第8回「敵は幾万」はこちら。
前回の視聴率は9.3%とさらに下降。いいんだいいんだ。このまま突っ走れ宮藤官九郎。今日は自治会の総会に出て、あぐらをかいても正座をしても腰が痛くて痛くて、でも「いだてん」は見るぞという気持ちだけは。意地じゃなくて、面白いから見逃せない。
今週は吉田修一の「国宝(上・下)」を読んだこともあって、歌舞伎役者がテレビドラマに出ることの意義を……的な噺でご機嫌をうかがおうと思っていたの。
スタッフをボーッと見ながらびっくり。
「演出 大根仁」
と出たじゃないですか!おいおいおいおい、あの大根仁ですか。TV「モテキ」「大川端探偵社」「湯けむりスナイパー」「まほろ駅前番外地」で熱狂させてくれ、映画「バクマン」「SCOOP!」でさらに熱狂、しかし「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」でちょっと勘弁してくれと思わせてくれたあの人ですか(笑)。大河ドラマを外部の人間が演出したことってあったのか。
タイトルからして松本隆さんにちゃんと仁義はきったのかな。
「きみは近視 まなざしを読み取れない」
はすばらしかったなあ。うちの奥さんは大瀧詠一バージョンしか認めていないけれども、わたしは太田裕美バージョンの薄さも大好きです。どちらもSONYと契約していたからあの名曲は生まれたわけ。
わりと社会人として邪悪な側面も見せ始めた金栗四三と、竹野内豊とシャーロット・ケイト・フォックス夫婦の“ラブラブでなければいけない”事情が泣かせる。姑として嫁をしつける大竹しのぶと綾瀬はるかのやりとりも渋い。にしても、既に死亡フラッグがふたつも立ってます。あ。いつもの大河より少ないか。
第10回「真夏の夜の夢」につづく。