散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20080513最近読んだ本

2008年05月13日 09時13分22秒 | 読書
「スラン」A・E・ヴァン・ヴォクト
サスペンス、アイディア、意外な宇宙らしさとSF的小道具(ガジェット)。いずれをとっても良くできていると思う。ほど良く短めにできているところも、この時代の作品のよさであろう(再読)。

「怪しい科学者の実験ガイド」ジョーイ・グリーン
少年・少女向けの科学実験ガイド。特に怪しくはない。子供の頃にこういう本に引き込まれるとそれはそれで楽しいと思う。

「六月六日生まれの天使」愛川晶
記憶喪失を持ち込んだ恋愛もの。しかしダブル記憶喪失はちょっと辛いか。後味も微妙な感じ。

以下、図書館の6冊。
「差別用語を見直す」江上茂
いわゆる差別用語の問題はもちろんだが、過剰な自己規制、過剰な(異常な?)抗議にも問題がある。「一人でも差別だと思えば差別だ」という主張には、辟易するものがある。笑えたのがグインサーガ(これも差別問題で1巻が全面改稿されている)を紹介した部分で「中世のヨーロッパとおぼしき・・・」と書いてあるのだ。へー、あれは昔のヨーロッパの話でしたか。

「新三笠市史」
三笠の本でも借りてみようと図書館の窓口に頼むと、百科事典クラスのサイズの本が出てきて、やむを得ず借りてしまった。何でも三笠市で突然作成し、他市町村に配布して唖然とされたらしい。全部は読みきれなかったが、昔の三笠には百貨店(デパート)があったんだねえ。

「札幌とっておきのディナー&スイーツ」
最近はあまりそういう店には行きたくない。楽な店がいいよ。

「なぜ騙されるのか?」村千鶴子
一般論が多く、「毅然として断れ」というだけの対策提示。

「料理人になるには」大阪あべの辻調理師専門学校
料理人になりたいという人は昔に比べて確実に増えたのだと思う。

「市民のための消費者契約法」村千鶴子
こちらの方が若干古い本であるのだが、事例など分かりやすくて騙され対策本としては良くできていると思う。

写真コレクション(3) ふつうの公園1

2008年05月12日 23時26分28秒 | 写真館
久々の何の役にも立たない写真コレクションである。今回は公園名の看板(正式名称は知らない)。写真を見れば「ああ、あれか」と分かると思う。公園には基本的に名前がついており、管理者も委託清掃者もいるのだ。

第1回は「これが公園の名前として普通だよな」というものをお届けしよう。

まずは「山鼻どんぐり公園」。札幌の地名を良く知らない人のために書いておくが、「山鼻」というのは地名である。それを除けば「どんぐり公園」、これこそ公園名にふさわしいと言えよう。



続いて「琴似さゆり公園」。普通の名前だと思ったが良く考えるとヘンだ。国語辞典で調べると「ユリの異名」「ササユリの別名」ということだが、私より年配の人には人名のように感じられるのではないだろうか。



次は「琴似すみれ公園」。花の名前も公園らしいものの一つだろう。



「北16条わかば公園」。基本的に看板形式になったものを集めているのだが、これは入口のコンクリートに名前が記されている。公園名としてはオーソドックスなもの。



「千秋公園」。何となくらしいような気もするが、「千秋」を国語辞典で調べてみると「長い年月」とのこと。この公園が子ども達の遊び場として、末永く続くようにという願いが込められているのだろうか。これもどちらかというと人名に見えなくもない。



続く。

名定食屋

2008年05月12日 16時57分30秒 | 食べ歩き
札幌全体でも少ないような気がするのだが、特に琴似界隈には良い定食屋さんがないように思う。そんな中でも良い店だと思う「H」に久々にやってきた。



日替りと思われるサービス定食というのを注文。メインがポークチャップだが、それに留まらない品揃えなのだ。ご飯、なすと麩の味噌汁に、小鉢が3品。キュウリとワカメの酢の物、蕗の土佐味噌あえ、煮大豆がついており、多分15品は入っているだろうな。





ご飯のボリュームもたっぷり、味噌汁も熱々。最後に大根の漬け物を食べて、お茶を飲みほして店を出た。いかにも職人風のおやっさんの雰囲気も申し分ない。

帯広へ 4

2008年05月11日 22時56分20秒 | 飲み歩き・北海道内
ずっと曇っていた空もついに限界、小雨が振り出した。日曜日の帯広にはあまり選択肢もなく、またもや焼肉「H」へ。



