散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

戦い済んで

2008年11月01日 22時17分10秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
今日はギャラリー巡りで縦横無尽に歩き回った。17時になりまずはバー「C」で喉を潤す。ウィスキーソーダとギムレットでさっぱり。

続いて串かつ「S」へ。



まずはビールとノーマルの串かつ、カキフライ、ポテトサラダを注文。カキフライを初めて食べたのだが、これが旨かった。カリッとした衣の中は全て熱々の液状と化しており、たまらない味だ。



第二弾はコップ酒に切り替えて、アジフライ、串エビ、串貝。北海道ではあまりアジフライというのを食べないような気がする。しかしこれも旨いし、エビはプリッとした歯ごたえ、貝は香り立つ感じ。揚げ物のくどい「もう勘弁してください」という感じがないのだ。

散々食べてバー「N」に移動。一杯目は季節の洋ナシ+ジンのカクテル。2杯目は「何かウィスキーを」と相談してイチローズモルト20年にした。これは流石に磐石の味わい。

3杯目は少し酔ってきたので(コップ酒が効いてる)、フレンチ68にシャルトリューズヴェールを入れるスペシャルカクテルだ。「後からカルヴァドスを追加したので・・・」ということで甘い香りが漂い、そしてシャルトリューズがビシッと味をしめる素晴らしい味わいとなった。しかし、あまりアルコール度数は弱くないか・・・



帰りにポールタウンで菊の展示を見て帰宅。賞を取るものと取らないものには、何かの違いがあるのだろうが分からない。


20081101ギャラリー巡り

2008年11月01日 16時36分59秒 | ART

本日は琴似区民センター→市民ギャラリー→札幌市写真ライブラリー→大通美術館→札幌デザイナー学院→コンチネンタル→ギャラリーエッセ→紀伊国屋→富士フィルムフォトサロン→大同→時計台→NHK→三越→4プラ→ivory→Nico hanaagura→趣味の郷→白珠画廊の18箇所。

■琴似区民センター。絵画サークル展だったが、波田浩司の小品3点があったのでラッキー。

■市民ギャラリー「道展」。驚くような表現は見かけないが、私の好きなタイプの作品がてんこ盛りだ。長くなるので別項にて紹介する。

■札幌デザイナー学院「北海道イラストレーターズクラブα 原画展」。石垣渉の「手作りせんべい」という職人のおばちゃんを描いた作品があった。人物画は珍しいと思ったら、雑誌「札幌人」に載せたもののようだ。

その他、先日ivoryでも展示のあった阿部夕希子「廃都バム」、驚くべきリアル加減の西村昌実「クリスマスケーキ」は素晴らしい作品である。

■コンチネンタルギャラリー「光を編む」。何となく書展をやっているような気がしていたので、前日まで「行かなくてもいいか」と思っていたのだが、北海道美術ネットの「ぜひ見てください」のお言葉で行ってきた。あぶないあぶない、これは必見の展覧会である。

廣島経明「光剣」。何を撮ったのか分からないが、もやのように、揺れる炎のように見えるもの。まさに光の剣。
山岸せいじ「あ・る・く」。写真を十字に配置する展示センスはさすがだ。通りを右に左に歩くイメージが伝わってくる。
友岡幸代「ひかりのひるね」。高層住宅から何気ない街並みを撮った写真だが、四角い空き缶とその蓋に展示しているところが良い。ちょっとした工夫で宝物のような感じがする。

ウリュウユウキ「ひかりのまちを」。街で見かけたいろいろなものを撮った作品だが、彼は被写体にすべきものを見つける幅が広い。普通の人ならば見落とすものを作品としているのだ。
竹田あやこ「その日、その光」。こちらも写っているものだけを取り上げれば、何ということもない風景写真だが、洗練されている。

中央の青い人型にモニターが載っている作品も気になるが、とにかく全体的に作品・展示手法ともにプロの仕事と言う感じがする。

■大同ギャラリー「全道展受賞者展」。佐藤仁敬「Paranoid」が良かった。今年の3月に時計台ギャラリーで見たのと同じ作品か? あまり記憶がはっきりせず、印象が異なる。

