社会保険庁の怠慢は労働組合のせいで、その労働組合を支持母体とする野党には、年金問題についてものを言う資格はない、という言い方をする人がいます。例えばこれを、マスコミを引退して何の影響力もない老いぼれ評論家が夕刊紙の片隅で言うのはいいとしても、現役の総理大臣が社会保険庁の怠慢を責めるのは、民間に置き換えれば社長が自分の会社の一部署の悪口を外部に公表するようなものです。その部署の社員はたまったものではありませんし、そんなスケールの小さな社長には他の部署の社員であってもも誰もついて行きません。社会保険庁も行政の一部なのですから、行政の長から大っぴらに悪口を言われたら、反省よりも先ず反発するでしょうし、他の省庁の役人たちもそんなスケールの小さな総理大臣の言うことなど聞く筈もありません。
拉致被害者の救済など、国外に敵を想定できていた間は、敵の敵は味方という感情や、お人好しの日本人の勘違いで安倍ちゃんを支持する人もいましたが、国内問題に対してここまで徹底してお粗末な対応しかできないスケールの小ささを目の当たりにすると、それでも安倍ちゃんを支持するのはオテアライをはじめとする拝金主義の守銭奴たちと、カルト教団の信者、成人式をわざわざぶち壊す頭のおかしな新成人たち、ちゃんとした理由もなしに中国や中国人、韓国や韓国人を毛嫌いすることでゴミに等しい自尊心を満足させようとしている似非右翼とこの期に及んでまだ安倍ちゃんに期待をせざるをえない拉致被害者家族などで、それ以外の有権者でまともな感覚の持ち主は誰一人現政権を支持していません。消費税を上げようとしている魂胆が明らかになってからは尚更でしょう。
消費税を上げるのは安倍政権の規定路線ですが、そもそもこれを言い出した経団連のオテアライは、消費税の引き上げではなく法人税の引き下げを主張していたのです。自分たち大企業から取る税金を減らせ、というのが最初の主張でした。その帳尻合わせとして、ヌケヌケと提案したのが消費税の引き上げなのです。自らの増益のためには国民が苦しむことになる提案も平気で行うその厚顔無恥はまさに守銭奴の面目躍如というところです。金持ちの金持ちによる金持ちのための貧乏人を騙す格差社会維持の右翼政治に、いい加減、終止符を打たないと将来どころか、明日の生活も危うくなるでしょう。