なるべく昨日食べていないものを食べよう。鶏もも、放牧ホエー豚カルビ、ジンギスカン(一番安い奴)、キムチ、サンチュ、梅サワー。羊・牛・豚ときたら、鶏も試して見なければなるまいと思って頼んだ鶏ももだが、これまた旨いのだ。酪農王国帯広&「H」よ、ありがとうという感じだ。



ホエー豚は脂の部分が多いが、意外としつこくない肉主体の歯ごたえ。これは最初塩味で食べる。サンチュを取ったので、その後はサンチュ+白髪ネギ+肉+味噌ダレ+時々キムチという複合味を堪能。



最後にレモンサワーで口中を冷やしながら、これまたやめられないハーフクッパ(250円)を注文。スープ旨く、毎度の事ながら満足の夕食であった。



駅の売店で十勝ブランデーなどを購入し、スーパー十勝乗車。

車内では小瓶のワインを飲みつつ、「地球のはぐれ方」を読破。斜陽の熱海・清里なんかは今でこそ興味引かれるなあ。途中から、とある幼児が非常にうるさくなる。子どもは騒ぐのが仕事だが、親の態度が感心せず(もう21時過ぎだよ)。しかし私は賢く耳栓を常備しているのだ。

札幌駅での乗り換えもスムーズに琴似へ移動し、バー「D」へ。自分で分析してみると、やはり昨日のバー休店がこたえていた模様。1杯目アクアビットギムレット+ミント、2杯目タンカレー+イエーガーマイスター、3杯目ブランデー+パイナップルのカクテル。

それぞれに私好みであり、満足して帰宅。

帯広へ 3

2008年05月11日 17時00分48秒 | ART
帯広美術館「遠き道展」へ。私はしばらくの間この展覧会を「遠き”道展”」だと思っていて「帯広のような地方からだと”道展”って遠く感じられるんだな」と随分失礼なことを考えていたものである。さて早速展示室へ。かなりのサイズの日本画展示のようだ。気になったのは以下。

「沈黙」川麻児:金と黒でタワーの先端を描いた象徴的作品。どうも私は象徴的な作品に弱い。
「影の果て」坂本藍子:小枝の陰が青で炎のように描かれ、隙間の日が差している部分も白い炎のように描かれている作品。
「底引きの網」山田毅:真っ赤な網がやはり生命(血)を思わせる。
「MONTPARNASSE」中町力:上空からモンパルナスを描いているのだが、建物の形が白線でかたどられ、ネガ像のようである。
「静まる刻」西田眞人:人のいない教室から夜の繁華街を眼下に望む。決して見ることのできない風景。

「花-1」新恵美佐子:まるで深海に咲く花。深い青緑の影で花を描いている。
「黒潮」西野陽一:例のイルカの作品。見上げる海面がプラチナ色で非常にきれい。
「Kinesis №211」間島秀徳:青地に白の絵の具。雪のようにも氷のようにも、潮のようにも見える。
「夏日」吉川優:月に向ってそそり立つとロケット状の鋭い岩。

視覚にハンディキャップのある人にも作品を感じられるよう、触れる作品が置いてあった。見てから触るとどうしても見たイメージになってしまうので、あえて全く目で見ずに手で触れてみることにした。

「ヴォカリーズ」宮いつき:スカートの女性かな…→正解。
「夜明け前」依田万実:象かユニコーンかな→象。

おおむね分かるが、細かい所は分からないなあ。その代わりに形のシャープさなどを感じ取るべきなのだろう。

コレクションギャラリーでは「美術家たちの自然図譜」を開催。こちらはほのぼのした展示でなごむ。



「叢・秋の幻影」高坂和子:遠くから見るとまさに光の差している草むらに見える。



「日の出」楢原武正:ゴテゴテの油彩にしてきちんと作品としているのはさすが。
「春の水辺」アルフレッド・ド・クニフ:ヨーロッパの落ち着いた風景画も悪くない。



図書館で時間をつぶす。
「カクテルトーク」媚山達己・藤井フミヤ
何となく「カクテルを分かるオレ」が自慢げなフミヤ。

「魂食」おぐりゆか・唐沢俊一
「北海道人のソウルフードはジンギスカン」、唐沢さんもっともです。

「全国ご当地麺紀行」はんつ遠藤
ここ数年の発掘されすぎで、知らないご当地麺がないのだ。

藤丸デパートで「版画バザール」「おびひろ市民芸術祭」を見る。「芸術祭」では伊藤勝昭の「焼き秋刀魚」が面白い。たてに大きく色鉛筆で彩色した秋刀魚を描いている。

弘文堂画廊で「6人の作家が描く十勝風景」。森弘志の作品は不思議なタッチの静かな風景画。画中に作品に描かれた瞬間であろうか、”04:35”などと時間が刻印されているのである。佐藤健吾エリオ「水門」も省略した絵本のようなタッチが印象的。

