れられない。なんだこのめちゃめちゃにきれいな音質はっ!と。