事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

ペンタゴン・ペーパーズを絶讃するPART1

2018-05-27 | 洋画

「え」

と思った。スピルバーグトム・ハンクスが組んでいるのだから面白くないわけがない。だけれどもこれほどとは。

「終わらないでくれ」

とまで思いましたよ。

意外なことにベトナム戦争を描くのは初めてのスピルバーグ。でも「プライベート・ライアン」の人だから戦場描写はお手のもの。

ベトナムの密林。米兵は接近戦で屠られていく。大使館付の仕事という名目で戦況をレポートしている軍事アナリスト、ダニエル・エルズバーグ(マシュー・リス)の近くには、死体袋が次々に送られてくる。

国防長官のロバート・マクナマラ(ブルース・グリーンウッド)は戦地から帰る政府専用機のなかで、エルズバーグの報告に納得している。しかし、帰国したマクナマラは戦況を楽観的に語る。このままではベトナムの真実が伝わらないと危惧したエルズバーグは、ペンタゴン・ペーパーズと後に呼ばれる「歴代の政権が、インドシナで何を行い、ベトナムでの勝機はないことを知っていたか」の7000ページにもおよぶ報告書を密かに持ち出し、コピーをとる。そして1971年、ニューヨーク・タイムズにおいて、この機密文書をもとにしたスクープが一面を飾る……

原題は「The Post」。ニューヨーク・タイムズではなく、当時はまだ地方紙あつかいだったワシントン・ポストのお話。つまり、特ダネを抜かれた側の新聞社の話だったのだ。

わたしは誤解していました。トム・ハンクスが編集主幹でメリル・ストリープが社主なのだから、トムが「うちもこの文書を報ずるべきだ」と主張し、メリルがそれを抑え込もうとするストーリーなのかと。確かにそういう面はあった。あったけれども、しかしこの映画はそれ以上のものを主張していた。以下次号

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勝手に人生相談Vol.12 アニバーサリー人間~本田珠也トリオ

2018-05-27 | うんちく・小ネタ

本田珠也トリオ

Vol.11「団塊のプライド」はこちら

70代の女性。長男の妻があまりにもきちんとした人で、つき合い方に悩んでいます。

盆暮れや父の日、母の日、私たち夫婦の誕生日には、必ず贈り物をしてくれます。そして、なぜか家族でしょっちゅう私たちの家に来たがり、こちらが黙っていると、何日でも泊まっていこうとするのです。

ぼんやり者の長男には、ぴったりの人だとは思いますが、私も大雑把な性格のため、長男家族が家に来ると聞くと、頭痛がしてきます。彼女の言葉遣いはとても丁寧なのですが、どこか神経に障ります。「どうか顔を見せないで」と言いたくなるほどです。孫にもそれほど会いたくはありません。

長男一家が仲良く楽しそうに過ごしているのは何よりですが、私は「用事があるから」と伝えて、帰ってもらうようにしています。すると、うそのように頭痛が消えます。

縁を切るなどというつもりはないのですが、どうすれば、離れたままで穏やかな関係を保てるでしょうか。(広島・M子)

なんと贅沢な。日本が生んだ長男の嫁の最高傑作じゃないですか。これほどできた嫁に文句をいうなんてバチが当たります……なーんて言うつもりは全然ありません。わかりますよM子さん!

世の中には“アニバーサリー人間”とでも呼ぶべき人種がいて、誕生日はもちろん、結婚記念日、七五三、法事、節句、クリスマス、ハロウィン、そしてついにはイースターまで大々的に行うタイプ。わたしはちょうどその真逆で、正月であろうがお盆であろうが、ひたすら何もしないでいたいタイプです。来客も実は歓迎していない。M子さんもきっとわたしと同様の人種なんでしょう。

そんなあなたが、教科書どおりに良い嫁を演じている女性とうまくいくはずがない。いま“演じている”とうっかり形容してしまいましたが、わたしもこの長男の嫁には演技を感じて辟易してしまう。旦那の母親が自分を敬遠しているのを感じとれもしないあたり、やっぱりいらつきますよね。

もしも感づいているのにこういう行動をとっているのだとしたら、M子さん気をつけて、その嫁はただ者じゃありません。

本日は酒田港座で7月21日にライブがある本田珠也トリオをご紹介。お洒落さゼロ!癒し皆無!というコピーが勇ましい。本田さんのお父さんはあのネイティブ・サンの本田竹弘。

Vol.13「先生が好き」につづく

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