さて、19時半まで時間をつぶしながら夕食をとろう。

帯広へ 2

2008年05月11日 13時06分06秒 | 食べ歩き
2日目の昼食は帯広美術館の近くの「LE」へ。



色々なメニューがあるが、ナポリタン+フランクフルトソーセージのフランクフルトスペシャルというのにしてみた。

しばし待つと、おっとこれはかなりのボリュームだぞ。ワンプレートにたっぷりのナポリタン、ソーセージ、サラダが盛り合され、スープ添えである。早速ナポリタンを一口。これはかなり昔懐かしの味だ。甘口、麺は柔らかく茹でてある。



続いてソーセージを食べる。こちらはパリッとした歯ざわりの中から、肉汁が出てくる。途中でタバスコをかけボリュームあるスパゲティを何とか完食。満足感のある昼食であった。

帯広へ 1

2008年05月10日 23時00分08秒 | 飲み歩き・北海道内
所用があって帯広へ。外は寒いが、電車内は日光があたってぽかぽか陽気。普段の疲れから少々うとうとする。途中目覚めて「飛行する少年」ディディエ・マルタンを読む。空を飛ぶことができる主人公の少年期から青年期への心理描写が面白い。

帯広到着後、所用を済ませてから街中に繰り出す。夕食は焼肉「H」へ行こう。今日はジンギスカン、ホルモンセット、タン、豚ロース、ナムル、キムチを注文。相変わらず安くて旨い。偉いのは麺・ご飯もののハーフがあることで、しかもその値段が安い。


→牛もジンギスカンもよいのだが、帯広なんだから豚を頼んでみた。脂身のところがたまらなく旨い。


→ハーフ野菜クッパというのを注文。何と250円なのである。

さて十分以上に腹が満ちたところで、バーに行こう。まずは銀座ビル地下の「K」だ…、と行ってみたところ衝撃の休みであった。うむむ、もう一軒行ってみたいと思っていた「MK」へ。しかし何とそこでも休み。しかし張り紙で事情が分かった。11日に岡山で全国バーテンダー技能競技大会が開催されるのに行ったらしい。それではやむを得ないか…。

気持ちを切り替えてバー「ET」へ。バカルディと十勝ブランデージャンディールを飲む。何となく気乗りしない感じ。店がラウンジっぽいのは置いておいても、バーテンダー氏がテレビの野球中継に気が行っているのは感心しない。

普段には珍しく2杯で切り上げて、もう一軒探すことにしよう。以前名バーだった店がそのままバーになっているようで、ちょいとのぞいて見ることにした。ドアを開けた瞬間驚き! あの人がバーテンダーだよな、奇態な感じの人がしかも店のソファーでうたた寝をしていた。起こさないようにドアをそっと閉じて逃げる。ぜったいろくな目に会わないぞこの店。久々に「危険警報」が発動してしまった。

もうどうしたらいいんだろうと思ったが、そこに救いが。帯広に来るといつも立ち寄る古本屋さん(普通の店だが、街の真ん中にある)の2階のバー名「n」に見覚えがある。さっきの衝撃にビビリながら、狭い階段を上がってみた。



店内に入ると酒の種類はかなりあるようで、この店に腰を落ち着けることにした。店内ではスクリーンでジャズライブが流れ、わりとカジュアルな感じ。まずはジントニックを頼んで様子を見た。

通しはタラモサラダとドライフルーツ。2杯目にジンライムを頼むと「お好みのジンは」と聞かれ、「ブードルスありますか」というと「ございます」と来た。これはカジュアルの皮をかぶった本格バーかもしれない。

だんだん店のくつろぎやすい雰囲気に和んできた。私は当然カウンター席が好きなのだが、入店した時は人がいたので、ソファー席でのんびりジャズを見ながら飲んでいるのである。残念なのは後からバイト? かもしれないが、非常に背の高い素敵な女性バーテンダーが現れたことだ…(モデルみたいだなあ)。

