いまや名監督、名優の地位が不動のものとなっているクリント・イーストウッド主演・監督作品。でも近年の作品と違ってゆるゆるな作りになっていて(かなりの低予算でつくられたらしい)、しかしそれが魅力になっているあたりがクリント。
さまざまな過去をもつ仲間とともに、古くさいワイルド・ウェスト・ショーで巡業するビリー。レッドネックがビールをがぶ飲みし、カントリーミュージックに陶然となるような田舎から田舎へ旅する毎日……ってこれ、現代版の「アウトロー」じゃないですか。
復讐の旅なのに次から次へと仲間が増えていき、ファミリーを形成するあの傑作と基本線はいっしょ。
そしてあの作品と同様に、恋人だか奥さんだったソンドラ・ロックの魅力を画面に定着させるためにつくられたように見えるのもいっしょだ。
まあ、わたし実はこのツンデレ女優が大好きなので、あきれるほどのハッピーエンドを用意したこの映画を、ゆるーく愛しています。うわ、彼女は去年の暮れに亡くなっていたのか。うわあ。
明日はクリント・イーストウッドの新作「運び屋」を特集しますっ!これがいいんだ。