久しぶりにヘアー関係を。その8「イースタン・プロミス」はこちら。
ちょっと驚いた。まず最初に「彼女の人生は間違いじゃない」があって、その返歌としてこの作品があるというならわかる。
でも順番は逆。
「愛の新世界」のほうが20年以上前の映画なのだ。SM嬢として金を稼ぐ(だって面白いから)レイは、劇団員としての顔も持つ。デリヘルで働くアユミは、弁護士や医者の卵とつき合うことで将来の玉の輿を夢見ている。
彼女たちから悲惨さは感じられない。レイは劇団員全員と積極的に寝るし、アユミは失恋しても落ち込むことはない。だからどうした、という感じ。作品の方向性が違うのだから当然とはいえ、このあっけらかんさはさすが“新世界”だ。
荒木経惟の写真集が原作なので、レイを演じた鈴木砂羽のヘアヌードが挑発的に使用され、アユミ役の片岡礼子もみごとな脱ぎっぷり。
劇団員はなんと大人計画のメンバーたち。松尾スズキ、宮藤官九郎、阿部サダヲが出演しているわけで、今ならものすごい豪華キャストに見える。彼らが連れ立って淋病の治療に泌尿器科へ並ぶ画は泣かせる(笑)。
客も豪華版。田口トモロヲ、鈴木ヒロミツ、大杉漣、そして萩原流行がマジで乳首に……
個人的には、デリヘル仲間にEAST END × YURIの市井由理が出ていたのでそれだけでうれしかったです。実は大好きなの。監督は高橋伴明。もちろんR-18。
その10「シェイプ・オブ・ウォーター」につづく。