最後にボウモア9年シングルカスクを注文。メニューから選択したのだが、バーテンダー氏から「他にもいろいろございます」ということであった。今日は素直にこれにしておこう。ほどよくスモーキー、かなり塩っぽいボウモアは強くて旨い。最終的には満足な帯広の夜であった。

だまし絵って言うな

2008年05月09日 23時23分12秒 | ART
そういえば一つ言いたいことがあった。

エッシャー展の感想を書いたブログを拝見したりしていたのだが、どこからか引き写したのだろうなあ。「だまし絵で有名なエッシャー」という記述が非常に多いのだ。

確かにだまし絵が彼の作品の中で有名なのは事実だろう。しかし見に行ったら違うことを思わなかったのか? 私は画家・版画家としてのエッシャーを何よりも感じたし、だまし絵ももちろん素晴らしかったが、誰も思いつかないような象徴的な形を生み出す作家としての素晴らしさを非常に感じたのである。

ああ、ちょっと酔ってるので、下らないことを書いてしまった。別に思ったことを書くがいいさ。

20080508最近読んだ本

2008年05月08日 23時14分35秒 | 読書
「鬼平犯科帳17」池波正太郎
再読。

以下、図書館の7冊。
「ブラックリストなんて怖くない」吉田猫次郎
まあ借金などしないにこしたことはないが、敵を知り己を知ればという役にはたつ本。

「100%名古屋人」舟橋武志
20年前に出版された本なので、そのときは非常に斬新な紹介本だったのだと思う。

「ニッポン人取扱説明書」ロバート・ツチガネ
海外で日本がどういう見られ方をしているかを書いた本。著者写真で見る限り好々爺然とした良き日本のオジイチャン的風貌なのだが、メンタリティーは思いっきり米国人のようだ。

「モバイルコミュニケーション」山崎敬
ケイタイコミュニケーション論である。ケイタイに興味はないが、固定電話も最初は失礼極まりない道具と思われていたりした事例は面白い。私は電車・地下鉄の中ではほとんど本を読んでいるが、初めて外で本を読んだ人は、間違いなく眉をひそめられたのではないかと思う。

「人はなぜ悪口を言うのか」齊藤勇
悪口を言う心理をシチュエーション別に解説した本。私はあまり人の悪口を言わないほうだと思うが、実際分かったものではない。

「お役所の潰れない会計学」林誠
自らをつぶさないために活動している組織というのは、ある一面学ぶ所はあるのだろうと思う。そうではない部分が非常にたくさんあるのも事実だが。

「生損保「踏み倒し被害回避」マニュアル」佐藤立志
これは間違いなく知っておくべき事柄。しかし役に立つ頃には、この知識を使えないほどに衰えているのかと思うと悲しいものがある。


さて、今週末は諸事情によりギャラリー巡りをできない。テンポラリースペースの「小林麻美個展」だけは、何とかしてみたいのだ。

20080506最近読んだ本

2008年05月06日 17時30分02秒 | 読書
「旨い! 立ち食いそば・うどん」東京路傍の麺党
先日、札幌駅にできた蕎麦屋を探していたら見つからなかった。改札口の中にあるそうな…(再読)。

「バーテンダー11」城アラキ、長友健篩
今回はなかなか泣ける話が多い。

「アストロ球団メモリアル」
以前にも書いたがアストロ球団はロマンがあって良いよな。「一試合完全燃焼」とかコホーテク彗星打法とか、アンドロメダ大星雲打法とか、スカイラブ投法とか(いったい何の話なのだ)。

「プロジェクトライフライン」ジャック・ウィリアムスン
地球人類が初の宇宙人とのコンタクトに成功。しかし既得権を手放したくない人々のため地球の意見は2分される。良くできたシンプルなサスペンスSF(再読)。

「ライバル日本美術史」室伏哲郎
甲乙付けがたい美術のライバルっているよな。特に北斎VS広重はどちらに軍配を上げて良いわからない。

「dancyu6月号」
今月はフライ、ビール、ポテトサラダの特集。黄金の組み合わせだが、カロリーも高いぞ。

以下、図書館の2冊。
「青色発光ダイオードは誰のものか」谷光太郎
結局、どちらが正しいのかという結論はでないのだ。

「都道府県ランキング2008年」
北海道がらみでは、離婚率3位(2位だと思ってた)、中学校のプール設置率最下位(そりゃそうだ)、人口当たりのコンビニ率1位(意外だ)など。