■時計台ギャラリー「羽山雅愉展」。幻想的な小樽の街はさすがの域だ。

「鈴木悠高展 -Evolution-vol.3-」。段々目が慣れてきたせいか、作品世界を認識するのに必要な時間が短くなってきた。新作3点は黄色の色彩が強くなっていた。展示の真ん中に立つと、中央とちょうど視覚の両サイドに作品の黄色が来る。正面よりに3点連なっているよりもより効果的だと言えよう。鈴木さんも「3点を近づけてしまうと、宗教的な感じも出てきてしまいますしね」とのこと。極力、具体性を排したかたちを目指しているようだ。

しばらく「絵画は文学より、数学的だ」とか面白い話を聞かせてもらううちに、ギャラリーと作品の色彩の調和に気がついた。天井が黒、壁がベージュ、作品は黄色、この3色全体で作品的に見えるのだ。

鈴木さんも「この部屋の特性を生かさないで展示している人がいるんですよ」ということで、部屋との調和も計算済みのよう。とにかく何かが見えてくるまで、滞在して欲しい展覧会だ。

■NHKギャラリー「帆船模型展」。制作に数年かかるような大作ばかり。奥が深い趣味なのだろう。縮尺の関係上、甲板にかかるロープがやけに邪魔に見えるのは何とかならないのか?

■三越「大黄金展」。今年も一番高いのはすき焼き鍋の3300万円だ。目玉商品は純金ハローキティの1260万円。ファンの方はぜひ。再現されたという黄金の茶室は悪趣味極まりないが、ある意味この茶室に平然と入れる人は大物だと言えるだろう。信長なら「ケッ」と言いながら、秀吉なら大喜びで、家康なら内心はともかく無言で入るような気がしてくる。

■4プラ「エコデザイン展」。パソコンのキーボードのキー部分だけで作るマグネットが面白かった。「L・O・V・E・U」なんていうのはありきたりだが、「M・I・N・D・Ctrl」というのはニヤリとさせられる。

しかしそれ以外の作品は疑問があるなあ。完全に廃物となったものを別の形で使うのだとしても、その過程でどのくらいのエネルギーが必要になるのか、疑問なものもあるのだ。それからレコードの廃物利用で、お盆とかにするのもなあ。レコード世代の人にはできないよ。

■Nico hanaagura「松川修平個展 Narcotic」。本人が「ニュー素朴派」と自称しているが、なかなか面白い展覧会であった。ちょっとラクガキチック(失礼)なものもあるのだが、ピンクの鹿が登場する「読書の時間」、不思議な夢のイメージそのままだろうか「夢見の技術」などは素朴でシュールな味わい。

冒頭画像は街角にて、植松奎二の彫刻「浮くかたち-結晶-」。

餃子

2008年11月01日 12時48分30秒 | 食べ歩き

最近何となく餃子を食べたいという機運も盛り上がっており、今日は大通の中国菜館「G」にやってきた。ランチ時間帯は定食、麺、ご飯ものとメニューが豊富だが、迷わず焼き餃子定食にした。しかし中華料理としては焼き餃子というのは、あまりメジャーな食べ物ではないのかもしれない。

それはさておき、手作り感満点の餃子が到着。「15分くらいお待ち下さい」といわれたので、注文してから包んでいるのかもしれない。ついてくるのは野菜サラダ、トマトと玉子のスープ、ザーサイ、ライス、デザートである。

まずは酢多目のタレに餃子を浸し、一口。うむ、皮はそれほど分厚い感じではなく、ちょうどご飯のおかずに食べやすい感じだ。中はほど良くジューシーで、申し分ない。餃子は変化がないのが欠点のメニューだが、多目のご飯に合わせつつ最後まで食べきった。これはなかなか満足。

***
あまりこれまでこういうことは言わないできたのだが、苦痛だったのは煙いこと。最近は意外と昼食時間帯は禁煙という店が増えてきたので、感じることがなかったのだが、12人在席中半数に喫煙されると非常に辛いものがある。そこだけが残念だ。

第83回道展

2008年11月01日 12時01分04秒 | ART
毎回疲れる展覧会であるが、「具象・写実・リアル派」の私としては好みのタイプの作品が多いのも事実である。写真を撮っていないので、伝わらないと思うが感想を書く。過去の展覧会でいろいろ書いた作品については、省略させていただいたものもある。