最終日には

2008年05月06日 12時16分46秒 | 食べ歩き
3連発で遊んだ連休の最終日は大人しく図書館へ。その前に琴似の洋食店「OC」にて昼飯を食う。

主菜はポークステーキのメキシカンチリソースだったかな? スープ、サラダ、<ライス付き。洋食店の皿にもったライスは非常に貧弱なことが多いが、この店では見た目にたっぷり。これはなかなかうれしい。





ポークステーキはいい感じに焼けており、脂身の部分も嫌味がない。ソースは思ったほど辛くないが、野菜の味がしており食べやすい。



あっという間にゴールデンウィークも終了だが、3日たてばまた週末。休日出勤も相次いでいる私だが、今週末は所用のために仕事は休み。とはいっても楽しく遊べるわけでもないのだが。

旧産炭地の旅 三笠7

2008年05月05日 22時09分20秒 | 飲み歩き・北海道内
さて、三笠の飲み屋街であるが、ゴールデンウィークで閉まっているせいもあるが、はっきり言って、見る限りでは飲みたい店がない。ということで昼飯を食べた「M」を再訪。

この食堂だが、昼間はともかく明らかに夜は飲み屋として機能しているのであろう。メニューを見てそれは予想済みであった。案の定、座敷には宴会組が2組、カウンターには3名。私の隣のおじさんは地声なのか、出来上がっているのか声がでかい。

大声氏が「こっちの兄ちゃんにサービスしてやれよ。おい、兄ちゃん、ビールのんで車乗って良いのか」「あの、バスで帰るんで」「三笠に縁あるのか」「何となく来たくなってですね」「ふーん、じゃあこれもって帰れ」とカウンターにあった飴玉をひと握りつかんでくれた。やれやれ。会話の合間に、私はビールと餃子を注文(お菓子を食べて、あまり腹が減ってない)。



さて餃子を食べて、次はどうしよう…。600円台のつまみが多く、多分定食のおかず並みのボリュームがあるのだろう。ちょっと多すぎるだろうなと悩んでいると、店の人が「これ100円のもあるから」と通常の定食に1品付けるためのメニューと思われるのを教えてくれた。



おお、これは嬉しいぞ。ナス揚げの味噌田楽を注文し(漬け物も多分サービスしてくれた)、日本酒もっきり。この酒のコップがまた大きい。食堂で一杯というのはなかなか楽しいものだが、家族連れが座敷でくつろいでいるのを見ると、もう少しだらけて飲みたい気もしてくる。私だけ明らかに街の人でないもんな。とは言え、何とか三笠市内で一杯やることもでき、バスで岩見沢に向う。

岩見沢に到着、乗り換え3分で琴似行きの電車にのる。乗換えがスムーズだったので三笠~琴似まで1時間半で戻ってくることができた。さあ、酔いもさめたなと、こういうときはいつもバー「D」だ。

今日は1杯目にロングロウガイアバローロカスク7年から。7年熟成だが、バローロの濃厚味がぐっと効果を出している。濃厚甘めの仕上がりだ。2杯目はパイナップル生があるので、ブルーハワイ(強め)。

3杯目はフォアローゼスシングルバッチ。スムーズで飲み易い味だ。フォアローゼスは少し前に出たシングルバレルも良かったが、なかなか最近侮れないウィスキーを出荷していると思う。

4杯目にマッカラン8年キングスバリーを注文。これはマッカランらしからぬ若くフレッシュな味。物足りなさはないが、これをマッカランとあてる人は少ないだろう。



さらに腹も減り(餃子とナスしか食べてない)、「M」屋のカレーセット(サラダ、味噌汁つき)で締める。24998歩。



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過去の旧産炭地の旅。

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2006夕張

2005歌志内

旧産炭地の旅 三笠6

2008年05月05日 16時51分02秒 | 旅日記
幾春別地区は昔はさぞかし栄えていたのだろう。本当かどうか分からないが、Wikipediaにも「旧三笠市立奔別小学校はかつて児童数が東洋一になったことがある」と書かれている。

そんな栄光の日の残り火だろうか。出かける前にインターネットで調べ物をしていたら、幾春別町に「洋酒喫茶エルム」という非常に気になる店を発見した。現地でついでに探してみた。



そうすると、ありましたよ。看板は「スナックエルム」になっていたけど、蔵作りの重厚なお店だ。しばらくうろうろしていると、車に乗った女性が建物の横で、車のマット掃除を始めた。

近寄って「こんにちは」とご挨拶。「このお店、何時からやってるんですか」と聞くと、「19時から。だけど今日は開けないって言ってたわ」とのこと。残念ながらこの店で飲むことはできなかった。三笠を再訪する日は来るだろうか、そしてその日までこの店は存在しているだろうか…

ほとんど客の乗らないバスで、みたび市民会館前へ。ちょっと三笠銘菓を購入しようと、御菓子「かいや」さんに立ち寄った。店番の方に「お勧め何ですか?」と聞くと、「エゾミカサリュウとアンモナイトと玉ねぎのやつ」というお答え。何だか分からないが、そういう銘菓があるのだね。



「じゃ、それ一つづつ」というと、おばちゃんは店の奥から「じゃ、お茶飲んで下さい」と梅昆布茶? とお菓子2個(売り物だ)を出してくれた。3個買ったら2個おまけ、何と良心的というか採算を心配したくなるようなサービスだ。「こっちのお金も払いますから」と言ったのだが、もちろんおばちゃんに寄り切られて、ご馳走になった。ありがたい限りなので、例外的に店名を公開しておく(必ずサービスがあると期待しないで下さい)。



さあ、17時も過ぎ、一杯飲むか。

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旧産炭地の旅 三笠5

2008年05月05日 16時33分44秒 | 旅日記
市民会館前からバスで幾春別へ。ここでは遠くから住友奔別炭鉱跡を眺めて、その後三笠市博物館へ。





日本有数のアンモナイト展示で有名な博物館らしい。ちょうどギャラリーツアーが始まり、学芸員の熱い解説を聞くことができた。何しろこのお方、愛知県出身で子供の頃から化石が好き。いつかあの有名な三笠へ行ってみたいと思って、今に至るという人なのである。

まずは世界最大のアンモナイトをレプリカ再現したもの。殻の直径が2.5mあるらしい。生身の部分は化石が残っていないので、オウムガイなどから想像したお姿である。



熱く語る学芸員氏と、触れてもOKなアンモナイトの化石である。ちなみに、一度も地面に下ろさずに自分の車まで持ち運べれば差し上げますと言っていた。誰かぜひチャレンジを(バカな)。



次はプテラノドン模型。一応、翼竜の化石も多少発見されている模様。



当時の海のギャング、モササウルス。



そしてこれが! エゾミカサリュウだ! 恐竜じゃないことは、ここだけの秘密だよ!



無性に旨そうなエビ化石。



三葉虫なんかもお目見え。



学芸員氏の話は色々と参考になった。
・アンモナイトは貝ではなく、イカ・タコの仲間に近い(旨いってこと?)
・殻の部分は自力で形成している
・アンモナイトを山で掘り出した場合、持ち帰るのは相当困難。そんなときは持てる大きさにカチ割って運ぶらしい。後で接着できれば、価値は下がらないそう
・アンモナイトの殻の内側には菊の花のような縫合線というのがある。種類によって模様が違うため、専門家が見るとすぐ種類が分かるらしい
・アンモナイトなどの化石がきれいに残るためには、周りに石化した”ノジュール”というものが必要らしい。それがないと圧力で化石がぺしゃんこになってしまうらしい
・きれいに渦を巻いていないアンモナイトを”異常巻き”というが、別に奇形種というわけではない
・異常巻きの一族は全部同じ形になるので、遺伝的にその形になることがきちんと決まっているとのこと。但しどんなメリットがあってその形になったかは不明

これらの展示以外にも福岡幸一のアンモナイト版画、木村多伎子「炭鉱夫」などを発見したり、なかなか面白い博物館であった。

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旧産炭地の旅 三笠4

2008年05月05日 14時11分33秒 | 旅日記
市民会館前に戻り、三笠市博物館行きのバスを待つ間に飲み屋街散策だ。どこが飲み屋街の中心だか分かりにくいが、多分この「平和通り」なのだろう。



しばし歩いてみたが、新しい感じの店は一つもなく、センスを疑うような店名が多い。


→ピーマンの”ン”の字の点が、ピーマンになっている。


→ここが原宿だったのですか。


→見辛いが「爺」。


→私の店ですか、そうですか。


→たぶん、ファンキーなママはいないと思う。


→へえ、あなたがジュンさんで、こちらがチャイさん。


→金鳥の夏、日本の夏。


→これも見えにくいなあ「来夢来人」。逆に新しくね?

生協にも立ち寄ってみると、大量のなんこ(ちなみに馬腸です)を発見。アルゼンチン産らしいが、これだけあるってことは、普段食べられていること間違いなしである。



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