田中慶子「半半」。確かユリイカに出品していたような気がする。白く丸々とした人たちの画。
今泉東子「tomorrow」。紫の海だけを描いた作品。水平線のみで陸地がまったくないので、難しいチャレンジのように思う。
宮下佳菜未「神様・・・」。女性の喉元に蟻がはい上がっている神経症的作品。

塚崎聖子「空を飛ぶ練習(風に乗るメロディー)」。軽やかな浮遊感のある、作者ならではの作品。今回非常に目立った。
伊藤貴美子「色彩の迷宮Ⅰ」。赤中心の色彩をモザイク上に配置した作品。
山崎亮「大空の孤独(沖縄)」。ただ大空をゼロ戦(多分)が飛んでいる美しい作品。

寺島寛之「空のかけら」。毎回楽しみにしているのだが、今回も岩に立つ一人の女性を描いた神話的な作品。
山本雄基「スーサイドちくわ」。バカバカしさナンバーワン(良い意味で)。あるおばちゃんがタイトルをしげしげと読んでから「これちくわを描いているんだ」だって。ちくわ以外の何に見えるんだ?
野沢桐子「Honey Bitter」。この人の作品は道展と「北海道芸術デザイン専門学校卒業制作展 OB作品展」でしか見たことがないのだが、どうか個展をやっていただけないものでしょうか。大好きです。今回はやけに悪趣味な室内装飾(←そこが良いのだ)の前に今風の女性を描いたリアルな作品。また女性がすごい美人ではなく、微妙にいそうな所も上手いなあ。

鈴木隆文「前奏曲」。道展U21で出品していた作品世界を更にスケールアップした感じ。ファンタジー的だがあえて描く”目”に特徴がある。
山本良鷹「きおく」。大理石から遺跡を掘り出してしまったような作品。
山田吉泰「枯姿となる前に」金属彫刻で面白い形をしている。

中原宣孝「Saint Spirito」。もう流石である。教会をリアルに描いた作品であるが、日のあたり方(空が青く、手前が陰になっている)は何となくマグリットを思わせる。
松尾道行「order」。雲を描くというのは面白いものだ。マンネリにならないか。
村上陽一「建築家の遺産」。巨大岩にシンプルな建物が乗っている作品。

安田祐三「フォンテーヌブローの森から」。タイトルどおり古典的な風景画。
駒澤千波「歩みだす時」、百野道子「silence」。それぞれ女性の行き方を素直に表現した作品。対照的で面白い。
高橋潤「振る舞い」。4人の少女を配置し、足元から鏡のように反転している複雑な構図。万華鏡的にも見える。

上田とも子「陽のあたる路」。雪か水にぬれた路面をデザイン的に描いた作品。
今橋香奈子「風薫る」。背景の鳥と植物は何となくパターンっぽいが、人物を直球で描いていることに好感。
木村浩美「協奏」。花の作品はあまり興味がないのだが、これだけ堂々と描かれると良いものだ。

後藤志姫「夢想2001」。難しいテーマに挑んでいると思う、注目の人。横たわる男性裸体から何を言わんとしているか。
荒木彩花「虚ろな響き」。目を閉じた女性達の叫びを描いた情念系作品。
高田健広「赤い髪の自画像」。リアル派の明るく正しいオレオレ自画像。これからが楽しみだ。

石井誠「機能を持たない形」。見飽きない複雑な線を出している。
木曽淑子「9つのモニュメント」。くねくねした金属を出した構図が面白い。
神田真俊「Brain-脈-」。書に通じるものがある線だ。

松田郁美「HASHIRA」。半球型の物体をわずかに隙間を空けて配置し、その隙間に知恵の輪のような金属を配置したもの。興味深い形だ。
笠見康大「It still echoes as a faint reverberation」。カラフルな”点”を配置した実験作。
宇野嘉祐「様相2008-kiku」。菊の花びらを接写したような視覚で描いた作品。花びらに英単語を書き込むなど、面白い。

阿部正子「遙遊」。木々の枝の中をカサゴが泳ぐ不思議作品。
石川潤「漂う日」。モザイク状のひし形図形を連ねて、今回は人の横顔に見えるような形が浮かんでいた。